東芝デジタルソリューションズ株式会社

お客さまインタビュー

自然な発話で多言語対応のナレーション素材を簡単生成
制作現場を支援する「RECAIUS™音声合成サービス

カンパニー:株式会社アマナイメージズ×ソリューション:RECAIUS™ 音声合成サービス

 写真やイラスト素材などの販売を通じてクリエイティブ活動を支援している株式会社アマナイメージズ(アマナグループ)では、音声合成技術を利用した多言語対応のナレーション制作サービス「Narsta」(https://narsta.com/別ウィンドウで開きます)を提供している。そんなNarstaの音声合成エンジンとして採用されたのが、東芝が提供する「RECAIUS™音声合成サービス」だ。

写真や動画などクリエイティブ活動に必要な素材を拡充していく中で、動画制作の素材強化を検討。単なる動画素材の販売だけでなく、BGMや音源を合わせて提供する中で、ナレーションに関するニーズに応えるための仕組みを求めていた。

声優やナレーターに依頼することなく、音声合成技術を使って気軽にナレーション音源が入手できる仕組みを構築し、現場向けのクリエイティブ支援サービスを拡充。多言語対応の音声合成技術でもあるため、需要が高まるインバウンド向けの制作活動の支援も可能となった。
導入の背景

ナレーションサービスへの期待

新居 祐介 氏

代表取締役社長

新居 祐介 氏

 高品質な写真やイラスト素材、動画素材、音声素材など、合わせて2,500万点ものコンテンツを提供する国内最大級のストック素材販売サイト「amanaimages.com」を運営する株式会社アマナイメージズ。取り扱うコンテンツも多岐にわたっており、インターネットを通じてクリエイターを支援するためのさまざまなサービスを提供している。最近では広告手法の1つとして動画を制作する企業も増えていることから、映像や音声素材などにも力を入れている。

 そんな動画制作のための素材の1つとして同社が提供していたのが、プロのナレーターによるナレーション録音サービスだ。「もともと動画制作のためのBGMづくりを支援するオリジナル楽曲制作サービスのオプションとして、ナレーションの録音サービスを提供していました。実は楽曲よりもナレーションに対するオーダーが多く、以前からニーズがあると考えていたのです」と語るのは代表取締役社長 新居 祐介氏だ。動画制作自体は、テレビCMなどからデジタルサイネージ上の映像、Web上での展開など多くの用途に活用されており、ナレーションサービスへの期待が高まっていたという。

導入の経緯

自然な発話の音声合成技術に感じた可能性

 動画におけるクリエイティブ素材の強化は、社内における大きなテーマの1つとなっていた。「動画のストック素材だけでなく、関連する音楽サービスや映像に合わせた音声素材など、動画周辺のコンテンツはセットで伸ばしていきたいと考えていました」と新居氏。多くの動画素材や音声素材はすでに同サイトに用意されており、たくさんの利用者に活用されていた。しかし、ナレーションは既存のラインナップにはなく、拡充に向けて検討が進められていた。

 そんな中、同社が注目したのが、東芝の「RECAIUS(リカイアス)」だった。きっかけは東芝の提案の中でRECAIUSのデモが行われ、そこで初めて実際の音声合成に触れたことだった。「入力したテキストをRECAIUSによって合成した音声で読み上げるというデモでした。想像していたよりもずっと自然な発話で、とても聞き取り易かったです。これまで耳にしたことのある合成音声はどれも機械的なものばかりだったので、RECAIUSとのギャップに驚きました」と新居氏は当時の様子を語る。

 このクオリティであれば、音声素材としての活用も検討できると考えた新居氏。同時に、英語・中国語・韓国語など、多言語にも対応していることは、訪日外国人向けのナレーション制作にも活用できると考えたのである。「弊社ではインバウンド向けのページも制作しており、そのラインナップの1つとしてサービス化の可能性を感じました」と熱く語る。

導入のポイント

APIを通じて利用できる点を高く評価

 デモの場面では、多言語で発話する音声合成も試された。外国語が堪能な社内のメンバーからは、ナチュラルな発音であると評価の声が挙がったという。「この品質であれば、例えば観光地のお土産物店などインバウンド対応用の動画を制作するような場面でも活用できるはず」と新居氏。また、実際に提供するためには、Webサイトを通じて手軽に利用できる必要があった。「利用者に音声合成エンジンを購入いただかなくてもオンライン上で完結できる提供形態だったので、ぜひやってみたいと考えました」と新居氏。

 音声合成エンジンがAPIを通じて利用できるRECAIUSにより、同社のWebサイトから入力したテキストを音声ファイルに変換し、それをダウンロードして販売することができるようになる。「APIを経由して音声合成エンジンが活用できるサービスは他にはなく、初期投資として内部的にインフラを構築する必要がないのは私たちにとって理想的でした」と新居氏は評価する。

