低温ポリシリコンTFT液晶表示装置へのSRAM内蔵技術の実用化について

2000年8月2日

 当社は、携帯電話用液晶表示装置部の待機時消費電力を当社比約50%削減可能にする、 反射型カラー低温ポリシリコンTFT液晶表示装置のSRAM内蔵技術を、 世界ではじめて実用化することに成功しました。 今後、本技術を搭載した液晶表示装置を、次世代携帯電話向けに積極的に紹介していきます。

 今回実用化に成功した反射型カラー低温ポリシリコンTFT液晶表示装置へのSRAM内蔵技術は、 電子移動度の高いポリシリコンの特性を活かすことで、各ドットにSRAM型メモリを形成したものです。
 液晶表示装置へ組み込まれたSRAMは、RGB各1ビットのデータを保持することができるため、 内蔵されたSRAMに保持されたデータを使うだけで、 天気予報やメールなどの静止画像を8色(赤、緑、青、シアン、マジェンタ、黄、白、黒)で表示することができます。 本技術では、静止画像表示時に、周辺回路へのアクセスやデータ読み取り、 画素への書きこみが不要となるため、液晶表示装置部の待機時(静止画表示時)消費電力が約50%削減できます。 本技術を採用することで、携帯電話の待ち受け時間(条件:電池定格3.7V、 650mAh、従来の連続待ち受け350時間の場合)は、約23%向上することになります。

 今回、実用化に成功した液晶表示装置の主な仕様は、下記の通りです。

(1) 表示方式は、反射型カラー低温ポリシリコンTFT方式
(2) 画素数は、144(横)X176(縦)
(3) 画素ピッチは、0.240mm X 0.240mm
(4) 画面サイズは、対角5.4cm(2.1型)
(5) 階調は、16階調/4096色
(6) 消費電力は、約25mW(全面4096色動画表示時)、約1.3mW(全面8色静止画表示時)

 当社は、本新技術を、動画アプリケーションも可能となる次世代携帯電話において、 さらに重要視される低消費電力技術として、量産化へ向けての取り組みを加速していきます。 また、あわせて、次世代携帯端末向けなどの中・大型液晶画面への本新技術の応用開発も進めていきます。

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