東芝デジタルソリューションズ株式会社

お客様インタビュー

情報活用によって高度な顧客サポートを目指したCRMシステムを整備
さらなるCS向上に向けたアフター業務管理システムを1200名が利用

カンパニー:旭化成ホームズ株式会社×ソリューション:T-SQUARE®

大野 賢志氏、吉岡 栄一氏、遠藤 英子氏
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システムの老朽化に伴い、入居者の故障修理窓口を含めた顧客サポートの中核を担うコールセンターの業務基盤となるCRMシステムの刷新を計画。問い合わせ対応の進捗状況が可視化できるようになり、これまで以上に顧客への手厚いサポートを可能にする基盤を整備した。このアフターサービス業務を強力に支援するための仕組みにアフターサービスCRMソリューション「T-SQUARE®/AS」を採用、CS向上につながる顧客サポートの強化を実現。T-SQUARE®/ASに蓄積されたさまざまな情報を積極的に活用した新たなビジネスへの可能性も視野に入れている。

コールセンターの業務基盤として活用してきた仕組みの老朽化も機会と捉え、さらなるCS向上につながる新たな業務基盤を希求。受付内容を適切に記録するに留まっていた旧来の仕組みを刷新し、アクセス制限などコンプライアンスにも配慮した、新たなビジネス創造につながるデータ活用のためのインフラ作りに着手。
アフターサービスCRMソリューション「T-SQUARE®/AS」によって問い合わせ受付から作業完了まで業務進捗の可視化が可能となったことで、迅速な顧客対応によるCS向上が実現。管理精度が向上しただけでなく、蓄積されたデータを用いた顧客のターゲティングと効果的なマーケティングを可能とする基盤を作り上げた。
導入の背景

CRMを支える
アフターサービス業務基盤の老朽化

「ヘイベリアンセンター」の様子。顧客接点の中核を担う

「ヘーベリアンセンター」の様子。
顧客接点の中核を担う

 鉄骨を使った独自の「ハイパワード制震ALC構造」、「重鉄・システムラーメン構造」を採用した戸建住宅「ヘーベルハウス」ブランドを展開し、強靭な構造軀体によって耐震・耐火・耐久性に優れた安全な住まいを提供している旭化成ホームズ株式会社。防火地域など密集した地域に適した都市型住宅に強みを持っており、主要構造材は60年以上メンテナンス不要のロングライフ住宅が大きな特長となっている。最近では集合住宅「ヘーベルメゾン」の人気も高まっており、安心で快適な暮らしを“住”の面から強力にサポートしている。

 そんな同社では、「ヘーベリアンセンター」と呼ばれる全国に九つある営業本部ごとに設置されたコールセンターが顧客接点の中核を担っており、故障対応をはじめとする各種相談などの連絡を入居者から受け付けるインバウンド機能と、定期点検や各種対応の連絡、オーナーだけが参加できるオーナーズ倶楽部のイベント・セミナー案内といったアウトバウンド機能を提供している。他にも、イベントやセミナーそのものの企画運営も手掛けるなど、同社のCRMを支える基盤として位置づけられている。オーナーサービス推進本部 アフターサービス推進部長 吉岡 栄一氏は「少子高齢化によって労働力人口が減っていくなか、住宅着工件数も減少していく傾向にあります。だからこそ、建てていただいたお客さまと長くつながっていくことが重要だと考えています。そのために欠かせないものがCRMです」とその重要性について語る。

 このヘーベリアンセンターでは、故障受付をはじめとした顧客対応システムを利用してきたが、すでに導入から15年あまりが経過しておりシステムが老朽化を迎えていたという。

導入の経緯

属人化した運用から脱却し、
さらなるCS向上を目指す

大野 賢志 氏

旭化成ホームズ株式会社
オーナーサービス推進本部
アフターサービス推進部

AS推進グループ長・
夜間ヘーベリアンセンター長

大野 賢志 氏

 これまで利用してきた顧客対応の仕組みは、ヘーベリアンセンター設立以前から利用してきたもので、その元になるシステムはスクラッチで開発されたものだ。またコール受付を含むアフターサービス専用に開発された仕組みではなく、主に受付内容を適切に記録するための活用に留まっていたと同推進部 AS推進グループ長・夜間ヘーベリアンセンター長 大野 賢志氏は当時を振り返る。「ヘーベリアンセンターを運用している過程で、これまでさまざまなサービスを立ち上げてきました。しかし、既存のシステムでは新たな情報を入力するスペースがなく、蓄積した情報を集計して分析できるような基盤としては足りない部分があったのです」(大野氏)。また、実際に現場の経験を持つ同推進部 遠藤 英子氏は「整理して細かくデータを入れるスペースがないことに加え、各エリアの担当ごとに入力方法が異なっており、属人化した状態でした」と当時の課題を語る。例えば、定期点検の案内を送付した入居者に対して、数ヶ月後に未点検の入居者だけに再度お知らせのDMを発送する、といった情報の抽出が難しい状況だったと吉岡氏。

