韓国・亞南産業との薄形・多ピンパッケージの共同開発について

1997年4月23日

 当社は、 四辺にピンがあるパッケージのQFP(Quad Flat Package)として、 パッケージとチップ、リードフレームそれぞれの密着性を向上させることなどにより、 耐湿性にすぐれたパッケージを韓国・亞南産業株式会社(本社:韓国ソウル市、社長:黄仁吉) と共同で開発しました。

 両社がこのたび開発したのは、28ミリメートル角・208ピン・0.5ミリメートル リードピッチの大形・多ピンQFPです。 本開発品は、温度85℃・湿度85%・で 168時間吸湿後に実装してもパッケージ剥離(リフロークラック)が発生しないなど 耐湿性にすぐれており、パッケージ規格の最高水準である「JEDECレベル1(*)」を 業界で初めて達成しています。また、200ピン以上の多ピンパッケージとしては、 業界最小のパッケージ厚1.4ミリメートルを実現しています。

 当社は、本開発品を用いた半導体の新製品を来年にも順次商品化していく計画です。

 両社は、パッケージとチップ、リードフレームそれぞれの密着性を向上させることなどにより、 耐湿性にすぐれたQFPを開発したもので、具体的には、(1)熱伝導性にすぐれた銅製の リードフレームの採用、(2)リードフレームとチップ、パッケージ樹脂の密着性の向上、 (3)パッケージの反りが最小となる断面構造の採用、(4)パッケージ樹脂とペースト(接着剤) の組み合わせの最適化、などにより実現したものです。


* JEDEC レベル1
米国のJEDEC(共同電子機器技術委員会)におけるパッケージ標準委員会が定める 半導体パッケージを基板実装する際の条件水準。 レベル1は、温度85℃・湿度85%・で168時間吸湿後にリフロークラック (パッケージ剥離)が発生しないレベルです。レベル1を実現すれば半導体を出荷する際に防湿梱包等の対応が不要です。


開発の背景と狙い
本開発品の技術の特長
亞南産業の概要
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