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優れた技術や最新の研究成果

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2010年7月

二酸化炭素分離・回収技術 CCS

ニャンダロー:皆さん、こんにちは。最近はニュースなどで地球温暖化防止のための、二酸化炭素(CO2)の削減が注目されています。今回は、その解決策の一つであるCCS技術(CO2分離・回収技術)について紹介します。先生は電力システム社 CCS推進担当の北村先生です。先生よろしくお願いします。

排ガスからCO2を分離・回収

今月の先生 電力システム社 北村 英夫さん

ニャ::CCS技術ってどんなものですか?

北村先生:CCSとは「Carbon dioxide Capture and Storage」の頭文字を取ったもので、火力発電所などから排出されるCO2を排ガスから分離・回収して、地下などに貯留し、大気中に排出しないようにする技術のことだよ。現在、福岡県大牟田市にある三川発電所内で実用化に向けた実証試験を行っていて、1日に10トン規模でCO2を集めているんだ。

ニャ:どうやってCO2を集めているのですか?


吸収塔と再生塔

先生:実証プラントは火力発電所に隣接していて、吸収塔というタンクの中でCO2を排ガスから分離し、再生塔という別のタンクで、気体濃度99%以上のCO2を回収しているんだ。
その仕組みは、排ガスを吸収塔の下から注入する。それと同時に吸収塔の上部から、吸収液がシャワーのように放出されるんだ。この中は30〜60℃になっていて、吸収液が排ガスと接触することで、液体中にCO2が吸収されていくんだ。その後、CO2を含んだ吸収液を再生塔へ移し、火力発電所の蒸気タービンで使用している蒸気の一部をつかって熱を加える。再生塔内は約100℃以上になっていて、加熱することで吸収液とCO2が分離されるんだ。
吸収液は、この加熱と冷却のサイクルを繰り返すことでCO2の吸収と放出をしてくれる。この性質を利用してCO2を分離・回収してるわけなんだ。

化学溶液でCO2を吸収

ニャ:CO2を吸収する液体とはどんなものですか?

先生:この吸収液は、東芝で開発した独自の化学溶液で、その特徴としては、

  • 1.CO2をたくさん吸収すること
  • 2.CO2の吸収・分離のスピードが速いこと
  • 3.分離反応に要するエネルギーが小さいこと

という3つが挙げられるよ。この特徴によって、CCSの設備自体を小型化できたり、加熱に使用する蒸気を少なくすることで発電効率が向上するんだ。さらに改良した化学溶液を今も研究しているよ。

ニャ:液体と反応するということは、CO2は液体になってしまうのですか?

先生:CO2は、化学溶液に溶けているというイメージをしてもらえるといいかな。この液体は長期間の使用が可能で、必要に応じてリフレッシュすることで再度使えるようになるよ。

回収したCO2を貯留

ニャ:溶液を使って集めたCO2はどうするのですか?

先生:集めたCO2は圧力を加えて、気体のような拡散性と液体のような高い密度をもった「超臨界」という状態にするんだ。そして地下の帯水層と呼ばれる部分などに貯留する方向で検討されているよ。国やさまざまな企業が協力して調査をし、安全性の高い硬い地盤の下など、確実にCO2を封じ込められると想定される地域で実証実験しているところもあるんだ。

CCS技術の未来

ニャ:CCS技術は、今後どのように実用化されていくのですか?

地球温暖化防止に貢献

先生:東芝は、今までに蓄積されてきたタービンなど発電設備に関するノウハウや実績を活かして、CCS技術を組み込んだ火力発電所の総合的なシステム開発や運用、統合を目指しているんだ。
現在、CO2を排出しない原子力発電所の建設計画が世界各地で盛んに進められているけど、これは一定出力の運転に向いているんだ。一方、火力発電は、急な電力需要への対応や負荷を変動させることが容易で、主な燃料となる石炭は世界中に豊富に存在するので、その重要性は今後も変わらないんだよ。だからこそ、火力発電で排出するCO2を削減することは、地球温暖化防止の一つの解決策となるんだ。まずはCO2排出量の約4割を占める火力発電への対応をすることで、いち早く環境への貢献を目指せると思うんだ。

ニャ:地球温暖化防止へのアプローチとして、大きな効果が期待できますね。先生、今日はありがとうございました。

CCS技術の仕組み


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