四日市工場における最先端のNAND型フラッシュメモリ製造棟の建設について

2004年4月13日

東芝四日市工場

 当社は、半導体メモリの生産拠点である四日市工場(三重県四日市市)において、生産効率の高い300ミリウェハーに対応した新製造棟の建設を本日から開始しました。

 製造装置も含めた新製造棟にかかる投資総額の計画は、2006年までの4年間で、約2,700億円を見込んでおり、市況を見極めながら段階的に投資を実施していきます。このうち、製造装置については、当社とサンディスクコーポレーション(本社:米国カリフォルニア州)が共同で投資します。
 新製造棟では、両社で共同開発した最先端90nmプロセス技術を用いたNAND型フラッシュメモリを、2005年度下期から月産10,000枚規模で量産開始します。フル稼働時の生産規模の計画は、月産37,500枚で、生産するウェハーは両社で均分する予定です。なお、さらなる生産設備の追加等によって、月産62,500枚までの生産に対応できるスペースを有しています。
 また、新製造棟の製品に適用するデザインルールは、2006年度上期には次世代70nm、2007年には次々世代55nmプロセス技術に順次移行していく計画です。

 さらに、新製造棟は、CO2排出量やPFCガス*2の削減に加え、既存の200mmを用いた製造棟と比較して、ウェハー一枚当りの処理に用いられる電力量を約30%削減するなど、環境に配慮した環境融和型クリーンルームとなっています。

 NAND型フラッシュメモリは、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話の普及に加え、各種メモリカードやMP3プレーヤー、USBメモリなどのアプリケーションの需要拡大で市場規模は毎年30%伸長し、2003年の約3,800億円から、2005年には約6,800億円の市場規模を形成するものと当社は推定しています。今後も拡大が見込まれる旺盛な需要にこたえるため、新製造棟にかかる投資総額の計画を約2,700億円と、約700億円増額することとしました。

 新製造棟の建設により、当社は世界シェアでトップクラスにあるNAND型フラッシュメモリの競争力を確保していきます。
 なお、製造については、両社の合弁会社であるフラッシュビジョン社で行う予定ですが、詳細については6月を目途に決定する予定です。

nm ナノメートル。10-9
PFCガス PFC(PerFluoroCarbon)ガス。半導体の回路を形成するパターンをシリコンウェハ上に形成する際のエッチング装置などの反応ガスとして使用されており、COに比べ、地球温暖化係数が数千~数万倍になるガス。具体的にはCなど。

新製造棟の概要

建物構造 鉄骨造5階建
建家面積 約 24,300m
延床面積 約113,000m
クリーンルーム面積 約 34,500m
着工 2004年4月
建物完成 2004年12月(予定)
量産開始 2005年度下期(予定)

四日市工場の概要

所在地 三重県四日市市山之一色町800
設立 1992年(平成4年)
工場長 大島 次郎(おおしま じろう)
従業員数 約  1,700名
敷地面積 約312,000m
延床面積 約180,000m
(上記延床面積には、新製造棟は含みません。)


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