ニュースリリース

PCB汚染土壌浄化事業の拡大について

- 処理能力を従来の6倍以上に増強 -
2009年02月02日

 当社は、PCB汚染土壌浄化事業について、グループ会社である株式会社ジオスチーム(以下、「ジオスチーム」)が手がける処理事業の本格的な商用運転を本日から開始し、事業規模を拡大していきます。

 これまで、ジオスチームでは1時間あたり0.3トン規模のPCB汚染土壌浄化処理能力で商用運転を行ってきました。この度、昨年10月から行っていた1時間あたり2トン規模の土壌処理施設における実証実験が完了したことで、処理能力を増強して本格的な商用運転に移行します。施設全体の処理能力は年間で11,000トン規模となり、国内最大注1のPCB汚染土壌処理施設となります。

 近年、全国各地でPCBなどの土壌汚染が顕在化し、浄化を必要とする汚染土壌量は推定で100万トンとも言われるなか、安全で浄化性能が優れた処理施設が求められています。これまで、当社はPCB汚染土壌の浄化技術として独自の「ジオスチーム法TM注2」を開発し、昨年6月には株式会社テルム(以下「テルム」)と株式会社鴻池組(以下「鴻池組」)と専門会社であるジオスチームを設立して事業を進めてきました。

 今回、ジオスチームの汚染土壌処理能力を従来の6倍以上に増強し、より大規模で安全確実な土壌浄化処理を行うことで、大量の汚染土壌を迅速に無害化したいといった市場のニーズに応えていき、当社における同事業に関して、2010年度には売上高で数十億円規模を目指します。

 なお、同事業の取り組みについては、2月5日(木)、6日(金)に開催される第18回東芝グループ環境展で展示を行います。

注1 2009年2月、当社調べ。

注2 「ジオスチーム法TM」とは、土壌を加熱し汚染物を蒸発させる方式(間接熱脱着法)により土壌からPCB等の汚染物を除去する工程と、土壌から蒸発させた汚染物質を水蒸気で分解する方法(水蒸気分解法)により無害化する工程の二つの工程で構成される。この方式では、危険物である溶剤や薬品を取り扱うことなく、汚染物の除去から分解までを一連のシステム内で行われる。そのため、装置外へ汚染物が排出されることはない。

 株式会社ジオスチームの概要 

1.会社名:株式会社ジオスチーム

2.代表者:取締役社長 野口 喜美夫

3.資本金:1億円

4.出資比率:東芝50% テルム30% 鴻池組20%

5.所在地:福岡県北九州市若松区響町1-62-1

6.事業内容:PCB汚染土壌浄化事業

7.設立:2008年6月26日