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16nm世代以降向け描画技術の開発について

新規の耐摩耗構造採用により従来比約25倍の耐久性向上を実現
2011年01月25日

 当社は、技術研究組合BEANS研究所、東京大学と共に、16nm世代以降の半導体向けの描画技術として、被接触面との摩擦が発生しても電気的な機能を維持できる新規構造を採用することにより、従来と比べ約25倍耐久性を向上した技術を開発しました。本成果は、1月23日~27日の間、メキシコ・カンクーンにて開催される国際学会「IEEE/MEMS2011」にて27日(現地時間)に発表します。

 現在の半導体で用いられている光リソグラフィは、光の回析限界などにより、加工の限界が近づいています。また、電子ビームを利用した電子ビームリソグラフィはより微細な加工ができますが、コストが高いという問題点があります。
  そこで、先端を鋭利に尖らせたプローブの先端を基板に接触させ、電圧を印加し、接触部位に電気化学反応で構造体を形成することにより、微細なパターンを描画できるプローブリソグラフィの開発が進められています。この技術は、微細な加工や、装置コストの面で、光リソグラフィや電子ビームリソグラフィに比べてメリットがある一方で、描画に時間がかかり、さらに使用回数が増えるとプローブの先端が摩耗し、信頼性が低くなるという問題がありました。

 今回開発した構造(図1参照)は、物理的な接触部と、電気的に接触し描画する部分を分離しました。物理的な接触部(シリコン)には電気的な接触部(メタル)よりも柔らかい材質を利用し、従来より接触する面積を大きくすることにより、摩耗の影響を減らしました。一方で電気的な接触部分の面積は小ささを維持し、耐久性向上と描画性能の維持を両立しました。さらに、摩耗方向での描画部分の膜厚を同一にすることで、接触部が摩耗しても、描画性能が維持されるような構造とし、更に耐久性を向上しました。これにより、従来の約25倍という信頼性を実現しました。

 今後当社などは、プローブリソグラフィ技術を次世代描画技術の候補の一つとして、更なる耐久性向上を目指し研究開発を進め、実用化を目指します。今回の成果は、半導体向けの描画装置以外にも、遺伝子評価装置の検査部やハードディスクのヘッド部分などでも適用可能で、これらの用途への展開も積極的に進めていく予定です。

 なお、今回の研究開発の一部は、NEDOが委託した「BEANSプロジェクト:異分野融合型次世代デバイス(Bio Electromechanical autonomous Nano systems)製造技術開発プロジェクト」の一環として実施したものです。

[ 図1:今回開発した構造 ]

今回開発した構造の図

[ 図2:今回開発した新規構造と従来構造の耐久性比較について(400nNの押し付けを行い、20mm分パターンの描画をした場合)]

●今回開発した構造(描画後も電気部・物理部ともほぼ摩耗せず、描画特性を維持している)

今回開発した構造の図(耐久性比較)

●従来の構造

従来構造の図(耐久性比較)

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