ニュースリリース

『スマートDCオフィス』が第9回エコプロダクツ大賞 節電優秀賞を受賞

2012年11月28日

大成建設株式会社
株式会社 東芝

 大成建設株式会社(代表取締役社長 山内 隆司、以下:大成)と株式会社東芝(代表執行役社長 佐々木 則夫、以下:東芝)が共同で実施した、建物内直流給電システム『スマートDCオフィス』が、今般、第9回エコプロダクツ大賞推進協議会特別賞(節電優秀賞)を受賞しました。

 「エコプロダクツ大賞」は、環境負荷の低減に配慮したすぐれた製品・サービス(エコプロダクツ)を表彰することを通じて、供給者である企業等の取り組みを支援することで、わが国におけるエコプロダクツのさらなる普及を図ることを目的に、2004年から実施されているものです。

 今回受賞したシステムは、太陽光で発電し蓄電池に貯めた電力を交流に変換することなく、オフィス機器に直流で配電することでエネルギー変換による損失を改善するものです(下図:直流給電)。

 今後、わが国では太陽光発電等の再生可能エネルギーの大量導入が見込まれており、出力の不安定な再生可能エネルギーを建物等で利用する際には、蓄電池と組み合わせることでの安定性の向上が求められます。太陽光発電や蓄電池から出力される電力が建物内配線を通り、オフィスのPCやLED照明等に供給される場合、太陽光発電や蓄電池は“直流”を出力し、多くのオフィス内機器等も“直流”を使用しています。一方で、建物の配線は“交流”を使用している為、一度“交流”に変換し更に“直流”に戻すというプロセスが必要となり、電力の変換ロスが発生します。(下図:従来方式)

 『スマートDCオフィス』は経済産業省が「次世代エネルギー・社会システム実証事業」に選定した「横浜スマートシティプロジェクト」において、大成と東芝が行うスマートBEMS実証事業の一部として、2012年7月に大成建設技術センター(横浜市戸塚区)に導入いたしました。実証事業で併せて導入した太陽光発電システムが発電した電力及び蓄電池に貯めた電力を、直接、直流配電方式で照明等へ電力供給した『スマートDCオフィス』では通常の交流配電方式に比べて10%程度の節電が可能になることを確認しています。

 今後、再生可能エネルギーの導入拡大が見込まれる中、さらなる実証を行い、システム精度を向上させ、積極的に地球環境の負荷軽減とエネルギーの有効利用の提案を図ってまいります。

【建物内の給電システム】

建物内の給電システム