ニュースリリース

ウェスチングハウス社が英国で原子力燃料事業を獲得

欧州向け燃料供給を拡充
2010年03月29日

  当社のグループ会社であるウェスチングハウス社(以下、WEC)は、原子力発電所向け燃料事業強化の一環として、英国の原子力廃止措置機構(以下、NDA)注1と、同社傘下企業で原子力燃料事業などを手がけるスプリングフィールズ社(Springfields Fuel Limited、以下、SFL)の事業譲渡に関する契約を締結し、本日(英国時間)現地にて調印式を開催します。
  本件は、昨年9月からの交渉が成立したもので、WECは欧州における原子力燃料供給体制の強化を図ります。

  これまでWECは、NDAとオペレーションマネジメント契約を結び、SFLのサイトを運営管理していました。今回SFLの事業をNDAから獲得する事により、今後WECは、SFLの既存事業の収益力強化に加え、AP1000TM向けの燃料製造など新事業を展開し、英国での事業を拡大していきます。

  現在WECは、欧州においてはスウェーデンに燃料製造拠点を持っておりますが、今回SFLを加えることで、今後拡大が予想される英国を始めとする欧州での原子力プラント新設需要にも対応出来る体制を整備します。又、現在当社が権益を保有するカザフスタンのウランの活用など、東芝グループとして更なるシナジーの創出を図ります。

  東芝グループでは、原子力事業における建設・燃料・サービスの一貫体制の構築に向けた取り組みを今後も着実に進めていく方針です。

注1
NDA(Nuclear Decommissioning Authority)は、稼動を終えた原子力発電所の解体と使用済み核燃料の処理の管理を行う国営機関。NDAは、保有する各原子力サイトの管理運営を傘下のサイト許可会社(Site License Company:SLC)に委託しており、Springfields Fuel Limitedもその一つ。

スプリングフィールズ社の概要

・代表者: ニール・ロングフェロー
・所在地: 英国ランカシャー州プレストン市
・事業内容: 原子力燃料の製造(転換、再転換、成形加工)等
・従業員数: 約1300名