開発の背景

 心臓病、特に冠動脈疾患は高齢化の進展とともに年々増加し、悪性新生物に次いで第二位の死因となっています。 この冠動脈疾患とは、心臓に栄養を供給する冠動脈の狭窄や閉塞により、心筋に充分な血液が届かなくなることにより、 心筋梗塞のような重篤な症状を引き起こすものです。
 このような心臓病の診断では、心臓の内腔、冠動脈の形態の変化・異常を観察することが必須であり、 カテーテルと呼ばれる管を心臓内に進め、X線に対して不透過な薬剤を注入することにより、 X線の影を高速で連続撮影する方法(心臓X線撮影法)が用いられてきました。 これと並行して、心臓の動きを機能として評価するために、カテーテルを用いて心臓内腔の圧力や心内心電図等が測定されてきました。 このように心臓カテーテル検査は、心臓の形態と機能を同時に定量評価でき、最も信頼のおける検査法として国内で広く普及しています。
 しかし、このように情報量の多い検査であるため、データを記録したり、観察する際には多大な労力を伴っており、 多くのスタッフを必要としていました。心臓カテーテル検査は緊急性の高い業務であり、循環器担当医師からは、 この膨大なデータをいつでも、どこでも、速やかに統一的な形で観察したいとの強い要望がありました。 このような医療ニーズに対応するため、東芝の持つ循環器用動画ネットワークシステムと、 日本光電工業製の最新ポリグラフシステムをインテグレートすることにより、 心臓カテーテル検査情報を統合管理するためのソリューションを提供することとなったものです。


プレスリリース記載の情報(製品価格/仕様、サービスの内容、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。最新のお問い合わせ先は、東芝全体のお問い合わせ一覧をご覧下さい。