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多地点テレビ会議システムなどに応用可能なリアルタイム映像合成技術の開発について

2005年9月21日

合成映像を各参加者の要求ごとにレイアウト変更し配信できる新技術

 当社は、多地点テレビ会議システムなどのビジュアルコミュニケーションにおいて、各参加者それぞれの好みに応じて配信映像の画面分割レイアウトを簡単かつ瞬時に設定、変更できるリアルタイム映像合成技術を開発しました。

 今回開発した技術は、サーバ側に新開発の「多出力映像合成処理回路」を搭載することによって実現したもので、各参加者がPC端末のマウスなどのポインティングデバイスを操作することで、サーバから配信された合成映像内の分割画面レイアウトを任意に変更することを可能としました。

 従来の多地点テレビ会議システムには、映像合成サーバを用いるタイプ*1とPC端末同士が直接映像を交換するタイプの二種類がありました。
 映像合成サーバを用いる場合は、映像合成をサーバが行うので、各PC端末にかかる映像処理の負荷を軽減できるものの、会議参加者は同じ合成映像を共有するため、画面分割レイアウトの変更は限られたパターンから選択するしかなく、会議参加者が各PC端末の性能やネットワーク環境に最適なレイアウト調整をすることは困難でした。
 一方、端末同士が直接映像を交換する場合は、各参加者の映像を相互に配信し合うため、個別のウィンドウを表示することになり、画面分割レイアウトは自由に変更できるものの、会議参加者の増加に伴い、各PC端末にかかる負荷が増加するという短所がありました。
 今回開発した技術では、参加者による自由なレイアウト変更と各端末側の負荷軽減の両立が図れるようになりました。

 本技術は、上記特長を活かすことにより、今後は多地点テレビ会議システムのみならず、遠隔教育システムや、遠隔医療システム、監視システム、家庭での映像配信システムへの幅広い応用が可能です。また端末側の負荷が小さいため、PC端末に限らずさまざまな携帯型情報端末への応用も見込まれます。

*1 合成映像の作成、配信機能はMCU (Multipoint Control Unit)の一機能として提供されています。

開発の背景と狙い

 安価で広帯域なネットワーク環境の普及により、多地点テレビ会議システムなどのビジュアルコミュニケーションシステムがより身近なものになりつつあります。一方で、より高品質な映像を扱うことが求められ、テレビ並み(以上)の品質が条件となるなど、システムにおける映像処理性能の強化が問われています。
 映像合成サーバを用いるシステムは、端末同士が直接映像を交換する場合と異なり、端末に映像処理の負荷がかからないという長所があります。サーバについては、映像合成処理をサーバ上でソフトウェア処理する場合、サーバには高性能CPUが必要となりますが、映像合成処理回路という専用のハードウエアをサーバに搭載する場合、高性能CPUの搭載は不要となります。また、映像を表示する端末については、映像合成サーバとの連携動作により、単一の映像を表示する能力がありさえすれば、複数の映像を同時に扱うことが可能となり、高性能なPC端末に限定することなく、さまざまな携帯型情報端末を用いてのビジュアルコミュニケーションが可能となります。

新開発「多出力映像合成処理回路」の特長

 「多出力映像合成処理回路」は、入力映像から様々なサイズの縮小映像を生成し、フレームバッファ上に展開します。出力映像は、各PC端末側からネットワークを介して送信されるレイアウト指示に従い、フレームバッファ上から最適なサイズの映像を選択し、必要に応じて切り取りを行うなどして読み込み、自由に配置することで合成映像として出力します。

8つの入力映像から、独立した8つの合成映像を出力することが可能です。
合成映像の品質はテレビ品質と同等のSD映像(720 x 480 pixels, 60 field/sec)です。
合成処理はハードウェアによるフルデジタル処理で、映像品質の劣化はありません。
入力映像に対する出力映像の遅延は33ms以内であり、テレビ会議のようなリアルタイム性が求められるシステムへの応用が可能です。
合成映像のレイアウトもリアルタイムかつフレーム毎に更新可能で、なめらかな動きのあるレイアウトも容易に表現することが可能です。
映像入出力は汎用のデジタルインタフェースであるITU-R BT.656を備えているため、コーデックなどの映像処理用ハードウェアと直接接続することが可能です。
合成映像に対するレイアウト指示などの制御はPCIインタフェースを介して行うため、組み込み向けCPUをはじめ各種CPUから制御が可能です。


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