 そこで早速、東芝からの提案内容をベースにサービス検討に入ったのである。「実際にはテストマーケティングも兼ねて、できる限り早めにローンチした上で反応を見たいという意図もありました」と新居氏。すぐにこれをサービス化するためのプロジェクトがスタートし、音声合成ナレーション制作サービスの基盤にRECAIUSが採用されることになったのだ。

東芝の音声合成技術

東芝の音声合成技術
導入の効果

音声合成によるナレーションが動画制作の新たな素材に

松田 達也 氏

取締役

松田 達也 氏

 サービス化の検討開始からおよそ3か月の期間を経た2016年6月、音声合成ナレーション制作サービス「Narsta(ナレスタ)」がスタートした。Webサイトから発話して欲しいテキストを入力し、声の強弱やスピードなど自由にチューニングした上で、音声ファイルとしてダウンロードできるサービス。発話した文字数に応じた課金体系となっており、ダウンロードした時点で料金が発生する仕組みだ。

 Narstaはこれまで市場になかったサービスだけに、動画制作のクリエイターからの反応もよく、一定の評価を得ていると新居氏は語る。システム全般を管轄する取締役 松田 達也氏は「RECAIUSはそのまま使っても自然な発話ができる上、使い方に応じた自由度の高いチューニングが直感的にできて、とても魅力的です」と説明する。

 すでにリリース後、数カ月が経過しているが、具体的な活用シーンも見えてきているという。「テレビCMなど高品質なナレーションが必要な場面では、声優やナレーターによる生声が求められますが、商店街で放送しているアナウンスやデジタルサイネージの動画広告、研修など企業内で使う動画など、気軽に使ってもらえる素材としてのニーズがあります。今後もきちんとメリットが伝わるよう、しっかりとアピールしていきたい」と松田氏。実際には、映像制作の過程で仮のナレーション用に使うというニーズもあり、誰でも簡単に作成できる点が高く評価されている。映像制作の現場でも役立つよう、定額制のサブスクリプションモデルについても検討を進めたいとのことだ。

 APIを経由してクラウドサービスを利用するという新たな共創モデルだったため、早い段階から打ち合わせを重ねながらサービスローンチに至っている。「料金体系でも柔軟に対応いただき、サービス導入しやすい形で展開できました。打ち合わせ時には開発の方も同席してくださり、カットオーバー後も十分にサポートいただいています」と新居氏は評価する。松田氏は「普段はトラブルもないため、日々のやり取りはあまり発生していませんが、定期的な打ち合わせの中で互いにフィードバックを繰り返しながら改善できる関係を築くことができました。大企業ということを意識することなく、柔軟にご対応いただいています」と評価する。

将来の展望

Narstaのさらなる拡販とRECAIUSへの期待

新居 祐介 氏(左)、松田 達也 氏(右) アマナ本社にて

新居 祐介 氏(左)、松田 達也 氏(右) [株式会社アマナイメージズ 本社にて]

 今後については、これまで以上にNarstaの認知向上を推進しながら機能の拡充を図りつつ、音声ファイル以外の動画制作に必要な素材もセットで提供できるようなサービスも検討しているという。「基本的なターゲットはクリエイターですが、今後は例えば商店街でお店を経営しているような方々にも簡単にご利用いただけるよう、周辺サービスを強化していきたい」と新居氏。同時に、Narstaを通じて動画素材の拡販に繋げるなど、同社の売上に大きく貢献できるような戦略を描きたいと松田氏は意気込みを語る。

 また、英語・中国語・韓国語などの多言語対応を生かして、インバウンド向け動画のナレーションへのさらなる活用も期待しており、対応可能な話者の数を増やしながら、さらなる拡販につなげたい考えだ。同社オリジナルのキャラクターを話者として立てることで、動画や3Dモデリング素材など各種コンテンツを組み合わせ、クリエイターの創作活動を支援する新たなチャレンジをしたいと新居氏は語る。

 他にもRECAIUSの画像認識などの技術を写真素材の類似検索に応用するなど、音声合成以外の活用についても検討したい考えだ。「写真検索によるマッチング精度が向上すれば事業的にもメリットがあります。私たちが提供する他のサービスにも活用できる技術があれば組み込んでいきたい」と新居氏。

 最後に、松田氏は「多くのクラウドベンダがAI技術の発展に伴って音声関連のサービスを拡充している中、RECAIUSの高度な技術が先行しているので、競争力のある高品質の音声サービスが提供できます。ナレーションが指定された時間に自動生成できる仕組みや複数言語への同時対応など、RECAIUSにはさらなる期待を寄せています」と語った。

 クリエイティブ支援としてさまざまな可能性を持つRECAIUS。今後も制作現場を支える重要な技術として生かされていくことだろう。

この記事の内容は2017年1月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における主な数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。

COMPANY PROFILE

会社名
株式会社アマナイメージズ
創立
2007年1月
代表者
代表取締役社長 新居祐介
本社所在地
東京都品川区東品川2-2-43
事業概要
写真・イラスト素材、動画素材、音素材などの販売
URL
http://amanaimages.com/ 別ウィンドウで開きます
https://narsta.com/ 別ウィンドウで開きます

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