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TOSHIBA

事業概況

情報通信システム


注記:
1.財務報告 セグメント情報参照。
2.上記のグラフにはセグメント間取引額が含まれています。

RESULTS

情報通信システム部門の売上高は、米国を中心にパソコンの価格競争が激化したものの、コンピュータシステムが好調に推移したため、前期に比べ1.7%増加し、2兆1,841億円となりました。コンピュータの分野ではネットワーク化がさらに加速し、当社もデファクトとなる強力な技術開発、ネットワーク関連機器の投入、インフラ整備への参画など経営資源を傾注し、フルドライブの営業展開を図りました。

TOPICS

パーソナル情報機器
 パソコン需要は国内外ともに価格競争が激化し、特に当社のプレゼンスが高い北米市場において主力製品のノートブックパソコンや、ホームパソコンが不振であったため収益が圧迫されました。このため、当社では業界に先駆けてノートブックパソコンの受注生産方式に着手し、ストックレスを進め、コスト競争力を高めています。
 パソコン市場においては、ノートブックパソコンの割合が着実に拡大しており、当社は自社開発要素技術を最大限活用した商品を他社に先駆けて提供し続けています。また、ポータブルパソコンでは、世界No.1のシェアを維持し、97年10月末には全世界のポータブルパソコンの累計出荷台数が1,000万台に達しました。
 デスクトップパソコンの分野では、拡大が見込まれる企業向け市場を重視する戦略とし、97年3月に企業向けデスクトップパソコン“EQUIUM”を商品化しました。
 その他の情報機器分野では、企業ネットワークの浸透によりコピー、ファックス、プリンター機能を統合したOA複合機へのニーズが高まっています。これに対応し、当社では自社開発商品“プリマージュ251”を投入し、積極的な事業展開を図っています。

記憶情報メディア
 パソコン市場の需要低迷の影響から、HDD、CD-ROMも価格低下が進んでいます。こうした中、当社は周辺機器に要求される高性能な商品を提供し、常に業界トップクラスの地位を確保しています。97年11月にはGMRヘッドを世界で初めて採用した大容量・超薄型の2.5型HDDを発表しました。
 DVDでは、米国を中心に需要が拡大しているDVDビデオプレーヤーや、市場形成が進展すると期待されているDVD-ROMドライブなどの分野で、当社は世界トップグループの地位を目指した事業展開を進めています。すでにコンパクトDVDビデオプレーヤー、薄型DVD-ROMドライブなどの最先端商品の市場投入や、ソフトの面でもDVDディスクの制作、DVDソフトのレンタル事業など総合的な事業展開を図っています。また、DVDフォーラム会長会社として規格開発・制定も推進しています。

6.35mmの薄さで2.1ギガバイト(左)、8.45mmで4.3ギガバイトとGMRヘッドを搭載して業界最大クラスの記憶容量を実現する2.5型HDDは、ノートパソコンに最適な世界最小最薄モデルです。

情報通信・制御システム
 コンピュータ・ネットワーク機器の分野では、オープン化、ネットワーク化、モバイル化のさらなる進展に対応して、当社はグローバル展開が可能なサーバ、ルーターの開発を推進しました。
 パソコンサーバでは、信頼性に優れたGSシリーズをさらに性能アップさせ、市場の伸びを上回る販売量を確保しました。また、データを高速伝送するセルスイッチルーターでは、米国シスコシステムズ社と連携して世界のデファクトスタンダード化を図るとともに、新製品の投入、(株)フジクラ、古河電気工業(株)、(株)日立製作所への技術供与、米国での普及に向けイノベート・ネットワークス社への出資を行いました。
 システム事業分野では、コンピュータ・ネットワーク機器をコアとしたシステム提案・コンサルティングなどのトータルソリューションサービスの提供に注力しており、官公庁、流通・金融・製造業などの各事業分野で売り上げが増加しました。
 通信分野では、大規模システムとして福井県向け総合防災情報システムを売り上げました。一方、移動体通信事業は海外市場で好調に推移したものの、国内の携帯電話・PHSへの需要が一巡したため、全体としては伸び悩みました。
 自動化情報機器の分野では、東海旅客鉄道(株)向け新幹線自動改札機や郵便物宛名自動読取区分機などを売り上げ、好調に推移しました。
 宇宙開発分野は、宇宙開発事業団向け宇宙ステーション取付型モジュールなどの売り上げがあったものの、全体として低調に推移しました。一方、商用衛星分野への参入による宇宙事業の基盤強化を図るため、仏アルカテル社が主導する総額35億ドルの“スカイブリッジ計画”へ出資する契約を米国スカイブリッジLP社と締結し、宇宙事業の2本柱確立の礎を築きました。
 エレクトロニック・コマースの分野では、当社はビザ・インターナショナル社と共に幹事会社として通産省の電子商取引実証実験プロジェクト「スマート・コマース・ジャパン」に参画しています。97年10月からは、インターネットと実際の店舗の両方で利用できるクレジットによる電子マネーICカードの実証実験を神戸で実施しました。当社はこの中でシステム、ICカード、電子マネーを補充する端末などを提供しています。

