インドでの火力発電設備の製造・販売合弁会社設立について

2008年5月7日

― 蒸気タービン・発電機の現地生産・販売で本格参入 ―

 当社は、インドのジンダル・サウス・ウェスト(JSW)グループと、火力発電設備の製造・販売を目的とした合弁会社を設立することに合意しました。これにより電力需要の急増するインド市場に本格参入します。

 JSWは、鉄鋼会社「JSWスチール」、発電事業会社「JSWエナジー」などを傘下に持つ財閥系大手企業グループで、発電機器向け鋼材などの製造・販売や発電事業の強化を目指しており、早期の拠点整備を目指す当社との事業強化の方向性が一致し、合弁会社設立となりました。

 新会社は、当社75%、JSWグループ25%の出資により本年6月に設立し、2009年9月に生産開始の予定です。発電効率の高い超臨界圧方式を採用した大規模(50~100万キロワット)の蒸気タービン・発電機の設計、製造から、販売、サービスまでを行います。

 新会社が建設する工場の建設場所については、現在検討中ですが、敷地面積は約40万m2の規模を計画しており、工場建設と製造設備に係わる投資総額は250百万米ドル(約275億円)を予定しています。当初は当社製造拠点である京浜事業所(神奈川県横浜市)と工程を補完しながら順次生産ラインを立ち上げ、新工場で年間300万KWの生産体制を確立する計画です。

 当社は、昨年8月にインド最大の民間電力会社・タタ電力から超臨界蒸気タービン・発電機を受注するなどの実績に加え、現地に拠点を整備することにより、火力発電で中国に次ぐ大市場に本格的に参入し、インドでの事業拡大を図ります。

背景と狙い

 インドでは、急速な経済発展を背景に、今後10年間に年間15~16ギガワットの電力設備の増加が見込まれ*1、このうち約60%が石炭火力で賄われる予定です。急激な需要の拡大で設備需給が逼迫している中で、当社はさらなる事業拡大を目指し、インドに工場を建設して市場参入することとしました。超臨界圧方式の石炭火力で世界トップシェアの当社が持つ最先端の技術力を新工場に活かし、また世界市場向けのコスト競争力ある製造拠点としての戦略的活用も図っていくことから、当社が主導権を持って経営を行ってまいります。さらに素材供給や機器の販売で連携ができるJSWグループと協力することで、事業体制の強化を図り、インドにおける確固たる地位を築き上げます。

*1:インド政府が発表した第11、12次5ヶ年計画による。

合弁会社の概要

1. 会社名 未定
2. 設立 2008年6月(予定)
3. 資本金 50百万ドル
4. 出資比率 東芝75%
JSWエナジー20%、JSWスチール5%
5. 従業員数 約600人(2015年)
6. 事業内容 蒸気タービン・発電機の設計、製造、販売、サービス

JSWグループの概要

1. 所在地 ムンバイ
2. 代表者 サジャン・ジンダル( Sajjan Jindal)
3. 従業員数 約7600人
4. グループ企業 JSWスチール(鉄鋼)、JSWエナジー(発電)、JSWアルミニウム、JSWセメント、サウスウェストポート(港湾運営)等、傘下企業数31社

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