お問い合わせ

サイトマップ

ヘルプ


東芝トップページ > 企業情報 > 社会・環境活動 > エンゲージメント > CSR活動ハイライト > 燃料電池

社会・環境活動(CSR)

フィールド試験中の東芝の家庭用燃料電池。近い将来、燃料電池も日常風景の一部になる。ハイライト2005[2] 次世代の発電システムとして注目を集める燃料電池。東芝グループは小型で高効率な家庭用燃料電池を開発し、一般家庭への普及に向けて総力をあげて取り組んでいる。その根底には、エネルギーを無駄にしない、という強い思いがある。

CSR報告書2005に掲載

注)情報・役職等は2005年6月時点のものです

家庭用燃料電池の普及は目前

私たちが日常使う電気は、遠くの発電所でつくられ、長い送電線によって届けられている。京都議定書が発効し、日本も温室効果ガスの排出削減義務を負った今、このような集中型発電に加えて地域や家庭での分散型発電を導入する取り組みが始まっている。分散型発電には、発電所から家庭への送電ロスがなく、発電に伴う熱を有効利用しやすいというメリットがあるためだ。この取り組みで注目される装置が「燃料電池」。そして現在、家庭用燃料電池(固体高分子形燃料電池)の開発に拍車がかかっている。東芝は2004年12月、家庭用燃料電池事業の体制を強化した。

燃料電池は「水の電気分解」と逆の原理で発電する。水素と酸素の化学反応により電気をつくるため、大気汚染物質がほとんど発生しない。また、燃料である水素の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変えるため発電効率が高く、さらに発電に伴う熱でお湯を沸かすことができる。これらを総合した熱効率は80%以上になり、家庭のエネルギーコストは年間4〜5万円も削減される。また、ガスと電力の組み合わせと比較すると、CO2の排出量を30〜40%減らす効果もある。

経済産業省は2005年から3年間で約3,000台規模のモニター試験を開始する。東芝もこれに積極的に参加。経済産業省の燃料電池実用化戦略研究会は、2010年頃には本格的に普及すると予想している。普及を目前にして、入社以来一貫して家庭用燃料電池の開発に携わってきた東芝燃料電池システム(株)の霜鳥宗一郎グループ長は「この3年間が勝負」と決意を新たにする。

東芝燃料電池システム(株)

効率にこだわる東芝の燃料電池

東芝の家庭用燃料電池の特徴は、発電容量が700Wと他社に比べ小さいことだ。一般家庭の電力使用実態を調査し、多くの時間帯はこの容量で十分なことから決定した。装置が小さいと発電効率が低くなるため、2000年当時は28%だったが、その後の改善により2004年には38%を達成した。「内部加湿方式」は効率向上のための重要な技術の一つだ。同社の家庭用燃料電池は電解質に高分子膜を使用する。この膜は常に加湿しなければならないのだが、エネルギーを使って外部から加湿すると総合効率が落ちてしまう。内部加湿方式とは、発電により得られる熱と水を循環利用して膜を加湿する方式で、国内では唯一東芝だけが採用している。「均一かつ自動的に湿度を制御するのは非常に困難でした」と霜鳥は振り返る。

東芝は短期間で家庭用燃料電池開発の先端に到達した。霜鳥はその理由をこう説明する。「第一に先行するりん酸形燃料電池の開発で多くの実績があることです。そこでの考え方がすべて適用できました。第二は家電事業部との連携で、直流を交流に変えるインバーター効率の改善はその代表例です。第三はパートナーである米国UTCFC社との共同開発で、内部加湿方式もその一例です」。東芝グループの総合力が家庭用燃料電池の開発に結集したのだ。

このページのトップへ

●燃料電池による発電の仕組み

燃料電池による発電の仕組みの図

コストダウンと耐久性向上への展望

一般家庭への普及のハードルはまだ高い。なかでもコストと耐久性の課題は何としても克服しなければならない。「最適な設計による材料の選別、加工法の変更などを行い、そして、生産台数の増加によって10分の1程度にコストダウンできるのではないでしょうか」と霜鳥は予測する。耐久性について、現在同社の最新の家庭用燃料電池をモニターとして設置している越後さんは「故障が限りなくゼロに近づくことを希望します」と強調する。東芝は電池寿命を2万時間にすることを当面の目標として取り組んでいる。「2万時間は2006年には達成するでしょう。2008年にはりん酸形燃料電池と同じ4万時間を達成したいと思います」と霜鳥は自信を持って展望する。「すでに故障原因は電池本体でなく、ブロアなどの周辺機器に移ってきています。これらも燃料電池システムに特化した設計がされるようになってきたので、耐久性が一段と上がってきています」。

水素社会で燃料電池が果たす役割

東芝は、燃料電池の燃料として都市ガス、LP(液化石油)ガス、メタノール、ジメチルエーテルに加え、消化ガスやバイオガスが利用できることを実証しており、燃料電池が資源循環システムにおいて大きな役割を果たすことを示した。また、水素社会の到来を見据えて、水素自体を燃料とする燃料電池の実証試験も進めている。「将来的には、風力や太陽光など天候に左右される自然エネルギーや夜間の余剰電力を一旦水素として貯蔵し、必要な時に燃料電池で発電できるようになります」と霜鳥はいう。水素社会では、燃料電池がエネルギーの利用効率を飛躍的に向上させる。

霜鳥 宗一郎の写真

東芝燃料電池システム(株)

製品部 グループ長

霜鳥 宗一郎

電池本体の完成度に多くの課題がありましたが、一つひとつ着実に克服してきました。普及への将来展望も明るいと確信しています。

越後さんご一家の写真

東芝の家庭用燃料電池のフィールド試験にご協力いただいている越後さんご一家

我が家は4人家族ですが、700Wで200リットルの貯槽はぴったりです。設置して8ヵ月ですがコストメリットは十分出ていると実感しています。低価格で、かつ丈夫な燃料電池が完成することを期待しています。

●家庭用燃料電池による電気と給湯の流れ

家庭用燃料電池による電気と給湯の流れの図

「社会・環境活動(CSR)」のトップへ

このページのトップへ


東芝トップページ個人情報保護方針サイトのご利用条件

Copyright