開発の背景と狙い

 SFガスは、絶縁特性に優れるため、電力機器のコンパクト化や軽量化に大きく寄与していますが、 地球環境保護への意識が高まる中、地球温暖化係数が高いため、 97年12月の地球温暖化防止に関する京都会議(COP3)において温室効果ガスとして削減対象に指定されました。
 これまでSFガスに代わる絶縁特性を持つガスの研究は行われてきていますが、現在のところ新たなガスが発見されていないため、 排出量の削減と混合ガスの利用による使用量の削減が有効な対策となります。 SFガスは、日本国内のガス絶縁機器メーカで年間約400トンが大気中に排出されていますが、 2005年に排出量を総量で年間30トン以下、 使用者単位では購入量の3%以下に抑制する自主目標を設定しています。 二酸化炭素に比べると総使用量はわずかですが、電機業界としてこの目標達成のためには、 GISやガス絶縁変圧器を点検・試験する際のSFガスの大気放出量の削減と窒素ガスとの混合ガスの適用が効果的であると考えています。
 当社は、このような背景のもと、従来から用いられている液化回収方式に加えて、 吸着剤による気体分子の分離・回収方式の採用などによって、 混合ガスからSFガスの高効率な回収・再利用を実現したコンパクトな装置を開発したものです。


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。