商品化の背景と狙い

 地球環境の保護への対応を進めるにあたり、環境保全型商品の開発が急務となっており、 商品を開発する際には、製品のエネルギー消費や廃棄物発生など地球環境への影響(環境負荷)の評価が必要になっています。
 特に、製品使用時の省エネなど製品のライフサイクルの特定の段階の環境負荷ではなく、 製品の原料調達から生産、使用、廃棄、リサイクルに至るライフサイクル全体の環境負荷を総合的、 定量的に評価する手法が重要となっています。

 この方法としてライフサイクルアセスメント(LCA)が注目を集めています。 製品のエネルギー消費量や酸性雨、温暖化などの環境問題ごとに分類・集計することにより、 環境への影響の種類と程度が把握できるので、製品や工程をどのように改善するか対策を立てることができ、 環境負荷が少ない製品の開発につながります。

 また、国際標準化機構(ISO)で国際的な規格策定作業も進められており、 本年6月に原則と枠組みを定めたISO14040が発効するなど、 環境保全型商品を開発する上で欠かせない手法となることが予想されます。

 本製品は、主に家電製品のLCA評価方法として1994年に当社の環境技術研究所で開発されたLCA技術を基本にしたもので、 社内での試用や評価に基づいて改良を重ね、今回社外への販売を開始するものです。

 当社は従来より幅広い環境機器を提供してきましたが、 単品機器の提供に加え、廃棄物リサイクル、水処理、汚泥処理、大気環境、 新エネルギーなど環境システム構築や総合コンサルテーションなどの環境事業を強力に推進するために、 本年4月1日付で「環境事業推進本部」を新設しました。 また、8月1日付で「リサイクル推進本部」を設置して、 量産品全てを対象にした使用済み製品のリサイクル体制の確立を推進するなど、 環境に調和した事業活動に積極的に取り組んでいます。

 当社は設計段階からのLCA評価を順次全製品に拡大することにより、 環境調和型製品の開発、評価を展開し、環境ニーズに対応していきます。


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