ヒトパピローマウイルス型判別用DNAチップの薬事申請について 2007年6月15日 診断精度の高い医療用DNAチップを開発 第一化学薬品株式会社
第一化学薬品株式会社(以下、第一化学薬品)は、株式会社東芝(以下、東芝)と東芝ホクト電子株式会社(以下、東芝ホクト電子)と共同で開発を進めてきたヒトパピローマウイルス*(以下、HPV)を型判別するDNAチップの体外診断用医薬品の製造販売承認申請(以下、薬事申請)を行いました。 ヒトパピローマウイルスの持続感染を原因とする子宮頸癌は、早期に発見できれば完治する疾患です。そのため製薬会社では予防・治療のためのワクチンの開発・臨床治験を積極的に進めており、子宮頸癌の早期診断、効果的治療及びワクチン接種の効果を最大限に発揮させるためにウイルス型判別のニーズが高まっています。このニーズに応えるため、東芝、第一化学薬品、東芝ホクト電子は、HPVを型判別するDNAチップの製品化を進めてきました。 今後、3社は、HPV型判別用DNAチップに引き続き、感染症、癌及び薬剤の効用や副作用の遺伝子診断を対象とした体外診断用DNAチップの実用化を進めていきます。
判別用DNAチップについて DNAチップとは、ガラスやシリコンの基板上に、複数種の一本鎖のDNA分子を固定したもので、試料中の一本鎖化したDNAと結合するか否かを調べることで、試料中に目的のDNAが存在するかどうかを調べることができます。現在市販されているDNAチップの殆どは、レーザを照射し蛍光を測定する蛍光検出方式を採用しており、装置が大型で、チップも検査システムも高価格であるために、研究用途以外への普及を妨げる原因となっていました。 開発の経緯 東芝と第一化学薬品は、2004年1月から東芝の開発した電流検出型DNAチップと第一化学薬品の持つ体外診断薬のノウハウを組み合わせ、医療用DNAチップの製品化に向けて準備を進めてきました。2006年7月に、DNAチップを用いた体外診断薬の共同開発および事業化を行うことに合意し、DNAチップ及び測定装置の製造を担当する東芝ホクト電子も加えた3社で「DNAチップ共同開発及び事業化に関する基本合意契約」を締結しました。 各社の概要
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