大分工場における300ミリウェハー対応新棟の竣工について

2004年2月19日

東芝大分工場(手前の大きな建物が300mmウェハー対応の新製造棟)

 当社は、最先端SoC(システム・オン・チップ)製品を含めたシステムLSI事業における競争力強化を図るため、大分工場(大分県大分市)において、生産効率の高い300ミリウェハーに対応した新製造棟の建設を進めてきましたが、このたび完成し、本日竣工式を行いました。
 新棟では、順次製造ラインの整備を進め、本年秋から量産を開始する計画です。

 新棟は、システムLSIの量産工場としては、世界で最も早く回路線幅65nmの最先端プロセス技術を展開する計画です。
 新棟の建設および製造装置などを含めた投資額は、2003年度から2007年度までの5年間で、約2,000億円を予定しており、フル稼働時には、月産約12,500枚の生産規模となる計画です。なお、新棟は、さらなる生産設備の追加等により、月産約17,500枚までの生産に対応できるスペースを有しています。

 新棟の完成により、当社は、大分工場から世界最先端のSoC製品群をいち早く世界市場に向けて供給し、当社の半導体事業が目指しているSoC事業を中核としたソリューション・ビジネスへの展開を加速していきます。

 新棟で製造する最先端SoCは、今後需要増大が見込まれるデジタル家電機器やモバイル機器、ネット家電機器向けとして、ブロードバンド対応の汎用プロセッサや、動画認識技術のようなインテリジェント機能を付加した画像処理用プロセッサが中心となります。
 当社の強みとするDRAM混載技術を用いるとともに、回路線幅65nmの最先端プロセスを用いたSoC製品群を世界で最も早く製品化する計画です。また新棟では、将来的には45nmプロセスへの展開も予定しています。

 なお、当社は、大分工場のほか、NAND型フラッシュメモリを中心とした最先端メモリの製造ラインを構築するため、四日市工場にも300ミリ対応投資を計画しており、今後も拡大する半導体ビジネスのインフラ強化を進めていますが、今回の新棟完成は、その第一弾となります。

 当社は、半導体事業を全社の中核事業と捉えており、世界最先端のシステムLSI拠点である大分工場における生産力拡大により、引き続き世界市場における半導体事業の競争力強化を図るとともに、拡大する需要に対応していきます。

新製造棟の概要

建物構造
鉄骨造2階建
建家面積
24,100m
延床面積
48,800m
クリーンルーム面積
15,700m
着工
2003年6月
量産開始
2004年秋

大分工場の概要

所在地
大分県大分市大字松岡
設立
1970年(昭和45年7月)
工場長
熊丸 邦明(くままる くにあき)
従業員数
約3,000名
敷地面積
約383,000m
建物面積
約198,000m
(上記面積には、新製造棟を含む)


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