CSRに基づくグループ調達方針の制定について

2005年2月15日

 当社は、東芝グループ共通の調達方針として、法令遵守や人権、環境への配慮を重視する企業との優先的な取引などを定めた「東芝グループ調達方針」を制定しました。今月以降、国内外の取引先に対し、本方針を説明する書面を発送し、協力を呼びかけます。まず、日・米の調達取引先を対象に実施し、順次、欧州、アジアに対象を拡大していきます。

 今回の方針制定は、製品の製造や出荷に必要な資材・サービスの調達に関し、法令の遵守や人権、環境への配慮を重視し、さらには取引先との公正な関係を築くことを目的としており、CSRの方針を、東芝グループのみならず、調達取引先を含めた生産、出荷のプロセス全体に拡大するものです。

 近年、CSR(企業の社会的責任)が大きく注目される中、当社では、2003年7月に企業経営のなかでのCSRの推進を明確にするため、社長直轄組織としてCSR本部を設置しました。翌2004年1月には、人権・環境・労働の分野において、世界の普遍的原則を遵守し、社会的責任を果たしていくことを宣言する国連のグローバル・コンパクト*1に参加し、また、この内容を織り込んで東芝グループ行動基準の改定を行い、世界のグループ会社400社での徹底をはかっています。

 また、調達活動においては、1999年12月にグリーン調達ガイドラインを制定し、環境に配慮した製品づくりのため、環境負荷の小さい製品・部品・材料・原料の調達を推進しています。
 今回は、調達取引先に対し、環境への配慮に加え、「児童労働・強制労働の禁止」や「差別の禁止」、「安全で清潔な作業環境」など、人権や労働への配慮をもとめるものです。

 当社は、CSRを社会からの信頼を獲得し、企業としての継続的発展のベースとなるものと考え、今後も積極的取り組みを展開していきます。

調達方針の主な内容

1. 調達の基本方針
(1) 調達法令の遵守と環境への配慮
(2) 公正かつオープンな取引の推進
(3) 調達取引先とのパートナー関係強化
2. 調達取引先の選定方針
(1) 法令を遵守し、環境への配慮を重視していること。
(2) 経営状態が健全であること。
(3) 東芝グループに供給する資材・役務の品質、価格、納期が適正水準にあること。
(4) 安定供給能力と、需給変動への柔軟な対応力があること。
(5) 東芝グループ製品に貢献できる技術力を有していること。
3. 調達取引先へのお願い
(1) 法令・社会規範の遵守
 関連する法令等(独禁法、商法、個人情報保護法など)
 児童労働、強制労働の禁止 
 差別の禁止
 安全で清潔な作業環境の実現
(2) 環境への配慮
 ISO14001準拠の環境保全体制の整備、外部認証取得の推進
 有害化学物質の削減、グリーン調達の実施 
(3) 健全な事業経営の継続
(4) 優良な品質の確保
(5) 適正価格での提供
(6) 確実な納期の確保と安定供給体制の構築
(7) 技術力の向上

 「東芝グループ調達方針」は、当社ウェブサイト内「資材調達」のページにても社外公開の予定です。(URL http://www.toshiba.co.jp/procure/

*1: グローバル・コンパクト
 1999年に、国連アナン事務総長が「人権・労働・環境」の3分野について、9つのの原則(現在は腐敗防止が加わり10項目)の支持を提唱し、国連の「自発的な実践イニシアチブ」としてスタート。経済のグローバル化の進展にともなって発生する貧困や環境破壊等の問題の解決に向け、企業がこれらの原則を自ら実践し、国際社会の持続的成長に寄与することを求めている。


「東芝グループ調達方針について(全文)」



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