東芝と日本IBM、ブレード・サーバーのシステム管理機能の自律化で協業

2003年4月7日

東芝のクラスタソフト「 DNCWARE ClusterPerfect」と
IBMのシステム管理ソフト「IBM Director」を連携

株式会社 東芝
日本アイ・ビー・エム株式会社

 株式会社東芝(社長:岡村 正 以下、東芝)と日本アイ・ビー・エム株式会社(社長:大歳 卓麻 以下、日本IBM)は、IBMのブレード・サーバー「IBM(R) eServer BladeCenterTM」を利用した本格的なオートノミック・コンピューティング(自律型コンピューティング)環境を実現するために、IBMのIAサーバー用システム管理ソフトウェア「IBM Director(R)」と東芝の統合クラスタソフトウェア「DNCWARE ClusterPerfect(R)」を連携させることで、システム管理機能を向上させる開発において協業することに合意しました。

 本協業に基づき、東芝は「DNCWARE ClusterPerfect(R)」の「IBM Director(R)」への連携に関する製品開発を行い、日本IBMは、東芝に対して、「IBM Director(R)」および「BladeCenterTM」に関する技術支援を行います。日本IBMと、サーバシステムの可用性制御に高い実績を持つ東芝の協業により、顧客企業やIT業界が目指しているオートノミック・コンピューティング環境の実現が可能になります。

 今回の具体的な開発の狙いは、「IBM Director(R)」が得意とするシステム監視・分析機能と、「DNCWARE ClusterPerfect(R)」が得意とする計画・実行機能(ポリシーベースのサービス実行管理機能)を組み合わせることにより、監視・分析・計画・実行のループを作り、ブレード・サーバーが自ら障害を事前に予測・察知して、対応方法を計画・実行し、システム運用を続行可能にすることです。
 これにより、システム・ダウンを回避する一連の作業を、人手を介すことなくサーバ自身が行う高レベルのオートノミック・コンピューティング環境が実現します。これは業界で初めて、システムの自己構成、自己修復、自己最適化を実現するもので、IBMが提唱するオートノミック・デプロイメント・モデル*1のレベル4の「適応レベル」を実現します。

 オートノミック・コンピューティング技術は、複雑なシステムを自律化し、人手が掛かる作業を最小限に抑えるなど、企業のIT資源や投資を最適化します。今回の両社の取り組みにより、システムの生産性が向上し、システムの運用管理も含めた総コストであるTCO(Total Cost of Ownership)を削減することができます。
 これらの技術は、環境の変化に即時かつ柔軟に対応できるITインフラストラクチャーを提供するため、ビジネス・プロセスとアプリケーションを統合し、お客様のe-ビジネスをオンデマンドに推進することを促進します。

 今後、東芝は「IBM Director(R)」に対応した「DNCWARE ClusterPerfect(R)」の出荷を6月から開始する予定で、両社は「IBM Blade CenterTM」、「IBM Director(R)」、「DNCWARE ClusterPerfect(R)」を、オートノミック・コンピューティング環境を実現するソリューションとして、顧客企業に推奨していきます。

*1 オートノミック・デプロイメント・モデル:IBMが提唱するオートノミック・コンピューティング環境の適用・実現レベル。 「レベル1:基本レベル」、「レベル2:管理レベル」、「レベル3:予測レベル」、「レベル4:適応レベル」、「レベル5:自律モデル」の5段階のレベルにより構成されます。
詳細は、http://www-6.ibm.com/jp/autonomic/levels.htmlでご覧いただけます。
IBMのオートノミック・コンピューティングへの取り組みの詳細ついては、http://www.ibm.com/jp/autonomic(英語:www.ibm.com/autonomic)でご覧いただけます。

参考資料

東芝 『統合クラスタソフトウェア DNCWARE ClusterPerfect』について
DNCWARE ClusterPerfect」は、ネットワーク接続された複数のサーバを協調連携させることにより、万一サーバシステムに障害が発生した場合にも速やかにサーバを切り替え、業務サービスの継続を可能にするハイアベイラビリティ・クラスタソフトウェアです。 Linux版、Windows NT/2000版、Solaris版、AIX版があり、お客様の要望に合わせた柔軟なシステムとして構築することができます。 またクラスタ構成をあらかじめ定義したテンプレートを多数用意したことにより、簡単、スピーディにクラスタを構築することができます。
(製品ホームページ:http://clusterperfect.toshiba.co.jp
   
『IBM eServer BladeCenter』、『IBM Director』について
ブレード・サーバーと呼ばれる小型の基板ボード上にCPUやメモリーなどの機能を搭載した高密度サーバー「IBM eServer BladeCenter」は、インテルXeonプロセッサーを搭載し、ファイバー・チャネルのサポートによるSAN環境への対応などの拡張性やChipkillメモリーの採用などによる高信頼性の実現など、Web環境だけでなくHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)環境や汎用IAサーバーとしても利用可能な製品です。『IBM Director』は、IBMのIA(インテル・アーキテクチャー)サーバー「xSereiesTM」や「BladeCenter」のシステム管理ソフトウェアで、多数のブレード・サーバーを容易に導入・構成・管理が実現します。
(ブレード・サーバーの詳細については、http://www.ibm.com/jp/gto/par/feature/bladecenter/index.htmlをご覧ください。)

IBM Directorと東芝ClusterPerfectの連携

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株式会社 東芝
e-ソリューション社
プラットフォームソリューション事業部
TEL 03(3457)2725
日本IBM ダイヤルIBM TEL 0120-04-1992


  • DNCWARE ClusterPerfectは、株式会社東芝の商標です。

  • IBM、e-businessロゴ、eServer、BladeCenter、IBM Directorは、IBM Corporationの商標です。

  • その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。


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