ニュースリリース

九州電力株式会社に系統周波数変動抑制のための蓄電池システムを納入

離島における再生可能エネルギーの導入拡大に貢献
2014年03月13日

 

中種子変電所向け蓄電池システム 竜郷変電所向け蓄電池システム

 当社は、九州電力株式会社(以下、「九州電力」)が実施する「離島における再生可能エネルギー導入拡大に向けた蓄電池制御実証試験」注1において、鹿児島県種子島、奄美大島の変電所に設置する蓄電池システムを納入しました。

 今回納入した蓄電池システムは、種子島では最大出力3000kW、容量1161kWh、奄美大島では最大出力2000kW、容量774kWhで、約1万回以上の充放電が可能な長寿命、高い安全性、高入出力などの優れた特性を持つ当社製リチウムイオン二次電池「SCiBTM」を搭載しています。種子島中種子変電所、奄美大島竜郷変電所にそれぞれ設置され、気象条件により出力が変動する風力発電や太陽光発電の導入拡大に伴う系統周波数変動の抑制に用いられ、離島における電力の安定供給の維持に貢献します。

 蓄電池システムについては、当社はこれまで、国内では、横浜市や宮古島市が進めるスマートコミュニティ実証事業に参画しているほか、アンシラリーサービス注2向けには東北電力株式会社から世界最大級の出力40MWの蓄電池システムを受注しています。また、海外では、スペインで電力大手のガス・ナチュラル・フェノーサ社と配電系統の高効率化・高信頼度化を目指して実施する可搬型蓄電池システム実証試験プロジェクト注3に参画しているほか、商用ではイタリアのローマ市配電・水道公社であるアチア社から蓄電池システムを受注するなど、国内外で事業を展開してきました。

 当社は、今回の蓄電池システムの納入により、電力供給の安定化を通じた再生可能エネルギーの導入促進及び温室効果ガス排出削減に貢献するとともに、アンシラリーサービス向けをはじめとする大規模蓄電池システムの普及拡大に向け、グローバルに事業を展開していきます。

注1
環境省が公募した「平成24年度再生可能エネルギー導入のための蓄電池制御等実証モデル事業」の採択を九州電力が受けて進める実証試験
注2
周波数や電圧などの電力品質維持のための周波数制御などの系統運用サービス
注3
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」の採択を東芝が受けて進める実証試験

 納入した蓄電池システムの概要

定  格

中種子変電所:3000kW‐1161kWh、竜郷変電所:2000kW‐774kWh

主要機器

 昇圧用変圧器、蓄電池用パワーコンディショナー、蓄電池盤、蓄電池モジュール(SCiBTM