本開発品の主な特長

  1. 本開発品は、国際標準規格の「MPEG4」動画像圧縮伸長機能に加えて、 AMR音声圧縮伸長、Twin-VQオーディオ伸長、AAC LCオーディオ伸長、 H.223多重分離機能等をシングルチップで実現しています。 このシステムLSIで携帯テレビ電話やマルチメディア・ブラウザの主要な機能をカバーしており、 本LSIを採用することで、 IMT-2000国際規格である3G-PP携帯テレビ電話(3G-324M) やインターネット上のオーディオ・ビジュアル・コンテンツ再生を小形・低消費電力で実現することが可能となります。

  2. 3つの16bit RISC型プロセッサ、専用ハードウェア回路、および16Mビット混載DRAMを搭載しました。 さまざまな画像/音声圧縮伸長方式に柔軟に対処するとともに、低消費電力化を実現しています。

  3. カメラやディスプレイにデジタルで接続するためのインターフェース機能を搭載し、 NTSCデコーダなどを不要にしました。 これにより、システム構築を容易にするとともに、小形・低消費電力化を促進しました。

  4. 携帯テレビ電話として使用する場合、 60メガヘルツ動作時に、QCIFフォーマット(176X144画素)の画面を毎秒15フレームMPEG4ビデオ方式で圧縮および伸長することができ、 同時にAMR音声圧縮伸長、H.223画像音声多重分離処理を実行できます。 これにより、通信制御等を行うホストCPUの制御のもとで、 携帯テレビ電話の全ての信号処理をシングルチップで実現します。

  5. マルチメディアブラウザとして使用する場合、 QCIFフォーマット(176X144画素)の画面を毎秒15フレームMPEG4ビデオ方式で伸長することができ、 同時にAACやTwin-VQなどのオーディオ伸張が可能になります。このときの消費電力は、テレビ電話処理の場合の2/3以下になります。

  6. データを並列処理するパイプラインアーキテクチャ(並列処理設計)や動作していないブロックのクロックを停止させるクロック・ゲーティング機構といった従来の低消費電力手法に加えて、 混載DRAMの構成の最適化、画像圧縮伸長処理回路の改良、 動作時と待機時のしきい値電圧を制御するVT-CMOS技術、 効率的な動きベクトル検出方法の開発などにより、 携帯テレビ電話に必要な低消費電力化(240ミリワット/60メガヘルツ動作時)を実現しています。


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