高画質な精密撮影が可能な一般病院向け高速マルチスライスX線CTスキャナーの販売について

2000年12月12日

2スライスマルチシステムとして世界最大の約2万素子検出器を搭載

株式会社 東芝
東芝メディカル株式会社

 当社は、ヘリカルスキャン方式によるマルチスライスX線CT装置の一般病院向け機種として、 1回転あたり0.75秒で2スライス同時にスキャンでき、 高速で高画質な画像を実現する「Asteion Dual-slice system(アステオン デュアル スライス システム)」を商品化し、 12月15日から販売を開始します。 国内の販売は東芝メディカルが行います。

 従来のマルチスライスX線CT装置では、 高画質な精密撮影ができるものは大学病院向けなどの高級機種に限られており、 一般病院を主な導入対象としている2スライスのマルチスライスシステムについてはX線検出素子の少ないもの(約2千素子)が主流となっています。
 新製品は、当社の上位機種で搭載している検出器技術を導入し、 2スライスのマルチスライスシステムとしては世界最大の約2万素子の検出器を採用することによって、 高画質な画像撮影を実現しています。

 加えて新製品は、広範囲領域を高速で検査できること、 0.5mmスライス幅の精密撮影ができることなどにより、 高精細肺ガン検診、微細血管の描出、高分解中耳像の描出、高精細3次元画像の生成、 多層造影検査、救急患者の高速検査、体動静止が困難な小児や病人の検査などで、 診断能の大幅な向上と患者の負担軽減が期待されます。 また病院経営面では、検査時間の短縮による検査数の増加、 X線管の寿命の伸長によるコストの削減が期待できます。

 新製品の販売価格は5億3千万円です。 また、国内市場と同時に海外市場へも新製品を投入し、年間で200台の販売を予定しています。

X線管の連続回転照射と寝台の連続スライドの組み合わせで、 体軸方向に沿ってらせん状に撮影データを連続収集するスキャン方式。 1断層撮影ごとに寝台をずらして間欠的に撮影データを収集する従来方式に比べ、 臓器全体などの広範囲を高速に撮影できる。


新製品開発の背景と狙い
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