 また、コンプライアンス的な課題も顕在化しており、情報漏えい対策の強化が叫ばれるなか、新たなインフラへ刷新する機会をうかがっていたと吉岡氏は振り返る。そのような中で訪れたのが、Windows XPの保守サポート終了のタイミングだった。「既存のシステムが新たなWindows OSには対応できないことが分かりました。以前から課題と感じていたコールセンターのシステムを刷新する絶好の機会だと考えたのです」。

 そこで、顧客接点をこれまで以上に手厚くしていくことでCS向上につなげるためのインフラ刷新プロジェクトがスタートすることになる。

導入のポイント

完成度の高いシステムと判断、
コンプライアンス対応も評価

吉岡 栄一 氏

旭化成ホームズ株式会社
オーナーサービス推進本部

アフターサービス推進部長

吉岡 栄一 氏

 新たなインフラを構築するにあたって、システム刷新までのスケジュールを加味した結果、スクラッチでの開発ではなく、パッケージを選択することになったと吉岡氏はその経緯を振り返る。「本稼動まで1年半あまりしかなく、業務の見直しも含めて仕組みを自前で作り直すのは難しいと判断しました。そこで、情報システム部門に既存の要件を満たすことを前提に製品候補を挙げてもらったのです」。実際の業務的な要件としては、既存システムの機能は維持することを前提に、入居者からの問い合わせに関する進捗状況が適宜把握できること、問い合わせの内容によってパートナーとなるメーカーや工務店に手配依頼が行えること、一部システム内で代金回収や請求書発行など販売・請求管理の仕組みが実装できることなどだった。もちろん、蓄積された情報を元に特定の要件で条件抽出し、さまざまな活動にデータ活用できることも希望していた。

 そこで、複数の候補が選択肢として挙げられるなかで同社の目に留まったのが、東芝が提供するアフターサービスCRMソリューション「T-SQUARE®/AS」だった。その印象について吉岡氏は「コール受付を含むアフターサービスCRMとして、候補に挙がった他の製品に比べて完成度が高い印象を受けました」と当時を思い起こす。ヘーベリアンセンターでは修理依頼などが入電されると、オペレーターが問い合わせ先の住宅図面を別システムから呼び出して状況を判断している。実はこの住宅図面やドキュメント管理を行うシステムを構築したのが東芝グループであり、同社にとってはすでに実績のあるベンダーだったのだ。

 また、課題と感じていたコンプライアンスの面でも「今回ヘーベリアンセンターという組織階層が新たに設置されましたが、使える機能や権限など組織階層に応じて詳細に設定・管理できる点も高く評価したポイントでした」と吉岡氏。

 結果として、ヘーベリアンセンターを支えるCRM基盤として、「T-SQUARE®/AS」が採用されることになったのだ。

導入の効果

問い合わせの進捗状況の可視化で
顧客対応の迅速化を実現

 今回新たに刷新した新アフターサービスシステムは「Best After service New Vision」、通称BANVi(バンビ)と呼ばれており、ヘーベリアンセンターのオペレーターや定期点検などを担当するホームサービス課、そしてリフォーム専門子会社のメンバーも含めて社内だけでもトータル1200名あまりが利用するアフターサービス基盤となっている。実際の問い合わせ件数は、大きな拠点で1日300本もの電話相談が寄せられることもあり、ヘーベリアンセンター全体のコール数は年間で70万件にも達している。これらの問い合わせに対応できる基盤として「T-SQUARE®/AS」が活躍している。

 具体的には、故障対応依頼がヘーベリアンセンターに入電されると、メーカーや工務店など同社のパートナーに対してヘーベリアンセンターが依頼を行い、その依頼を受けてパートナーが直接現場対応に向かう。有償修理対応に関しては、ヘーベリアンセンターが直接代金回収や請求書発行までを行っている。他にも、リフォーム相談や土地活用など社員やグループ会社の人間が直接対応する案件もあり、会社支給の薄型・軽量のノートパソコンで現場から進捗報告や部品手配などが行えるような仕組みを構築している。

