独・シーメンス社との次世代携帯電話の共同開発について

2000年11月7日

 当社は、独・シーメンスAG(以下、シーメンス)との間で、 欧州やアジア地域を中心としたグローバルな次世代携帯電話の共同開発を行うことで、基本合意に達しました。

 今回、両社で合意した内容は、携帯電話端末としていわゆる第3世代と呼ばれる、 W-CDMA(広帯域符号分割多元接続)方式とGSM(汎欧州デジタル移動電話)方式の両方式に対応した端末の共同開発で、 両社は、2002年第1四半期を目途に、小形デュアル端末の商品化をめざしていきます。

 シーメンスは、欧州を中心とした現行のGSM方式の携帯電話端末について、 トップグループに位置するとともに、携帯電話の基地局事業についても積極的に展開しています。
 一方、当社は、国内や北米市場において、 CDMA(符号分割多元接続)方式の携帯電話や国内のPHS端末などで、 携帯電話端末の小形軽量化技術をはじめとする高い技術力や多くの納入実績を有しています。 さらに、次世代通信方式であるW-CDMA方式の携帯電話端末に必須となる動画圧縮技術のMPEG4や無線通信規格のBluetoothの技術、 SDメモリカードなどで業界をリードするとともに、 国内ではすでに株式会社NTTドコモから端末メーカの1社として選定されています。
 また、両社にはそれぞれ世界トップクラスのLSI部門を擁する強みも持っています。

 このように両社の持つ技術力、製品開発力を融合させることによって、 次世代デュアル端末の早期の実用化を図り、 世界の携帯電話端末事業において確固たる地位の構築をめざしていきます。

 現在、世界の携帯電話端末の市場規模は、年間4億台に達しており、 中でも欧州で標準採用されているGSM方式が6割以上を占めています。 今後も携帯電話端末市場は、一層の拡大が見込まれており、 さらに、2001年からは日本を含むアジアと欧州において、 W-CDMA方式が次世代標準としてサービスが開始される予定で、 これらの地域でのW-CDMA/GSM両方式に対応できるデュアル端末は、 2005年には1億3,000万台の需要が見込まれています。
 今回の合意により、当社とシーメンスは、当社が開発したW-CDMA技術をベースに、 シーメンスの持つGSM技術を取り入れた試作機の製作を経て、 世界初のW-CDMA/GSM複合端末の商品化を進めていきます。 また、両社は、次世代携帯電話端末のグローバルな生産・販売面での協力についても今後、検討を進めていきます。

ご参考

シーメンス社概要

社 名 Siemens AG
所 在 地 Wittelsbacherplatz 2, D-80333 Munich
代 表 者 Dr.Heinrich v. Pierer
設  立 1847年
従業員数 約44万人
売 上 高 1,340億マルク(1999年9月期)
事業内容 エネルギー、産業設備、情報通信、交通システム、医療機器、照明分野


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