高精細DVDの実現に向けた技術開発について

1997年2月24日

片面7.5ギガバイトの光ディスクで
封切り映画館と同等以上の高品位映像の再生を実証

 当社は、21世紀の高精細DVDの実現に向け、片面7.5ギガバイトの 光ディスクにMPEG2画像圧縮により映像を収録し、封切り映画館と同等以上の 高品位映像を再生することに世界で初めて成功しました。
 今回試作した試験システムでは、現行DVDの約1.6倍の 片面7.5ギガバイト、両面15ギガバイトの大容量ディスクを用い、 1枚のディスクに平均画像圧縮レート14Mbps(可変レート)の 高品位映像を両面で133分間収録・再生することを可能にしており、 パッケージメディアとしてのDVDの可能性を実証するものです。

 高精細DVDを実現するためには、(1)更に大容量で高密度の ディスクを製造する技術、(2)より大量の映像情報を効率よく 画像圧縮(エンコード)処理する技術、(3)より高密度なディスクから 信号を読み出すための短波長半導体レーザ開発と、 高精度のサーボ制御技術、(4)読み出した大量の信号からリアルタイムで 映像再生するためのデコード処理技術などが必要となります。
 本試験システムでは、当社の先行するDVD総合技術を応用し、 高密度ディスク原盤のカッティング精度向上やレジストプロセスの 改良を行うとともに、既存の画像処理技術を組み合わせることで、 現在のDVDに比べ4倍もの画像圧縮データを高速に リアルタイム処理することを可能にし、封切り映画館と同等以上の 高品位映像をCDと同じサイズのディスク1枚から133分 再生できるようにしました。
 高精細DVDの実用化のためには、技術的課題の他、 規格化作業、システムの低価格化実現、高精細映像を楽しめる 大画面映像モニターの普及など多くの課題がありますが、 当社では、DVDの可能性をさらに追及し、より大容量の 片面15ギガバイトを実現するディスク製造技術、高速画像処理技術、 青色半導体レーザ技術、およびこれらを民生用製品で実現するための 半導体技術の開発を進めていきます。

 なお、本試験システムは、3月4日から9日まで開催する 「TOMORROW21 東芝技術展」で展示します。

試験システムの概要



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