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2001年度環境会計の集計結果について

2002年5月10日

 当社は、企業活動のうち環境保全にかかわるコストとその効果を定量的に把握し、企業活動の指針として活用するため、「環境会計制度」を1999年度から導入しておりますが、このたび 2001年度(平成13年度)の結果を集計いたしました。

2001年度環境会計*1
 環境保全コスト  357億円*2
 環境保全効果額  366億円
*1集計対象 当社ならびに国内関係会社45社、海外関係会社30社
*22001年度の環境設備投資額65億円のうち減価償却費分のみを含む

 環境保全コストは、今年度より集計方法を変更したため、前年度との単純な比較はできませんが、総額としては約一割減少して、357億円となりました。
 一方、環境保全効果においては、今回から「リスク回避効果」を算出しています。この結果、環境保全効果は、金額に直接換算できる「実質効果」が38億円、環境負荷削減量を仮定を用いて金額換算した「みなし効果」が263億円、前年度より算出を始めた代表製品群における顧客(使用者)での環境負荷低減効果である「顧客効果」は50億円、「リスク回避効果」は15億円となりました。

1. 環境保全コスト  (( )内は対00年度の増減)

(単位:億円)
環境保全コスト

2. 環境保全効果

環境保全効果

実質効果は、電気料や廃棄物処理費用などの前年度に対して節減できた金額と有価値物売却益の合計。
みなし効果算出方法・・・環境基準とACGIH−TLV(米国産業衛生専門家会議で定めた物質毎の許容濃度)をもとに、カドミウム換算した物質毎の重み付けを行い、カドミウム公害の賠償費用を乗じて金額を算出。大気,水域,土壌等への環境負荷の削減量を前年度対比で示すとともに金額換算して表示することで、異なる環境負荷を同一の基準で比較することを可能にしている。
顧客効果算出方法・・・製品のライフサイクルを通じての環境負荷低減効果を物量単位と貨幣単位(金額)で評価する。ライフサイクルとは(1)原料調達(2)製造(3)輸送(4)使用(5)収集運搬(6)リサイクル(7)適正処理等の各段階をいい、今回は使用段階での環境負荷低減効果に焦点を当てた。省エネ効果に関しては次式を用いて効果を計算。
効果(円)= 〔(旧機種の年間消費電力量−新機種の年間消費電力量)X年間販売台数X電力量目安単価〕
リスク回避効果算出方法・・・土壌・地下水等の汚染防止を目的とした防液堤など環境構造物投資に対する効果を、将来起きる可能性のあるリスクを回避する効果として評価した。リスク回避効果は、設備投資案件ごとに次の方程式により算出した。
リスク回避効果= 化学物質等保管・貯蔵量 X 基準金額 X 影響係数 X 発生係数
ここで基準金額と影響係数は*みなし効果で用いた物質ごとの値を用い、化学物質の漏洩等が起きた場合のリスクを評価した。また発生係数は、当社独自に算出した値を用いた。

環境保全効果の内訳

(1)実質効果
実質効果
環境負荷低減量は、2000年度と2001年度の差分を取っている。マイナス効果は、生産増等により 削減効果以上の環境負荷の増大があったことを示す。

(2)みなし効果
みなし効果
環境負荷低減量は、2000年度と2001年度の差分を取っている。

(3)顧客効果
顧客効果

3.

分類・算定基準について

 環境保全コストの分類、算出基準については、環境省が本年3月にまとめた「環境会計ガイドライン」2002年版に準拠しています。
 当期の「投資額」と「費用額」の両方を把握することはこれまで通りですが、昨年度との違いは、これまで「費用額」に計上していなかった環境投資設備の減価償却費を1999年度以降投資分に限って計上していることです。
 効果については、統一的な基準が定められていないため、環境負荷低減効果を物量表示するとともに、金額ベースでも算出することを基本にしています。当社グループにおける効果の分類を下表に示します。「実質効果」とは、電気料や上下水道料、リサイクルを含む廃棄物処理料などの削減により金額を直接換算できるものです。「みなし効果」とは、大気や水域、土壌などへの環境負荷の削減量を賠償費用のデータ、環境基準などにより金額に換算したものです。「顧客効果」では、冷蔵庫、パソコン、複写機、医用機器など20の製品群について消費電力の削減等を評価しています。
 今回から算出を始めた「リスク回避効果」とは、環境構造物投資の前後で、リスクの減少度合いを計測し回避効果を算出したものです。

4. 「環境経営」のツールとしての「環境会計」

 「環境経営」を支え、意志決定に反映させるツールとして重要な役割を担うのが「環境会計」です。
 当社の「環境会計」の概要を下図に示します。1999年度の環境会計では第2象限と第4象限を中心に展開してきました。また、2000年度は社会的ベネフィットとしての第1象限を算出しました。そして今回は第3象限に当たるリスク回避効果を算出しています。土壌・地下水等の汚染防止を目的とした環境構造物投資に対する効果を、将来起きる可能性のあるリスクを回避する効果として評価しています。当社は、この指標を活用し、環境投資の優先順位付けや投資判断などの意志決定に役立てようと考えています。
 効果の測定についてはまだまだ発展段階にありますが、環境経営指標としての妥当性を検討しながら、今後ともより良い方法の構築に努力していきます。

(ご参考)以下に3年間のトレンドを示します。

(単位:億円)
* ( )内は従来ベースで算出した金額を示す。


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