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川崎市役所第3庁舎におけるデマンドレスポンス実証で最大12.0%の電力消費削減を達成しました

2016年3月25日
川崎市
(株)東芝

 川崎市と株式会社東芝(以下、東芝)は、電力利用合理化の取組として、平成28年1月13日(水)から2月4日(木)まで川崎市役所第3庁舎の冬季使用電力のデマンドレスポンスの実証を行いました。
 可能な限り需要を低減させる方式では、デマンドレスポンスを行わなかった場合(ベースライン)と比較して、最大12.0%の電力消費量の削減を達成しました。
 削減目標を設定する方式では、6回の試行全てにおいて、概ね目標値を達成しました。

 東芝から仮想的に発行された需要抑制の依頼に対し、川崎市役所第3庁舎の空調設備の運転状態を手動により調整することで、一時的な負荷抑制運転を実施し、電力消費削減量、応答時間、削減継続時間などのデマンドレスポンス※1(DR)性能を評価しました。
 その結果、可能な限り需要を低減させる方式(以下「最大削減方式」という。)では、デマンドレスポンスを行わなかった場合(ベースライン)と比較して、最大12.0%、平均7.4%の電力消費量の削減を達成しました。なお、空調停止などによる室温低下は1.5℃程度でビル施設内の快適性に大きな影響はありませんでした。

図1 最大削減方式 1月19日実績データ

 また、削減目標を設定する方式(以下「目標追従方式」という。)では、6回の試行中、2回は目標値を若干上回りましたが、概ね目標値に近い電力消費量の削減を達成しました。
 本実証では、既設ビルや中小ビルへの展開可能性を考慮し、手動による空調機器の運転制御によってデマンドレスポンスを実施しましたが、自動による制御と同等の効果(※東芝試算による)を得ることが確認できました。

図2 目標追従方式 1月21日実績データ

 本実証は、「川崎駅周辺地区スマートコミュニティ事業」の一環として実施したものです。

 川崎市は、将来的なデマンドレスポンスなどを見据え、こうした実証等を多様な主体と連携して進めることにより、エネルギーの最適利用による低炭素化をはじめ、市民生活における安全・安心の確保や利便性の向上等につながる、スマートシティの実現に向けた取組を進めていきます。

 東芝は、本実証を通して知り得た知見やノウハウを活用し、遠隔エネルギー監視・管理サービスなどの事業を展開していきます。

※1
デマンドレスポンス:Demand Response
電力使用量の多い時間帯に、発電所を建設するなどして電力供給を行うのはなく、インセンティブの提供等により需要側(消費者)が節電することで、ピーク需要を抑制しようとするもの

川崎市役所第3庁舎におけるデマンドレスポンス実証 詳細結果

1.実施日数
平成28年1月13日(水)から2月4日(木)まで
2.対象施設
川崎市役所第3庁舎(川崎市川崎区東田町5-4)
3.実施内容
東芝は川崎市役所第3庁舎の負荷調整余力を推定し、デマンドレスポンスの依頼を前日に発行します。併せて、空調機器の負荷調整運転のリコメンド情報を川崎市に通知します。通知を受けた川崎市では電力見える化画面等を使用して、空調設備の効率的な負荷調整運転を手動により実行することで、快適性を維持しながら使用電力の削減を行いました。
最大削減方式にて施設の使用電力の削減のポテンシャルを確認した上で、将来デマンドレスポンスの発行が想定される、目標追従方式での試行を実施しました。
目標追従方式 図解
なお、1時間前に発行される需要抑制の依頼に対しても試行的に実施したところ、一定の電力消費削減効果を得られることが確認できました。
4.詳細結果
(1)最大削減方式
最大削減 表

(2)目標追従方式
目標追従 表
※1
ベースライン:
直近の平日5日の内、電力量の高い4日の同時間帯の平均値(「High 4 of 5」という算出手法を採用)
※2
誤差率:=(実績値−目標値)/目標値[%]
マイナスは目標値以下に負荷削減成功、プラスは削減量が目標値に達しなかった場合