ニュースリリース

米国におけるABWR設計認証の更新申請について

2010年11月04日

 当社は、米原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission、以下、NRC)に対し、改良型沸騰水型原子炉(以下、ABWR)の設計認証(Design Certification、以下、DC)の更新申請をしました。米国においてDC更新に向けた申請が行われるのは、これが初めてとなります。今後、NRCによる受理審査、技術審査などの審査を経て、2014年のDC更新完了を目指します。

 今般、現行のABWRのDCが有効期限を迎えるのを機に、当社は独自に更新申請を行いました。本申請が受理されることにより、更新審査完了まで現行DCが有効となります。
 また、本更新申請には、米国サウステキサスプロジェクト3、4号機の設計にも採用される最新式デジタル制御システムなどの新技術も反映しています。
 これにより、当社は、引き続き米国市場にABWRを提供し、米国原子力産業への貢献と、更なるプレゼンス向上を図ります。

 現在、米国では30基以上の原子力発電プラントの新規建設計画が発表されています。また、世界各国において電力の安定供給と地球温暖化防止の観点から、原子力発電プラントの新規建設や既設プラントの効率向上が求められています。当社は、米国内の原子力事業拡大に向け設立した東芝アメリカ原子力エナジー社とともに、北米におけるABWR型原子力発電所の新規建設・保全サービス等に関して、さらに事業展開を図っていきます。

米国でのプラント建設には、電力会社による建設・運転一括許可(Combined Construction and Operation License、以下、COL)が必要となります。DCを予め取得することにより、電力会社及び行政によるCOL取得の際のプラントの設計審査に関する許認可負担を軽減することができ、プラント建設の促進に寄与します。