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CT装置の生産累計1万台の達成について

1998年9月30日

 当社は、1978年に日本初の全身用CT装置を発売して以来、 業界のリーディングカンパニーとして、 先端技術の開発と高品質な製品の提供により世界市場での確固たる地位を築いてきましたが、 9月29日に生産累計が1万台に達しました。

 CT装置は人体に多数の方向からX線を照射し、 透過してきたX線のデータを元にして人体の断層を画像化する装置です。 身体にメスをいれることなく人体深部の診断が容易にできるので、 医療機関での導入が進んでいます。

 CT装置は1972年に英国のハンスフィールド博士により開発されました。
 1974年に東芝はCT装置を製品化したEMI社(英)と販売契約を結び、 日本での販売を開始し、1975年に日本での第1号機を東京女子医大に納入しました。
 その後EMI社製製品の販売や製造を行いながら自社製品の開発を進め、 1978年に当社製第1号機「TCT−60A」が国立がんセンターに据え付けられました。
 2年後の1980年には早くもCT装置の累計生産500台に達しました。 技術開発の進歩によりCT装置は年々高速化していき、 画像の鮮明さやスキャンスピードが向上するにつれ広く利用されるようになりました。 これに伴い生産量も増えていき、1982年に1,000台、1985年に2,000台、 1987年に3,000台、1990年に5,000台を達成するなど、 着実に実績をあげてきました。

 1991年には、世界で初めてヘリカルCT機能の搭載を可能にしました。 この装置は、1983年に米国、欧州、 日本で特許を申請した当社独自のヘリカルに関する基本特許に基づいており、 当社の豊富な先端技術の蓄積により実現したものです。ヘリカルCTの導入により、 臓器全体を短時間で精密に検査することが可能となり、 被験者の負担が軽減されました。 こうしたヘリカルCT装置開発の功績が認められ、 1993年には「機械振興協会通産大臣賞」を、 1998年には「市村賞」を受賞しました。

ヘリカルCT:X線管を高速で連続回転させながら患者を撮影し、 らせん状に撮影データを連続収集する方式。 従来のCTと比べて短時間に広範囲の撮影ができる。

 このように、長年にわたるCT装置の技術開発により、スキャン時間の高速化、画像の精細度の向上、より薄いスキャン幅の実現など医療現場からの要求を満たした製品を送り出してきました。1993年にはCT透視技術*1を、1998年にはマルチスライスヘリカルCT技術*2を開発し、常にCT技術の世界をリードしています。この結果、当社は国内市場で約50%のトップシェアを占めており、世界市場でも約25%で第2位のシェアを有しています。(東芝調べ)

*1:CT透視方式:CTのリアルタイム画像再構成技術を応用した術式。 従来型X線透視術式と同じセンスで、CTリアルタイム画像下で穿刺術、 インターベンション術が施行でます。 さらに、CT透視下で最小侵襲性治療(Minimally Invasive Treatment)が試みられています。
*2:マルチスライスヘリカルCT技術:広範囲な領域を短時間で撮影するため、 1回転のスキャンで複数の断層像を得られるようにしたCT撮影方式。 当社が開発を終えた技術は、1回転のスキャンで4断層像が得られ、 0.5秒の高速スキャン技術と組み合わせることで、 現在主流の1秒CTとの比較で8倍のスピードを実現できます。

 当社は今後とも、 グローバル規模でのCT装置のリーディングカンパニーとして先進的な技術開発を進め、 高性能の製品の供給に努めていきます。


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