実証実験の特長

1.ICカードを利用した多様な決済手段を提供

実証実験では、EMV仕様に基づくICカードを、クレジット、デビット (直接銀行口座から引き落とす方式)、SVCなど多様な決済手段として 利用できます。 このため、利用者は、従来のクレジットカードでは利用できなかったインターネット上 での情報提供に対する支払いやリアルモールでの小額の買い物などの支払いにも ICカード上の電子マネーを利用でき、現金が不要となります。同時にリアル モールでの現金管理が不要となります。
また、カード発行事業者やモール出店企業はICカードのメモリー機能を利用し、 独自のサービスを付加でき、新しいマーケティングが可能となります。

2.安全性の高い電子商取引環境

インターネット上で各種ショッピングやサービスが安全に行えるセキュリティー 技術(暗号、認証、決済の技術方式)により、消費者、モール運用事業者、 モール出店企業、クレジット会社など当該電子商取引に関連するメンバーは 安全で確実な商取引としてインターネットを利用できます。

  1. ICカード上のセキュリティーについて
    カードには暗号化された顧客情報や暗号鍵が入っており、盗難や偽造などの 不正使用を防止できるとともに本人確認ができます。

  2. バーチャルモールのセキュリティーについて
    バーチャルモールを構成するサーバーそのものが、所定の認証を受けたことを 確認する機能があり、第三者が不正にバーチャルモールに成りすますことを防ぎ、 利用者は安心してバーチャルモールにアクセスできます。

  3. バーチャルモール出店企業のセキュリティーについて
    カード発行事業者から所定の認証を受けたことを、ICカードのセキュリティー機能と 連動して働かせる機能を持つため、利用者は安心して商取引が行えます。

  4. ネットワーク上のセキュリティーについて インターネット上を流れる取引データ、特にクレジット番号や個人のプライバシー 情報は盗取される可能性があるため、ネットワーク上でのクレジット取引データは 特別の暗号方式を組み合わせ、セキュリティーを向上させることで、利用者は 安心してインターネット上で決済することができます。

3.国際的な標準技術環境による実証実験

インターネット上の電子商取引はグローバルな商取引環境を前提とするため、 セキュリティ技術やカード方式も国際標準への準拠が不可欠です。今回の実証 実験では、国際標準的なシステム技術・方式を採用しました。

  1. ICカード仕様:ビザ・マスター・ユーローペイの3社により 国際仕様として設定されたEMV仕様のICカードの採用

  2. ネットワーク決済方式:世界標準を前提としたセキュリティー技術を 採用予定。また、最も盗取防止の必要性の高いインターネット上の決済データには、 EMV仕様ICカード用の決済システム用セキュリティー方式を採用します。

  3. 決済ネットワーク方式:現在日本を除いては、ISOによる標準規格で 世界のクレジット決済データがネットワーク上を流れており、実証実験では そのネットワークに接続できる実験システム用のネットワークを設定し、 世界的なクレジット取引決済にも対応するシステムとしました。

4.磁気カードも利用可能なシステム環境

実証実験では、現行の磁気カードによるクレジット決済も併せて利用できるように するため、実験システム用のICカードを磁気ストライプ併用としました。
これにより、磁気カードをリアルモールとバーチャルモールの両面で利用できる環境を 提供できるため、実証実験終了後からICカード普及までの移行期間内における 実用システムとしての道を開きます。


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