秘書エージェントの特長

 「秘書エージェント」が、他の人からの問い合わせに対して、 本人に代わって適切な回答を提示するためには、回答となる知識や情報を蓄えた 「知識データベース」の構築と問い合わせ内容を正しく理解して回答を検索する 自然言語処理と検索対話技術が必要となります。

  1. 「オフィス知識ベース」と「ノウハウベース」の連携
    「秘書エージェント」の「知識データベース」は、「オフィス知識ベース」と 「ノウハウベース」から構成されます。「オフィス知識ベース」は、「仕事の流れ」 「手続き手順」「業務と規程・規則文書の関連」、「業務と組織・ 人の関係」といった仕事を構成する主要な概念を専門家によって 体系化したものです。「ノウハウベース」は、ノウハウ提供者が 自然言語情報(テキスト情報など)でノウハウを入力することで、 自然言語処理により自動的にキーワード付けとその内容に応じた属性を決め、 「構造情報」をつけて登録します。この「ノウハウベース」を「オフィス 知識ベース」と関連付けることで、ランダムに登録されたノウハウが、 体系化された知識と関連づけられて、オフィスの膨大な知識データを 管理することができます。


  2. ポストGUIによる高度な検索
    従来のマウスの直接操作による「シー・アンド・ポイント型」の GUIに対して、音声や自然言語による「アスク・アンド・テル型」の 「秘書エージェント」は、普通の言葉(自然言語や音声)やジェスチャーによる 問い合わせにも、その内容を理解して、データベースの中から適切な回答を 探し出します。これは、入力情報の内容を理解して、知識データベースに蓄積された データの「構造情報」と照合することによって実現されます。「構造情報」とは、 データの内容を表す意味情報で、たとえば、「特許」に関するノウハウでも 「出願する」「調査する」などの内容を区別するためにデータにつけられた情報です。 これにより、単なるキーワード検索のように余分な情報を検索せずに、質問文の 意味に合った適切な回答を提示することができます。音声認識やジェスチャー 認識では、認識エラーやあいまい性が出てきますが知識ベースを用いた「仮説推論」 という新しい方式により、マルチモーダル入力(音声・ジェスチャー)の統合と あいまい性を解消し、自然な対話を可能としました。


  3. 個人のノウハウの蓄積支援機能
    個人のノウハウを簡単にノウハウベースに登録するために、ノウハウ所有者自らが 行う登録に加えて、電子メール等による質問応答内容を集めて、ノウハウとして 自動的にデータベースに登録することができます。また、質問に対する回答が 「ノウハウベース」にない場合、詳しい人と電子メール、テレビ会議などを用いて 直接対話することにより知識の蓄積と充実をはかります。さらに、登録できる ノウハウは、文書化されたものだけではなく、イメージや音声などの多様な マルチメディア情報も登録することができます。


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