ニュースリリース

当社製RAIDコントローラを搭載した産業用サーバの発売について

2010年04月26日

 産業用サーバ新製品「FS10000S」の画像

 当社は、産業用サーバの新製品として、当社独自のRAIDコントローラを搭載した産業用サーバ「FS10000S」を商品化し、5月上旬から販売を開始します。

 産業用サーバは、用途が広がるにつれて、より高信頼の製品が求められています。そのような中、新製品は新たに開発した自社製RAIDコントローラを搭載することで、短時間で正確に障害解析を行うことを可能とし、障害発生時の信頼性を高めています。
  CPUには「インテル Xeon L5518プロセッサ(2.13ギガヘルツ)」を最大2基まで搭載できます。また、大容量メモリ(最大12GB)を備えることで、従来製品に比べ約5.3倍の高速処理が可能です。
  また、電源ユニットの交換口を前面に設計することにより、交換を容易にするなど、メンテナンス性を追求しています。
  なお、システムや装置への継続適用や、段階的なシステムの拡張・増設も安心して行えるよう、発売後5年間、同一モデルの製品供給を行い、販売終了後さらに継続して7年間(有償オプションにより最大10年間)の保守サービスを行います。

注 CPUの加重最高性能(APP値、単位:実効テラ演算)で、「FS10000」と比較した際の値。

新製品の概要

型名

FS10000S model 2000シリーズ

標準価格(税別)

1,551,000円~

CPU

インテル Xeon L5518プロセッサ 

2.13GHz 最大2プロセッサ

主メモリ

DDR3-1066 SDRAM

1GB~最大12GB(ECC付メモリ)

HDD

SAS(Serial Attached SCSI)ハードディスク

147GB

RAID5構成時 最大容量441GB

本体サイズ

幅:427mm 高さ:177mm 奥行き:610mm

 (突起部不含) 4Uラックマウント

OS

Windows Server® 2003 Standard Edition

商品化の背景と狙い

 当社の産業用サーバは、家庭やオフィスで用いられる汎用サーバに比べ広範囲な周囲温度環境(5℃~40℃)下で安定した稼動ができるのが特長で、社会インフラシステム(放送・通信・電力など)やITインフラシステム(医療システム・駅/空港情報システム・映像配信など)の監視制御コンピュータとして、また半導体製造装置などの自動化装置への組込みなど、幅広い用途で用いられています。用途が広がるにつれて、高速処理性能や優れたメンテナンスのしやすさへのニーズが高まっています。このようなニーズに応えるため、産業用サーバに求められる信頼性、拡張性、長期供給性を備えつつ、メンテナンス性に優れ高速処理が可能な「FS10000S」を製品化し、売上規模の拡大を図っていきます。

新製品の主な特長

1.自社製RAIDコントローラを搭載

 当社が新規開発した自社製のRAIDコントローラは、当社オフィスコンピュータ時代から長年培ってきたハードウェアRAID技術をベースに産業用技術を付加し、高信頼性を実現しています。本RAIDコントローラを搭載することにより、障害発生時の解析を短時間で正確に行うことができます。産業用サーバとして大量、高速、連続処理を行うと共に、リビルド処理、パトロール機能、メディアエラー時のリカバリー処理、整合性チェックなどを行えます。

2.CPUに「インテル Xeon Quad-Coreプロセッサ」を最大2基搭載

 インテル社製CPU「 Xeon Quad-Core(L5518)プロセッサ(2.13ギガヘルツ)」を最大2基まで搭載可能で、ハイパー・スレッディングテクノロジーや、クイックパスインターコネクトなどの先進技術により一層の高速処理が可能です。

3.交換部品のメンテナンス性、セキュリティ機能向上

 長期使用に伴い電源ユニットを本体前面から交換できる構造としました。また、リチウムイオン電池、HDD、ファンやハードディスクのユニットの交換も本体前面から可能で、メンテナンス性を追求しています。また、鍵付き前面扉の装備によりセキュリティ性を向上しています。

4.新規部品の採用により消費電力を削減/環境対応

 新規部品の採用などにより、従来製品比約5.3倍の高速処理を従来とほぼ同等の消費電力で実現します。
  また、メインボードなど自社設計のボードに鉛フリーはんだを使用し、RoHS指令対応部材を標準採用しています。

