岩手東芝エレクトロニクス株式会社における200ミリウェハー対応の生産ラインの新設について

2005年7月22日

岩手東芝エレクトロニクス

株式会社 東芝
岩手東芝エレクトロニクス株式会社

 株式会社東芝(以下「東芝」)および岩手東芝エレクトロニクス株式会社(以下「岩手東芝」)は、このたび岩手東芝に200ミリウェハー対応の生産ラインを新設し、LCDドライバ*1およびパワーMOSFET*2の生産を行うことを決定しました。

 岩手東芝では、生産能力の拡大の為に1997年に新製造棟の建家を建設しましたが、その後の市況の悪化により、建家内のクリーンルーム化の計画を中断していました。
 近年、携帯電話等のモバイル機器の液晶画面駆動用LCDドライバ及び家電やパソコンなどの民生機器向けの電源の電流制御等に用いられるパワーMOSFETの需要が拡大しています。これらの需要増に対応するため、今回、岩手東芝の新製造棟のクリーンルーム化を実施し、LCDドライバやパワーMOSFET用の量産ラインを新設することに決定したものです。

 200ミリウェハー対応の新生産ラインへの設備投資金額は、約100億円を見込んでおります。新生産ラインでは、2005年度下期からパワーMOSFETの量産を開始、2006年度上期からLCDドライバの量産を開始します。生産能力は、2006年度上期でLCDドライバが月産3,750枚、パワーMOSFETが月産5,000枚規模となる計画です。

 東芝は、システムLSI、メモリ、ディスクリートの3つの分野を主力事業として半導体事業を展開しています。
 岩手東芝は、CMOSイメージセンサ「DynastronTM*3」、マイクロコントローラ、LCDドライバなどを生産する東芝のシステムLSI事業の主要工場の一つです。
 東芝は、システムLSI事業における注力製品の1つであるLCDドライバの増産を図るため、今回、岩手東芝に生産ラインを新設します。さらに、ディスクリート事業における主要製品であるパワーMOSFETの生産ラインも岩手東芝の新製造棟内に設置します。

 パワーMOSFETについては、岩手東芝へのライン新設とともに、姫路半導体工場にも200ミリ用設備を導入し、岩手東芝と姫路半導体工場間で工程を分担して生産を行います。岩手東芝の既存建家を利用することで、東芝グループ全体での投資効率の向上と生産の早期立ち上げが可能となります。
 なお、今回導入する生産設備については、東芝グループで所有する設備の有効活用を図るため、他事業場で使用されていた設備を転用することで、更に投資の効率化を図っています。

 東芝グループの半導体事業では、四日市工場や大分工場などの最先端製品拠点への投資とともに、今回の設備投資をはじめとして岩手東芝や姫路半導体工場などで生産する安定収益事業についても適正な投資を行い、収益力の強化とバランスのとれた事業展開を図っていきます。

*1 LCDドライバ:液晶駆動用IC
*2 MOSFET(MOS field effect transistor):MOS型電界効果トランジスタ
*3 DynastronTMは、株式会社東芝の商標です。

<岩手東芝エレクトロニクス株式会社の概要>

所在地 岩手県北上市北工業団地6番6号
設立 1973年1月20日
代表者 取締役社長 川田 恒夫
人員 約1,800名
資本金 150億円
生産品目 CMOSイメージセンサ「DynastronTM」、マイクロコントローラ、LCDドライバ

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