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CSR 企業の社会的責任

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東芝メディカルシステムズ(株)アプリケーショングループ X線アプリケーションスペシャリスト 高橋理奈「早期発見を推進するために、ハード面、ソフト面両方に配慮し、検診の精度を高めることに努めています。」ハイライト2005[3] 乳がんの死亡率低下の鍵は、早期発見と早期治療にある。東芝グループは、乳がん診断機器の性能を向上させるために、医療現場や受診者からの声を開発に反映させる努力を積み重ねている。また、乳がんの正しい知識を広げるための啓発活動も継続している。

CSRレポート2005に掲載

注)情報・役職等は2005年6月時点のものです

マンモ検診普及で乳がん死亡率を減らしたい

90年代後半以降、がんの中で日本人女性の壮年層(30〜64歳)が一番かかりやすく、かつ死亡率の最も高いのは乳がんである。日本に先んじて乳がん患者が増えていた欧米諸国では、今も罹患(病気にかかる)率は増加傾向にあるが、80年代にマンモグラフィ(乳房X線撮影)検診を導入して早期発見、早期治療が可能となり、死亡率が減少してきている。

東芝は70年代からマンモグラフィの研究開発に着手。2003年に分社した東芝メディカルシステムズ(株)は現在マンモグラフィの開発から販売、サービスまでを行っている国内唯一の企業である。

専門家の視点で現場の声を開発に生かす

東芝メディカルシステムズ(株)では、受診する側、検査をする側双方が、できるだけ快適に、ストレスを感じないで精度の高い診断を実現する医療機器・システムを開発することをモットーに、医療現場と開発現場をつなぐ「アプリケーションスペシャリスト」という職種を設けている。現在マンモグラフィの担当は9名。全員が国家医療資格である診療放射線技師、そのうち5名がNPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の認定する「検診マンモグラフィ撮影」の有資格者だ。現場の医師や技師に装置の使い方を説明するだけでなく、より臨床現場に近い視点でのサービスを継続的に提供している。

X線アプリケーションスペシャリストの高橋理奈は「より精度の高い検査が実施できるよう現場をサポートし、乳がんの早期発見に貢献したい」と日々医療現場を巡っている。

聖マリアンナ医科大学東横病院放射線部の小泉美都枝技師は、「こんな状況で撮影したら画像精度が悪かったが改善方法はあるかとか、撮影時間を短くするためにプログラムを変えられないかなど、疑問や問題を伝えるとすぐフィードバックしてくれる」と、アプリケーションスペシャリストの存在意義を語る。

医療現場の声を生かして改良された中で特に評価が高いのは「小乳房用圧迫板」だ。撮影の際に乳房をできるだけ平らに伸ばして固定することは、早期乳がん発見の重要なポイントだが、日本人女性は欧米女性と比べて平均して乳房が小さく、従来の装置では乳房の固定が難しかった。圧迫板を小さくし、撮影技師が位置決めを的確にしやすくなったことで、診断に必要なより良い画像が得られるようになったのだ。

「現在は、脇が角に当たって痛いという受診者の声が多いので、台の素材と形の改善を進めているところです」と高橋。完成は間近。試作品のチェックはつづいている。

正しい知識を伝えることの大切さ

2000年度からマンモグラフィ検診の導入が始まったにもかかわらず、いまだに日本での受診者は対象女性のわずか2%ほど。アメリカの70%とは比較にならない。受診率を高めるためには、各地の検診施設へのマンモグラフィ整備と、専門知識・技術を持った医師や技師が配備されることが急務である。それと同時に、乳がん罹患率が高まっている現状と、早期発見・治療ができれば9割が治癒するという正しい知識をより多くの人たちに知らせる啓発活動が必要だ。

東芝メディカルシステムズ(株)は、乳がんの正しい知識を伝え、社会の関心を高める活動を展開する「ピンクリボン」の運動に2003年から参加。各種のイベントに協賛してきた。2004年には、東芝グループとして協賛。マンモグラフィの検診車も提供し、乳がん検診をより身近に感じてもらえる機会をつくっている。

ブレストケアのシンボルマークのピンクリボンを独自にアレンジし、よりいっそうのアピールを図っている。

東芝のピンクリボン活動ホームページ

ピンクリボンのマーク

医療へのさらなる貢献をめざして

昨今、国が女性の乳がん対策を重要な政策と位置づけ、マンモグラフィの整備や普及に予算を取るようになってきた。「ですが、検診の受け皿づくりがなかなか進まない」と小泉氏は指摘する。「予算を充分に回せない自治体は多いし、装置が高くて足踏みしている病院もある。世論を高めて推進を要望することが必要です。また、メーカーさんが撮影状況確認や放射線管理などの面で病院をサポートしてくだされば導入しやすくなるので、サービスのさらなる充実に期待します。」

壮年層女性の乳がんによるダメージは、個人の生活はもちろん社会的にも影響が大きい。だからこそ、乳がんの早期発見、早期治療の推進は、「Made for Life」を経営理念とし高品質で信頼性のある「商品」と適切な「サービス」を提供し、究極的には患者の「Quality of Life」の実現を図ることをめざす東芝メディカルシステムズ(株)の大きな課題である。未来の医療への貢献をめざして、多面的な活動展開がつづく。

NPO法人乳房健康研究会の小冊子「ブレストケアと乳がん検診についてお話しましょう」の作成に協賛。

NPO法人乳房健康研究会の小冊子の写真
小泉 美都枝 氏の写真

聖マリアンナ医科大学東横病院 放射線部 技術課長補佐

小泉 美都枝 氏

できるだけ多くの女性に、日常のブレストケアと定期的なマンモグラフィ検診の受診を習慣づけてほしい。

小乳房用圧迫板の写真

日本人の乳房に合わせて開発した小乳房用圧迫板。圧迫面を斜めにカットすることで、小さく薄い乳房の位置決めが的確、かつスムーズに行えるようになった。

ピンクリボン運動の写真

東芝グループの社内ホームページでピンクリボン活動への参加を呼びかけ、社員の啓発活動にもつなげている。


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