ニュースリリース

東芝製「HEMS」のビッグデータ分析による「ライフスタイルに合わせたサービス提供」
電力需給ピーク時の省エネ行動を促進する「居住者メリットの創出」
分譲マンション初、暮らしのサービス提供に「HEMS」を活用

マンションのスマート化を進化させる「HEMS」の新サービスを開発
2013年07月02日

三井不動産レジデンシャル 株式会社

株式会社 東芝

 

 三井不動産レジデンシャル株式会社と株式会社東芝は、「ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)」(*1)の新機能を株式会社東芝が提供し、三井不動産グループが提供・提携する多彩な暮らしのサービスと結びつけることで、居住者の満足度向上と省エネ行動を促進する分譲マンション初のサービスを平成26年2月より開始します。


 従来の「HEMS」は“見える化”や“電力需給ピーク時間の告知”が主でしたが、本サービスによって居住者のより具体的な“省エネ行動”の促進が可能になります。また、使用電力情報というビッグデータ分析による新たなマーケティング手法を活用し、生活に密着したサービス提供を行うことで、「HEMS」の導入を促進することによる環境への貢献のみならず、居住者の満足度向上と新たな事業機会の創出を図ります。

【ビッグデータ分析による居住者のライフスタイルに合わせたサービスを提供】

東芝製「HEMS」が各住戸内の使用電力情報を基に居住者のライフスタイルを分析し、三井不動産グループの住宅居住者向けメンバーシップサービス「三井のすまいLOOP」(*2)が提携するレストラン、家電量販店、家事代行など多彩な優待サービスから、各居住者のライフスタイルや潜在ニーズに合ったサービスをセレクトしてHEMS画面上に提示します。

【電力需給ピークカット協力に対する居住者メリットの創出により省エネ行動を促進】

東芝製「HEMS」が電力需給ピークを把握し、商業施設の優待サービスなどを提示することで、ピーク時の外出による住戸内の省エネを促すほか、電気料金の支払いに使えるポイントを付与するなど、居住者への複数の協力メリットを創出することでピークカットを促進します。

【ライフスタイルに合わせたサービス提供】 【電力需給ピークカット協力メリットの創出】

 本サービスは「パークタワー西新宿エムズポート(東京都新宿区・総戸数179戸)にて平成26年2月より提供を開始する予定です。続いて「パークホームズ品川ザ レジデンス(東京都港区・総戸数209戸・平成25年7月6日販売開始)」においてもサービス提供を予定しており、今後、首都圏物件を中心に対象物件を拡大してまいります。

<ビッグデータ分析による居住者のライフスタイルに合わせたサービスを提供>

東芝製「HEMS」が各住戸内の詳細な使用電力情報を基に居住者のライフスタイルを分析するという、新しいマーケティング手法を用いて、各居住者のライフスタイルやニーズに合った適切なサービスを提示するという取り組みです。

具体的には、東芝製「HEMS」が「三井のすまいLOOP」の提携する多くのビジネスパートナーによる多彩なサービスメニューの中から、居住者のライフスタイルやニーズに合致したサービスをセレクトして適切なタイミングで「HEMS」画面上に提示します。

日々の使用電力情報というビッグデータの分析に基づく、より生活に密着したサービスの提供によって、サービスを受ける居住者の満足度の向上に加えて、居住者がこれまで気づかなかった潜在ニーズの掘り起こしも期待され、新たな事業機会の創出を図ります。

【サービス例①】

キッチンの使用電力情報を基に、居住者が外食の多いライフスタイルか自宅で頻繁に料理をするライフスタイルかを分析し、それぞれのライフスタイルに合わせて、レストラン優待サービスもしくはセレクト食材の販売優待サービスなどを住戸ごとに提示します。これにより居住者は自分のライフスタイルに合った優待サービスを受けることができます。

 

 

【サービス例②】

エアコンの使用電力情報を基に、居住者の「暑い」「寒い」などの体感の変化や、冷房・暖房の使い始めのタイミングを分析し、エアコンフィルター洗浄優待や季節家電・季節小物の販売優待サービスなどを省エネアドバイスと共に表示します。これにより居住者は、適切なタイミングでライフスタイルに合った省エネアドバイスや優待サービスを受けることができ、より具体的な省エネ行動につながると共に、潜在的なニーズに沿ったサービスを受けることができます。