5.筐体サイズのコンパクト化

  従来機種より約70mm奥行きを短縮したことにより、筐体サイズが約11%コンパクトになり、省スペース化を実現しています。

6.長期安定供給、長期保守サービス

 発売後5年間、同一モデルの製品供給を行い、販売終了後さらに継続して7年間(有償オプションにより最大10年間)の保守サービスを行います。長期安定供給により、システムや装置への継続適用や段階的なシステム拡張増設も安心して行えます。

.産業用サーバに必要な高い信頼性、耐環境性を実現

(1)広範囲の周囲温度環境下での安定稼働が可能
 
自社で設計、製造を行っており、過酷な温度変化にも耐えうる長寿命部品の使用や冷却性能の向上などにより、広範囲の周囲温度環境下(5℃~40℃)での安定稼働を可能にしています。また、電源ノイズ対策を行い、防塵フィルタを装備することにより高信頼性、頑健性を実現しています。

  (2)RAS機能(システム診断監視機能)を標準搭載
  システムの動作診断、異常の早期検出・復旧支援を行なうRAS機能を標準搭載しており、異常表示LEDやPOST(Power On Self Test)コードLED表示機能により運用監視を行ない、万一の異常発生の際にも故障箇所の早期診断が行なえます。また、RAS機能によりハードディスクやバッテリー等、寿命部品の稼働時間の監視や本体内部温度の監視など予防保全機能も提供します。

 (3)電源装置の二重化
  長期連続稼働を行うため、内蔵電源装置の二重化をオプションで可能にしており、外部AC供給系統の二重化が可能です。二重化電源装置は、コンピュータ稼働状態のままで前面から交換が可能なホットスワップ機構としています。二重化電源ユニットを装備すれば、万一電源障害が発生した場合でも継続稼働が可能です。

8.高速、大容量メインメモリを搭載

 メインメモリとして、単なるエラーの検出だけでなく、エラーが発生した部位を正しい値に訂正することが可能なECC付きDDR3-1066メモリを最大12ギガバイトまで搭載可能で、大規模アプリケーションにも対応し、高いパフォーマンスを発揮します。

9.RAID構成ハードディスクを搭載

  SAS(Serial Attached SCSI)ハードディスクを最大4台搭載が可能で、信頼性、可用性を向上するホットスワップ機能付きRAID構成(RAID1/10/5)機能をサポートしています。

新製品の主な仕様

型名

FS10000S model 2000シリーズ

CPU

インテル Xeon L5518プロセッサ 2.13GHz

最大2プロセッサ

主メモリ

DDR3-1066 SDRAM

1GB~最大12GB(ECC付メモリ)

ハードディスク

SASハードディスク147GB

RAID5構成時 最大441GB

補助記憶装置

内蔵HDD(2.5型ディスクベイ,オプション選択)

内蔵DVD-ROM、内蔵DVDスーパーマルチ(オプション選択)

標準インターフェース

RS232C×2ch

イーサネット(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T自動切替)

×3ch

USB×6、サウンド(LINE-IN,LINE-OUT,MIC-IN各1ch) 、

DI/DO各4点

拡張スロット

PCI Expressスロット×4(グラフィック、SAS-RAIDカード実装により各々1スロット使用)

PCIスロット×3

グラフィック

DVI-I×1ch、PCI Expressグラフィックカード

RAS機能

RASハードウエア,サポートソフトウエア標準搭載

ウオッチドッグタイマ,電源電圧低下検出,電源断検出,内部温度上昇検出,ファン停止検出,CPU温度上昇検出,

PowerスイッチOFFによる自動シャットダウン,リモートイニシャライズ,リモート電源ON/OFF,ディジタル入出力(DI/DO各4点)、RASメモリへの情報保存

電源

ワイドレンジ85V~264V、50/60Hz±3Hz

オプション:二重化電源

本体サイズ

幅:427mm 高さ:177mm 奥行き:610mm(突起部不含)

4Uラックマウント

OS

Windows Server® 2003 Standard Edition

*Microsoft、Windows、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
*Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
*商品の名称は、それぞれ各社が商標または登録商標として使用している場合があります。

新製品に関するお問い合わせ先:

産業システム事業部 制御機器営業部 営業第一担当
TEL : 03(3457)4726