システム概要図

新システム実現範囲と活用イメージ

 各案件の進捗管理を行う機能も「T-SQUARE®/AS」に搭載されており、「手配やアポイント、作業完了などすべてのステータスが一覧で分かるようになっています。1人のオペレーターが担当するのは1日で12件前後、仕掛案件は一人当たり100件程度抱えている状態です。件数は多いものの、ステータス管理機能のおかげで迅速な対応が可能になっています。CS向上に一役買っていることでしょう」と吉岡氏は評価する。なお、進捗報告やパートナーへの手配はFAXが中心となっているが、一部Webを使うWeb手配の仕組みも始まっている。今後は、Webを中心に作業依頼やリアルタイムな進捗報告が可能になることが期待されている。

 管理する視点から大野氏は「現場でのきめ細やかな入力によって、さまざまな数字を出すことができるようになり大変重宝しています。進捗状況が容易に可視化できるようになり、お客さまへの迅速な対応が可能になりました」と評価する。問い合わせ内容に応じて過去の情報や図面を素早く呼び出すことも可能になり、情報活用が進んだことでCS向上にも貢献していると大野氏は力説する。

遠藤 英子 氏

旭化成ホームズ株式会社
オーナーサービス推進本部
アフターサービス推進部

遠藤 英子 氏

 また、現場の働き方にも変化が生まれていると遠藤氏は評価する。「パソコンを使いながらチーム会で案件管理をするなど、うまく活用できるようになりつつあります。帳票出力などで一括処理できる機能も新たに追加され、作業の効率化に寄与している部分もあります」。また、一部のパートナーにもアカウントを発行しているが、パートナー自身も管理しやすい仕組みになっていると評価の声が寄せられていると吉岡氏。「我々同様パートナー側の管理精度も向上することで、最終的にCS向上につながることが期待できます。応答率や対応完了日数などヘーベリアンセンターとして設定しているKPI達成には、パートナーの協力が不可欠です。使いやすい仕組みは大きなポイントの一つです」と評価する。

 東芝に対する評価としては「ぜひ担当させて欲しいという熱意を強く感じました。本稼動後も親身になって対応してくれました。CS向上に欠かせない仕組みを一緒に構築してくれる仲間としてこれからも期待しています」と吉岡氏は語る。また遠藤氏は「私たちの業務や機能、言葉などの理解が最初から深く、業務の立ち入った内容についても一緒に考えてもらうことができました。今でもチームとして頼りにしています」と語る。大野氏は「過程ではもちろんいろいろありましたが、正しい情報をきちんと残すことがお客さまとの約束だと考えています。我々は60年間もの長い間お客さまとの関係を続けていくことになりますので、さまざまな情報を残して伝えていくことが大切です。そのために必要な良いシステムに仕上がったと考えています」と評価する。

将来の展望

ライフタイムシェアを上げていくための
施策にチャレンジ

へーベルハウス イメージ

入居者との生涯を通じての接点、
“ライフタイムシェア”を上げていく
(写真はロングライフ住宅「へーベルハウス」)

 今後について吉岡氏は、入居者の環境変化に対する手厚いサポートを継続していくことで、生涯の中で同社と接する時間を意味する“ライフタイムシェア”を上げていきたいと語る。「修理受付が中心ではありますが、何十年とお住まいになると生活スタイルも変化し、売却や賃貸などさまざまな話題がでてきます。そういった住まいに関するお困りごとに真摯に対応していくことで、生活サービス全般を通じた新たなビジネスを創造していきたいですね。だからこそCS向上に役立つCRMが益々重要になってくるのだと思います」と吉岡氏は期待を寄せている。

 ヘーベリアンセンターとしての機能拡張については、Webを利用した定期点検の予約機能などが現在検討されている。入居者のさらなるCS向上に向けたさまざまな施策に取り組みながら、同社はこれからもCRMの中核基盤として「T-SQUARE®/AS」を積極的に活用していくことだろう。


この記事の内容は2015年6月22日に取材した内容を元に構成しています。
記事内における数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。

COMPANY PROFILE

会社名
旭化成ホームズ株式会社
設立
1972年11月
代表者
代表取締役社長 池田 英輔
本社所在地
東京都新宿区西新宿1-24-1
事業概要
戸建住宅や集合住宅の供給を行うハウスメーカー
URL
http://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/ 別ウィンドウで開きます

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