デジタル情報機器向け64ビットRISCマイクロプロセッサの製品化について

2002年4月3日

0.13μmプロセス技術の採用により動作周波数300メガヘルツを実現

デジタル情報家電向け64ビットRISCマイクロプロセッサ「TMPR4955BFG-300」

 当社は、0.13μmプロセス技術を採用することにより動作周波数300メガヘルツを実現したデジタル情報家電向け64ビットRISC(縮小命令セットコンピュータ)マイクロプロセッサ「TMPR4955BFG-300」を商品化します。新製品のサンプル出荷は6月から行い、月産10万個規模で8月から量産を開始します。

 新製品は、当社が独自開発したRISC CPUコア「TX49/H3コア」を搭載した第1弾製品で、0.13μmプロセス技術を採用することにより最高動作周波数300メガヘルツ時において業界最小クラスの動作消費電力0.5ワットを実現しています。また、内部動作周波数を当社従来比1.5倍に引き上げることにより、高機能化が著しいカラーレーザービームプリンタ、セットトップボックス、ネットワーク機器など大量のグラフィックデータを扱うアプリケーションに最適となっています。

新製品の概要

新製品の概要

開発の背景とねらい

 近年、性能が急激に向上しているプリンタやセットトップボックスなどのデジタル情報機器においては、大量のデータを高速処理し、低消費電力で駆動するプロセッサへのニーズが高まっています。

 当社は、こうしたニーズに応えるため、高速動作可能でかつ低消費電力を考慮したCPU「TX49/3Hコア」を新たに開発しました。今後、さらなる高速化を図るため、350、400メガヘルツへの製品展開も計画しています。

新製品の主な特長

  1. 米国ミップス・グループのRISCアーキテクチャをベースに、当社が新たに開発した64ビットオリジナルプロセッサ「TX49/H3コア」を搭載することで、最大動作周波数300メガヘルツの高速処理動作を実現しています。

  2. 回路設計の最適化などにより、300メガヘルツの内部動作周波数では業界最小クラスの消費電力0.5ワット(内部電源1.5ボルト、外部電源3.3ボルト)を実現しています。

  3. 内蔵キャッシュとして、命令キャッシュ32キロバイト/データキャッシュ32キロバイトを搭載し、さらに、4ウェイセットアソシエイテイブ方式とロック機能をサポートしたことによりキャッシュのヒット率を向上させ、高性能化を実現しています。

  4. 浮動小数点ユニットを整数演算ユニットと個別に持つことで整数演算と完全に独立して浮動小数点演算を実行できることによって、高性能化を実現しています。

  5. システムインタフェースには、アドレスとデータをマルチプレクスした32ビットのSysADバスを採用しています。

  6. 「TX49/H3コア」は専用デバッグサポートユニット(DSU)を持っており、外部EJTAGインターフェースを使ってブレークポイントの設定等の各種実行制御や最高動作周波数での実行時にリアルタイムな解析が可能となっています。

新製品の主な仕様

新製品の主な仕様

お問い合わせ先

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お問い合わせ先
セミコンダクター社
マイクロプロセッサ統括部
TEL 03(3457)3491


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