商用周波数トランス式電源制御用ICの発売について

2000年5月22日

携帯電話充電器などの待機時消費電力を大幅に削減

 当社は、必要な時にだけ電源をオンさせる回路(間欠制御回路*1)を搭載することで、 携帯電話などのバッテリを充電するACアダプタの待機時消費電力を約0.004ワットと、 従来の約100分の1*2に削減可能な電源用ICの新製品「TC90A75P」を開発し、 本日よりサンプルを出荷、10月より量産を開始します。

 商用周波数(50~60Hz)トランス式*3電源は、携帯電話やコードレス電話、 デジタルカメラ、各種携帯ゲーム機器などの充電器に幅広く使用されていますが、充電終了後も待機電力を消費していました。 今回の製品を使用することで、低コストで簡単に低消費電力タイプのACアダプタを構成することが可能になります。

 また、新製品はDIPタイプに加え、面実装タイプのSOPパッケージを採用したタイプも同時に製品化します。

 当社はこれまでにも、間欠機能を採用した電源用ICとして、 ノートパソコン用電源アダプタやテレビなどの待機時消費電力を削減できる高周波タイプ(25k~100kHz)のスイッチング式電源制御用ICを商品化してきました。 今後も電源用ICなどの分野において機器の省エネ化に貢献する半導体製品の強化を図っていきます。

*1 出力電圧を検出回路でモニターし、 設定電圧以下になった時にスイッチング信号を出力してトランスを動作させ、設定電圧以上になった時には停止させる制御を繰り返す回路
*2 待機電流が常に流れている従来のACトランス型アダプタ電源との比較(標準値)
*3 トランスの巻数比によって、商用交流100Vから機器に必要な低い電圧(例えば10V)を得る方式


新製品の主な概要
開発の背景と狙い
新製品の主な特長
新製品を用いた場合の電源仕様
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