「スマートストリーマ」の原理・特長



1.装置構造

      映像情報を蓄積する磁気ディスクに接続する5系統のデータ読出し制御装置と、 ユーザ回線へ情報を伝送する4系統のネットワーク制御装置を、「ストリーム スイッチアレイ」を用いて接続しています。「ストリームスイッチアレイ」は、 半導体メモリとASICにより構成されており、データの記憶・スイッチングを 行います。
      また、制御装置には情報の読出し・伝送のスケジューリングを行う全体制御部が 接続されています。

2.伝送の仕組み

  • 磁気ディスク群には複数の映像コンテンツをそれぞれ細かく分割して蓄積して おきます。

  • 「ストリームスイッチアレイ」は、それぞれのストリームスイッチに、 60のユーザ用の半導体メモリを備えています。

  • 磁気ディスク制御装置は、これらのメモリに磁気ディスクから読み出した 映像データを高速で転送し、一時記憶させます。

  • ネットワーク制御装置は、メモリ上に一時記憶された映像データを読み出し、 一つの映像ストリームに組み立て、ネットワークを介してユーザ端末に 送り出します。

3.特長

  1. 各メモリから映像データをネットワークに送り出す再生速度に比べて、 磁気ディスクから各メモリへ映像データを転送する速度のほうが格段に速いこと、 「ストリームスイッチアレイ」による伝送経路が映像データの伝送に機能特化されて おり転送速度を従来の10倍に向上していることから、配信効率が向上しており 最大240のユーザ端末に対して、並行して映像データをとぎれることなく 伝送することが可能です。

  2. どの磁気ディスクに記憶されている映像データでも、映像ストリームとして すべてのユーザ端末に送り出すことが可能であるため、同一データを記憶した ディスクを複数用意することなく、多数の回線に映像データを同時配信することが できます。
    このため、磁気ディスク装置の台数を節約することができます。

  3. これまで、サーバ、超並列計算機で行われてきた、映像データ送出機能を、 こうした「ストリームスイッチアレイ」を使った新しいアーキテクチャで行うことに より、従来の5分1以下のコスト*でマルチメディア・サーバが実現できます。

  4. 5系統ある蓄積装置の1系統にパリティー用データを記録させておき、 「ストリームスイッチアレイ」内にデータ復元を行う機能を持たせることにより、 磁気ディスクの故障発生時にも映像データ送出能力を全く低下させることなく 継続サービスが可能です。

  5. オン・デマンド・マルチメディア情報サービスで必須の、即時応答を 実現するため、磁気ディスク読み出し、ネットワークへの送出をスケジューリング する新しい制御アルゴリズムを開発・採用しています。これにより1秒以内 応答確率を従来の約3倍の90%以上としています。

*加入者一人当たりに換算したサーバコスト


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。