<ご参考>当社の静音型MRI装置開発の歴史

 「PianissimoTM(ピアニシモ)」機構を搭載した静音型高磁場MRI装置は、 医療サービスを受ける患者さんからの支持や、医師、技師の方々からの高い評価を背景に、順調に市場導入がすすみ、 2001年2月末現在、日本では約70台が稼動するまでに至っています。
 現在、高磁場MRI装置で騒音を聴感で90%カットしたレベルの静音性を実現しているのは当社だけです。 当社は、静音型高磁場MRI装置における世界のリーディングカンパニーです。

 1999年、当社は、「ひとにやさしい静かなMRI」の開発コンセプトのもと、 騒音の発生源である傾斜磁場コイルに対して、固体振動の伝播を遮断する「独立支持構造」と、 空気振動の伝播を遮断する「真空封入構造」からなる世界初の抜本的な静音化機構、 「PianissimoTM」を開発しました。 この技術は、従来の静音化技術が騒音を聴感で約50%カットするのが限界であったところを、 画像診断能を犠牲にすることなく90%カットすることを実現した革新的な静音化技術です。
 1999年9月、当社は、この「PianissimoTM」を搭載した第一弾の静音型高磁場MRI装置として、 1.5テスラMRI装置「EXCELARTTM MRT-2000」を商品化しました。
 この装置は、それまでの常識を打ち破り、「高磁場MRI装置ならではの高い画像診断能と、 高い静音性による患者負担の軽減は高いレベルで両立できること」を世界で初めて示しました。
 続いて2000年3月には、静音型高磁場MRI装置の第二弾として、特定機能病院や地域医療支援病院、 地域の基幹病院向けに、 画像診断情報の質と検査スピードの一層の向上を実現した1.5テスラMRI装置の最高級モデル「EXCELARTTM MRT-2001」を商品化しました。
 さらに2000年7月には、より絶対的な静音性に近づけることを狙い、 ソフトウエア技術によって一層の静音化を実現する「QuietScan(クワイエットスキャン)」を開発し、商品化しました。 EXCELARTTMシリーズでは、「PianissimoTM」と「QuietScan」の相乗効果により、 画像診断情報を犠牲にすることなく、ルーチン検査の大半のスキャン音が静かな街頭や普通の会話に相当する60デシベル台にまで静音化されています。
 これらの高い静音性は、検査の肉体的・精神的な負担の軽減という直接的な効果を患者さんにもたらしています。 さらに、患者さんから協力を得やすくなったことによる検査の円滑化効果や、 心拍・呼吸の安定などにもとづく診断情報の質の向上効果など、間接的な効果も確認されはじめています。


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