ニュースリリース

国土交通省「下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」に採択

2014年03月31日

 当社は、国土交通省が公募した「下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト注1)」において、地方共同法人 日本下水道事業団・福岡県・公益財団法人 福岡県下水道管理センターと共同で企画・提案した「ICT注2を活用したプロセス制御とリモート診断による効率的水処理運転管理技術実証事業」が実施技術として採択されました。

 採択された提案技術は、実証フィールドとなる福岡県宝満川流域下水道 宝満川浄化センターにおいて、「NH4-N注3センサーを活用した曝気風量制御技術」、「制御性能改善技術」、「多変量統計的プロセス監視(MSPC注4)技術注5」の3つの技術を組み合わせた技術であり、下水処理場の維持管理性の向上と運営コスト削減に貢献する効率的な水処理運転管理を実現するものです。

 今回、最新の水処理プロセス制御技術である「NH4-Nセンサーを活用した曝気風量制御技術」を適用するとともに、この制御技術を一層効率的に行うための「制御性能改善技術」、「多変量統計的プロセス監視(MSPC)技術」を導入することで、要求水質に応じた水処理機能の確保と消費エネルギーの抑制を目指します。
  本実証事業は、当社が代表として全体を取りまとめ、2015年3月まで実施する予定です。

 当社は今後も、実証事業への参画を通して技術の確立を図るとともに、実証で得た知見やノウハウをフィードバックすることで下水道を含む都市インフラソリューションを積極的に推進します。

注1
B-DASHプロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project
注2
ICT:Information and Communication Technology(情報通信技術)
注3
アンモニア性窒素のことで、アンモニウムイオンをその窒素量で表したものです。
*アンモニア性窒素濃度を測定し曝気風量を制御(調節)することで、処理水質を維持しながら消費エネルギーを抑制することが可能となります。
注4
MSPC:Multivariate Statistical Process Control
注5
本技術を応用した異常診断技術(プロセス性能診断技術)については、地方共同法人 日本下水道事業団と当社との共同研究「アセットマネジメントに関する技術の開発(プロセスデータを用いた下水処理場運用改善技術の開発)」により開発を行いました。

 

今回の実証事業のイメージ図注6

 

注6
出典:国土交通省