ニュースリリース

スマートメーター向け汎用マイコンの発売について

英ARM社の「Cortex™-M0」を採用
2012年05月23日
「スマートメーター向け汎用マイコン」の写真

 当社は、国内半導体メーカーでは初めて英ARM社の「Cortex™-M0」を採用したスマートメーター向けの汎用マイコンを製品化しました。2012年8月からサンプル出荷し、2012年12月から量産を開始します。

 新製品は、英ARM社の低消費電力で高エネルギー効率を実現する「Cortex™-M0」を採用したほか、当社が開発した高精度な電力計測を実現するA/Dコンバータや電力演算エンジンを内蔵した汎用マイコンです。

 従来、スマートメーター等のアプリケーションは高精度なアナログフロントエンド(AFE)部と制御部に分かれた2チップ構成が標準でしたが、システム合理化やチップサイズに課題がありました。今回当社はこれらの課題を解決するため、低消費電力ながら32bitアーキテクチャによる高いパフォーマンスを実現する「Cortex™-M0」を採用するとともに、システムに最適な高精度のA/Dコンバータを開発したことで1チップ構成を実現しました。

 当社は、今後も「Cortex™-M0」を採用した「TX00」シリーズを展開し、従来、8-bit/16-bitマイコンが主流であったセンサ応用機器、家電製品、健康機器、通信機器などのアプリケーション向けに販売します。

新製品の概要 

品  番

サンプル価格(税込)

サンプル出荷時期

量産開始時期

量産規模

TMPM061FWFG

300円

2012年8月

2012年12月

月産100万個

新製品の主な特長

1.「Cortex™-M0」を採用

 CPUに「Cortex™-M0」を採用し、小回路規模、高演算性能、低消費電力を実現しています。

2.高精度24-bitΔΣ型A/Dコンバータを搭載

 高精度24-bitΔΣ型A/Dコンバータを3ユニット内蔵し、電流と電圧を同時に計測可能です。

3.高性能電力演算エンジンを搭載

 電力演算機能を持った当社独自の高性能電力演算エンジンを内蔵しており、有効電力、無効電力、力率などの電力演算、電圧・周波数変動の監視などが可能で、各国のスマートメーター規格に対応可能です。

4.温度補償型のRTC回路を搭載

 リアルタイムクロック(RTC)回路を搭載し、内蔵温度センサと組み合わせて0.5ppm単位での温度補償を行うことにより、正確な時間管理が可能です。

新製品のおもな仕様 

品番

TMPM061FWFG

コア

ARM CortexTM-M0コア(32ビットRISC CPU)

電源電圧

1.8V~3.6V

動作周波数

16MHz

内蔵ROM/RAM

FLASH ROM 128KB

RAM 8KB

内蔵周辺機能

24bit⊿∑型A/Dコンバータ:3ユニット/3チャネル
10bit
逐次比較型A/Dコンバータ:2チャネル

電力演算エンジン :1ユニット

I2C/SIO :1チャネル

SIO/UART:5チャネル

LCDドライバ:1ユニット(40seg × 4com)

リアルタイムクロック:1チャネル

温度センサ:1ユニット

ウォッチドッグタイマ:1チャネル

パッケージ

LQFP100

(14mm×14mm, 0.5mm pitch)

注 ARMおよびCortexはARM LimitedのEUおよびその他の国における商標および登録商標です。 

新製品についてのお客様からのお問い合わせ先:

アナログ・イメージングIC営業推進部
TEL : 044(548)2821