ニュースリリース

米国ウラン濃縮会社・ユーゼック社への出資について

原子力フロントエンド事業の一貫体制を確立し、原子力事業を強化
2010年05月25日

 当社は、原子力事業強化の一環として、米国バブコック&ウィルコックス社(Babcock & Wilcox Company)と共に米国のウラン濃縮会社・ユーゼック社(USEC Inc.、以下「USEC」)への各社1億米ドルの出資契約を締結しました。今後、行政許認可などの諸手続を経て、出資手続きを完了する予定です。本出資に伴い、当社は、原子力発電所燃料に必要な濃縮ウランの供給を受ける権利を取得します。

 USECは、米国最大のウラン濃縮事業者として米国を中心とした原子力発電用濃縮ウランの供給等を行っています。また、現在新技術を採用した新型遠心分離機(ACP: American Centrifuge Plant)の開発を進めており、今後の原子力発電所の新規建設による濃縮ウランの需要増加に対応しております。

 当社グループは、これまでカザフスタンのハラサン鉱山プロジェクトへの参画、カナダのウラニウム・ワン社のウラン権益の取得、原子燃料の製造を行う英国スプリングフィールズ社の事業獲得、ロシアのテクスナブエクスポート社との原子燃料分野における協力など、フロントエンド事業強化を進めております。今回出資を行うことで、これまで構築してきた事業体制とともに、原子力フロントエンド事業の一貫体制を確立し、原子燃料供給体制をより一層強化することにより、原子力発電所の新設需要に対応しながら世界の原子燃料サイクルの更なる安定化に向けて貢献できるものと考えています。

 今後も、当社グループは、原子力事業における建設・燃料・サービスの一貫体制の構築に向けた取り組みを着実に進めていく方針です。

USEC Inc.の概要

・設立     : 1998年
・代表者   : ジョンK.ウェルチ(John K. Welch)
・所在地   : 米国メリーランド州べセスダ市
・事業内容: 原子力発電用ウラン濃縮事業
・売上高    : 2,037百万米ドル(2009年)
・従業員数: 約2,900名(2009年)

Babcock & Wilcox Company の概要

・設立     : 1856年
・代表者   : ブランドンC.ベサーズ(Brandon C. Bethards)
・所在地   : 米国ヴァージニア州リンチバーグ市
・事業内容: 原子力発電所向け大型機器製造、火力発電等
・売上高  : 2,857百万米ドル(2009年)
・従業員数: 約15,000名(2009年)