最大4枚の切符を一括処理する当社の新幹線自動改札機は、東海道新幹線16駅に導入されています。

医用機器・システム
 競争が激化する中、当社は最先端デジタル画像処理技術など先進機能を取り込む一方、コストパフォーマンスに優れた新製品を投入し、前年を上回る売り上げを達成しました。現在、こうした医用機器の販売に加え、病院内の情報システム分野にも力点を置いており、会計、検査、看護までのトータルシステムの受注が増加しています。
自動的にスキャンを開始するリアルプレップ機能を搭載した“Laudator”は、高画質でありながら世界最速の0.125秒毎の画像再構成を実現します。



情報通信システムインタビュー

Question & Answers

Q. ノートパソコンが国内外で販売不振であったため収益が低下しましたが、これを打破する業績回復戦略は?


98年7月には、日本市場でスリムノートパソコンを発売しました。このモデルはB5サイズでは世界最薄の19.8mmを実現しています。


A. 昨年度の米国での業績悪化の要因としては、1,000ドルパソコンに象徴される低価格化の流れと、当社の商品ラインアップにズレが生じたことや、TFT液晶パネルの需給緩和によりパソコンメーカーが一斉に商品を投入したことで供給過剰状態となり、流通在庫が増大し、価格低下を引き起こしたことが挙げられます。今年度はノート型でも低価格モデルの発売や、今後主流になると予想されるスリムノートやミニノートパソコンの新製品投入で巻き返しを図る考えです。また価格競争が特に激しく、当社が苦戦を強いられたデスクトップパソコンの分野では、今後、比較的機能が重視される企業向け商品に特化し、米国でのサーバ事業も開始します。さらに流通在庫の増加を防ぐため、ノートパソコンの分野でもBTO方式を導入し、売れるスピードに合わせた生産を行い、部品の在庫もできる限りパソコンの着工日に合わせて部品メーカーに納品していただけるようなシステムに変更します。日本では既にBTOが始まっており、米国、欧州でも8月から9月に開始する予定です。


世界最薄HDD、マグネシウム筐体を採用した日本市場向けスリムミニノートパソコンは、重さわずか820gで高速CPUや次世代省電力技術を搭載しています。
   
設置スペース半減を実現した液晶一体型の“EQUIUM”シリーズは、高速処理、ネットワーク対応、省エネルギー設計など企業ニーズをフルに取り込んでいます。



Q. イントラネットなどシステム構築に対するニーズが増加していますが、ここでの東芝の戦略は?


A. すでに様々なプロジェクトが始動しており、システムインテグレーション(SI)事業とプロダクトプロバイダー(PP)事業を2本柱に据え、事業を加速化させています。SIの分野では企業が勝ち残りのための情報化投資を増額させており、当社はコスト削減を実現する独自のソリューション体系“C Solution”を武器に提案型の事業展開で売上拡大を図っていく方針です。PP事業ではサーバやルーターのラインアップを強化し、これらハードウェア販売台数は前年度に比べ約50%伸長しています。97年10月にはマルチメディア無線アクセス事業推進室を設立し、ネットワークのワイヤレス化にも先駆けて取り組んでいます。98年3月には日米欧の情報通信機器メーカー17社と合意したモバイル・ネットワーク・コンピュータ仕様基準に基づき、OSの制約を受けないジャバ言語を使用したネットワーク・コンピュータ(NC)システムをサン・マイクロシステムズ社と共同開発しました。外出中でも社内LANにアクセスできる設計で、企業の営業職員や病院などをターゲットに、このNCing事業を立ち上げていく計画です。

98年6月にはパソコンサーバのグローバルモデルである“MAGNIA”シリーズを米国市場に投入しました。これにより、パソコン、ネットワーク機器と組み合せた企業向けのトータルソリューション事業を加速させていきます。


Q. DVD市場が本格的に立ち上がる時期も間近と思われますが、東芝の取り組みは?


A. DVDビデオプレーヤー市場は、タイトルソフトの増加に伴い、着実に需要が拡大しており、当社の生産台数も増加しています。中でも主要市場である米国ではタイムワーナーのソフト展開と連携し、販売地域を7都市から全土に拡大させ、約4割のシェア(OEMを含む)を獲得しています。アジアでは人気のビデオCD対応型DVDプレーヤ−など地域特性に合わせた商品投入を進めることで、同地域においても高いシェアを確保しています。また将来有望な中国では大手家電メーカー数社に部品キットの販売、技術供与やソフト販売で協力するなど、同市場で主導権を握るための足固めをしています。これらに加え、97年度後半には他社に先駆け、欧州、南米、オーストラリア市場にも新規参入しました。国内においても、コンパクトDVDビデオプレーヤーを業界初投入するなど新市場を形成しています。また国内最大のレンタルビデオチェーン店「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)の子会社であるカルチュア・パブリッシャーズ(株)へ資本参加し、DVDソフトおよびハードのレンタル事業も同社の一部店舗で開始しています。パソコン向けでは、DVD-ROMドライブの拡販に加え、97年9月には業界初のDVD-RAMドライブのサンプル出荷を開始し、マイクロソフト社とは共同でウィンドウズ98に搭載するためのDVD技術の開発を行いました。

97年11月には、業界に先駆けコンパクトサイズのDVDプレーヤーを発売しました。このプレーヤーは、テレビのフロント端子に接続して映像を楽しんだり、プレゼンテーションツールとして幅広く活用できます。


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