 

 

<電力需給ピークカット協力に対する居住者メリットの創出により省エネ行動を促進>

マンションへ電力提供サービスを行う株式会社NTTファシリティーズから発信される電力需給ピーク情報を東芝製「HEMS」が把握し、居住者に対して、ピーク時の使用電力を減らすような省エネ行動(ピークカット)を促します。

具体的には、東芝製「HEMS」が三井不動産グループにて運営する商業施設で使える優待サービスなどを「HEMS」画面上で提示し、電力需給ピーク時に外出して商業施設で過ごすことを推奨することで、外出による住戸内の省エネによってピークカットを図ります。

また、株式会社NTTファシリティーズの電力提供サービスとマンション向けデマンドレスポンスサービス「EnneVision」を組み合わせることにより、電力需給ピーク時に削減した電力量に応じて、翌月以降の電気料金の支払いに利用可能なポイントが各居住者に付与されます。加えて、冷房の効いた商業施設でのクールシェアによる無理のない電気料金節約の推奨など、居住者のピークカット協力に複数のメリットを提示します。

従来は“電力需給ピーク時間の告知”が主だったピークカット要請に、生活に密着したサービスを組み合わせて提示することにより、ピークカット行動につながりやすくなり、環境への貢献度が高まるだけでなく、居住者の満足度向上も期待できます。

【居住者のメリット】

・三井不動産グループが運営する商業施設の優待サービスなどが利用可能。

・ピークカット協力の対価として電気料金の支払いに利用可能なポイントを受領。

・自宅の空調利用を控えて商業施設などでクールシェアすることにより無理のない電気料金の節約。

・ピークカット行動による環境への貢献。

 

 

本サービスの提供にあたっては、三井不動産グループの住宅居住者向けのメンバーシップサービス「三井のすまいLOOP」が提携する優待サービスおよび三井不動産グループが運営する商業施設の「ららぽーと」や「三井アウトレットパーク」の優待サービスを提供することで、三井不動産グループ独自の“グループシナジー”を活かしたスマート化の推進により、サスティナブル社会の実現を図ります。

 今回の取り組みは、三井不動産レジデンシャル株式会社のマンションスマート化ビジョン「レジデンシャル スマート(平成24年7月策定)」を更に進化させるために開発を進めてきました。“省エネ”だけではない、生活に密着した付加価値を提供するマンションのスマート化により、居住者の満足度を向上させ、より豊かでサスティナブルなすまいとくらしを実現させるべく努めてまいります。

 「HEMS」の更なる普及にあたっては、使用電力情報をビッグデータとして利用するなど「HEMS」を活用した新サービスの発展が期待されています。今回の取り組みは、その可能性のひとつと考えており、三井不動産レジデンシャル株式会社と株式会社東芝は「HEMS」活用の新しい付加価値を示すことで、「HEMS」の更なる普及とマンションのスマート化を積極的に推進してまいります。

*1
「HEMS」(Home Energy Management System)は住戸内で使用する“エネルギーの見える化”や“家電制御”の機能により、エネルギーを有効に利用するための管理システムです。今回の取り組みではリビング、キッチン、エアコンなど部分ごとに複数分岐が計測できるクラウド型「HEMS」(東芝製HEMS)により使用電力情報を基にライフスタイル分析を行い、サービス提供プラットホーム(三井のすまいLOOP)と連携して実証実験ではなく事業としてサービス提供を行っており、これは分譲マンションで初めての取り組みとなります。
*2
 「三井のすまいLOOP」は、平成24年4月に首都圏を対象に開始した三井不動産グループが供給する住宅居住者向けのメンバーシップサービスで、三井不動産グループ関連施設でのサービスはもちろん、レストランの優待や手配、家電量販店での優待、家事代行など多数のビジネスパートナー企業のサービスが利用可能です。

 

添付資料