45ナノメートル・システムLSIプロセス技術の共同開発

2005年11月9日

システムLSI分野を中心とした包括提携の検討開始

株式会社 東芝
NECエレクトロニクス株式会社

 株式会社東芝(代表執行役社長:西田厚聰 以下、東芝)およびNECエレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:中島俊雄 以下、NECエレクトロニクス)はこのたび、45ナノメートル世代のCMOSロジックプロセス技術を共同開発することにつき、合意いたしました。

 今回の合意は、微細化の進展により、開発費用や期間が増加する傾向があるシステム  LSIの開発負担を両社で分担するとともに、開発スピードの加速や性能・品質の向上による製品競争力の強化を目指すものです。
 具体的内容としては、(1)CMOSの基幹プロセス技術開発に関しては、両社は東芝アドバンストマイクロエレクトロニクスセンター(横浜市)において、技術者を集結し共同開発を行なうこと、(2)開発成果であるプロセス技術は両社がそれぞれの生産拠点に展開できること、につき合意しております。なお、基幹プロセス以外の混載技術などの付加プロセスや差異化プロセスについては、両社で協議の上、個別にその扱いを決めてまいります。

 現在、最先端システムLSIの市場では、デジタルコンシューマ機器やモバイル・通信機器等、システムLSIを使用したセット製品のデータ処理能力の高速化や低消費電力化を図るための加工の微細化が進み、回路中の配線の幅90ナノ(1ナノは10億分の1)メートルの製品が量産化されています。そして、より一層の高速化や消費電力低減のために、65ナノメートル世代、更には45ナノメートル世代のプロセス技術が開発されている状況です。その45ナノメートル世代のシステムLSIを具現化するためには、従来にも増して莫大な開発リソースを投入する必要があるため、世界中のシステムLSI各社が、より効率的な開発を目指して、協力関係の構築を進めています。

 このような状況の中、両社は、両社がこれまでに築き上げてきたプロセス技術を融合し、開発したプロセス技術を共有することにより、最先端45ナノメートル世代のシステム LSIの製品化を推進してまいります。
 また両社は、今回のプロセス共同開発を機に、設計環境や製品開発などの開発分野での協力や、設備投資効率や稼働率の向上に向けた生産分野での協力など、より包括的な提携関係の構築について検討を開始いたしました。
 両社は、今回の提携により最先端システムLSI開発における開発負担の低減およびスピードの加速を図ります。東芝は、自社の保有する最先端生産設備の将来に向けた更なる稼働率向上の可能性を検討し、NECエレクトロニクスは、付加プロセス、差異化プロセス開発に更に注力することにより、付加価値の高いシステムLSI製品の開発に注力していきます。

 両社は、45ナノメートル・システムLSIでのプロセス技術の共同開発を機に、より包括的な提携関係構築を検討し、提携を梃子とした強いシステムLSI製品の開発、量産を通じて、世界の半導体産業界におけるリーダーを目指します。


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