ニュースリリース

インド気象庁から気象レーダーを受注

2014年10月27日

 当社は、インド気象庁が同国ジャム・カシミール州スリナガルに設置する気象レーダーについて、インド原子力エネルギー庁傘下の国営企業ECIL社を主契約者として共同で受注しました。当社として初の日本国外での気象レーダーの受注となり、設備は2015年1月に納入する予定です。

 今回受注したのは、X帯の固体化気象レーダーで、電波の強度、位相や偏波など多くの項目を測定することにより、半径80kmの範囲で高精度に雨量や風速などの観測ができます。設備全体では、従来の電子管を用いた気象レーダーと比較し、体積を75%、消費電力を90%削減しています。当社は、インドにおいてECIL社と2012年8月から気象レーダー事業に関して協業関係にあり、今回、当社の日本国内での納入実績および現地で据付作業等を担当する同社との共同提案が評価され受注に至りました。

 当社はこれまで、国内では、国土交通省や大学研究機関向けに固体化気象レーダーの納入実績があります。また、大阪大学や独立行政法人情報通信研究機構と共同で、従来注1の約20倍の速さで観測が可能となる、「フェーズドアレイ気象レーダー」の開発に世界で初めて注2成功しました。今後、日本での豊富な経験をもとに、それぞれの国のニーズに沿った製品・ソリューションを提案し、グローバルでの受注拡大を図ります。

注1
パラボラ・アンテナ式の気象レーダー。
注2
10方向以上を同時に観測するDBF(デジタル・ビーム・フォーミング)のリアルタイム処理機能を搭載した気象観測専用のフェーズドアレイレーダとして(当社調べ)。

 受注の概要

納入先

INDIA METEOROLOGICAL DEPARTMENT(インド気象庁)

受注品目

 可搬型X帯気象レーダー

納入時期

2015年1月

受注設備のイメージ

受注設備のイメージ