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世界最小のデジタル乱数回路の開発について

2004年8月9日

 当社は、個人情報などの暗号化に使われる乱数を生成する世界最小のデジタル回路の開発に成功しました。
 従来、不規則で非周期的な乱数を生成する回路*1をICカードなどに搭載する場合には、1mm角前後*2の大きさが必要でしたが、今回開発した回路を採用した場合には、現行のLSI量産技術で、0.03mm角以下の大きさまで小型が可能です。
 当社は今後、ICカードや携帯電話用カードなどのセキュリティー機能が必要な小型機器に使われるLSIに本回路を搭載していく予定です。

 現在、個人情報を保有している電子機器の多くには、情報漏洩防止のために、機器の回路内において、様々な暗号技術が使われており、重要なデータを暗号鍵にて暗号化し、情報を保護しています。さらに、その暗号鍵を読み出せないように、乱数を用いて多段的に暗号化をして電子機器のセキュリティーを高めています。
 しかしながら、現在、実用化されている高度な乱数生成回路は、乱数源→増幅器→アナログ・デジタル変換器→ソフト処理→乱数といった乱数生成手順を踏んでいるため、1mm角前後までしか小型化できませんでした。一方、携帯用端末などの小型機器に内蔵されているLSIチップには、擬似乱数生成回路が使われていますが、乱数精度を上げるために、擬似乱数を再攪拌するソフト回路別の処理回路が必要となるため、小型で高精度な乱数回路を実現することが課題となっていました。 
 当社は今回、トランジスタを活用したロジック回路*3のみで構成された世界最小のデジタル乱数生成回路の開発に成功しました。
 今回の開発により、超小型で、セキュリティーが高いデジタル乱数生成回路をLSIに搭載しやすくなります。本回路の特長は以下のとおりです。

1. 開発した回路はトランジスタを活用したロジック回路*3のみで構成されており、現行のLSI量産技術で、30ミクロン角の大きさまで小型が可能。
(デジタル乱数回路としては世界最小)
2. 擬似乱数とは違い、常に異なった値を出力するため、予測不可能なデジタル乱数を作りだすことができる。
(回路は米国商務省の標準化機関であるNIST*4(米国標準技術局)が推奨する検定に合格)
3. デジタル回路のみで設計しているので、設計情報が汎用性のある設計言語で記述できるため、LSIに移植しやすい。
4. クロック 200MHzの高速動作が可能。
5. 擬似乱数回路とは違い、回路の初期値設定が不要。
6. 基本構成は1ビットの乱数生成であるが、回路の並列化により多ビット化も可能。

 本回路は、当社のICカード、携帯電話用カード、ホームサーバ等のセキュリティチップへの搭載が予定される他、デジタルTV等の著作権保護用チップ等、様々なLSIへの応用が可能です。

*1: 米国商務省の標準化機関であるNIST*4(米国標準技術局)が推奨する検定に合格するレベルの場合
*2: 公開データをもとにした当社算定値
*3: ロジック回路とは0と1だけを使用する2進数によって構成された回路のこと
*4: NIST(National Institute of Standard and Technolagy):米国標準技術局


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