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東芝グループは、「人を大切にします」という経営理念のもと、従来から従業員の安全と健康の確保を経営の最重要課題の一つに掲げ、経営トップ自らが安全健康施策への参画を図っています。
この経営トップの「安全健康への想い」をグループ各社の経営トップから従業員の全員が共有することを目的に、2004年4月に社長名による「東芝グループ安全健康基本方針」を制定しました。本方針は、安全健康管理上のニーズの変化に伴って、適宜、見直されます。
佐々木社長は、CSRを基盤として、全ての事業活動において生命・安全・法令遵守を最優先し、我々が生み出し、人々の生活基盤を支える商品・サービスの品質・安全性をより一層高め、当社が社会から信頼される「地球内企業」としての「誠実さ(Integlity)」を備えることを不可欠として、その想いを基本方針に込めています。
東芝グループは「人を大切にします」「豊かな価値を創造します」「社会に貢献します」という東芝グループ経営理念に基づき、「地球内企業」として世界各国の文化や慣習を尊重しながら、エレクトロニクスとエネルギーの分野を中心に事業活動を展開していきます。 そのために、全ての事業活動において生命・安全・法令遵守を最優先し、グループをあげて「安全で快適な職場環境づくりと心身の健康保持増進」を推進します。
2009年7月1日
株式会社東芝 代表執行役社長 佐々木則夫
「労働安全衛生」を表す略語の「OHS」の「H」は「Health」であり、直訳すれば「健康」となります。東芝グループでは、従来の「衛生(hygiene、sanitationの印象)」よりも一歩踏み込んで、心身の健康づくりの意味も含めた、前向きな受け止め方を表現しつつ、「衛生」よりも「健康」とする方が、従業員にも理解し易くなじみ易いという趣旨から、「安全健康」としています。
グループ全体の安全健康管理体制を下図の通り定めています。安全健康管理活動は、コーポレート人事部の指導のもと、管轄する社内カンパニーと主要グループ会社を通じて、事業場(またはグループ会社)単位で展開しています。各事業場(グループ会社)では、専門スタフの選任、安全衛生委員会の開催などの法定事項の履行に加え、自主的な専門委員会、職場委員会を立ち上げるなど、「プラスα」の積極的な取り組みを実践しています。
東芝グループの安全健康管理体制図(2011年度5月時点)

国内東芝グループ会社では、コーポレート人事部主導で、以下のような定期調査を実施しています。
| 調査 | 頻度 | 概要 |
|---|---|---|
| 安全健康活動半期報告 | 2回/年(4、10月) | 安全健康に関する各種法定及び自主的実施実績の調査 |
| 年度安全健康管理活動評価 | 1回/年(3〜4月) | 安全健康活動の項目別自主評価(経年変化把握) |
また、2007年度から本格導入を開始した「OHSAS18001」の運用事業場(グループ会社)においては、規格の要求事項に基づいて、各社・各事業場が「内部監査員」を積極的に養成し、本格的な内部監査を実施しています。その他、2009年度からは国内の「OHSAS18001」の運用対象外の事業場(グループ会社)へは「東芝グループ版安全健康マネジメントシステム」を導入し、安全健康活動を客観的に評価する体制の充実を図っています。
海外の東芝グループ会社に対しては、「グローバルCSR調査」において、暦年の労働災害発生状況など基礎データの収集を実施しています。各拠点の安全健康管理レベルの格差以外に、国家間の労働災害の定義(認識)の相違などに起因すると思われる災害データの乖離が認められており、2010年度からは地域毎の定義の相違を尊重しながら、GRIガイドラインに沿ったデータの収集を開始しており、この結果を受けた具体的改善施策の展開が今後の課題となっています。
東芝グループ各社における安全健康に関する優れた実績は、各種表彰を受けるとともに、安全健康関連の大会で活動事例として発表されるなど、高く評価されています。
| 被表彰組織 | 表彰名 | 表彰時期 |
|---|---|---|
| 東芝府中事業所 奥山武是 | 安全優良職長厚生労働大臣顕彰 安全優良職長 | 2011年1月 |
| (株)東芝 青梅事業所 安全衛生協力会 | 厚生労働大臣団体賞 | 2010年7月 |
| 東芝イーアイコントロールシステム(株)四国事業所 | 厚生労働大臣奨励賞(健康確保対策部門) | 2007年7月 |
| 岩手東芝エレクトロニクス(株) | 厚生労働大臣奨励賞(安全) | 2007年7月 |
| 東芝メディア機器(株) | 厚生労働大臣奨励賞(健康確保対策部門) | 2006年7月 |
| (株)東芝 青梅事業所 | 厚生労働大臣優良賞(安全) | 2006年7月 |
| 東芝セミコンダクター・タイ社 | タイ国総理大臣産業賞(安全管理部門) | 2006年8月 |
東芝青梅事業所では、構内グループ会社、構内常駐協力会社、構外協力会社と安全衛生協力会(2010年4月現在65社)を結成し、34年間、継続的に活動しています。年度推進計画のもと、健康診断・教育・優良事業場見学や、リスクアセスメントの定着に向けた施策を展開した結果、会員各社の災害発生率は減少しつつあります。
これらの活動と顕著な功績が認められ、同協力会は平成22年度「厚生労働大臣団体賞」を受賞しました。
| 会合名 | 発表組織 | 発表事項 | 発表・掲載時期 |
|---|---|---|---|
| 全国産業安全衛生大会 | (株)東芝 | 職域におけるウォーキングプログラムの効果 | 2010年10月 |
| (株)東芝 | 健康診断データ活用(第2報) | 2009年11月 | |
| 東芝松下ディスプレイテクノロジー(株) | 小集団活動による職場リスク低減活動 | 2008年11月 | |
| ティー・エフ・ピー・ディー(株) | リスクアセスメントのデータベース化 | 2007年11月 | |
| (株)東芝 | 東芝のメンタルヘルス活動 | 2007年11月 | |
| (株)東芝 | 健康診断データ活用検討 | 2007年11月 | |
| 日本産業衛生学会 | (株)東芝 | ウォーキングプログラムの睡眠への有用性 | 2011年5月 |
| (株)東芝 | 組織公平性の教育研修が管理・監督者のメンタルヘルス対策の認識に与える効果 | 2010年5月 | |
| (株)東芝 | 職域におけるウォーキングプログラムの心身両面への有効性 | 2010年5月 | |
| (株)東芝 | 夜型生活者への効果的なメタボリック・シンドローム対策の検討 | 2010年5月 | |
| (株)東芝 | 健康診断検査値の『将来予測』手法の検討 | 2009年5月 | |
| (株)東芝 | 労働者の健康関連QOLと組織公平性との関連 | 2009年5月 | |
| 東芝テック(株) | 健康診断における無所見者の健康関連活動と健康認識 | 2009年5月 | |
| 東芝松下ディスプレイテクノロジー(株) | 職域における結核感染発生対策 | 2009年5月 | |
| 東芝キャリア(株) | 派遣労働者の安全衛生向上を目指した活動事例 | 2009年5月 | |
| 冊子「労働の科学」 | (株)東芝 | 東芝の労働安全衛生マネジメントシステム | 2009年1月号 |
蒲生俊文氏
東芝の安全健康活動の歴史は、大正三年、当時の東京電気で安全運動に注力し、後に日本の安全運動の発展に生涯を捧げた「蒲生俊文」氏の活躍にまで遡ります。以来、東芝グループは、このDNAを受け継ぎ、従業員の安全と健康を経営の最重要課題に掲げ、安全健康に関するさまざまな活動を行ってきました。
毎年の安全週間(7月)、労働衛生週間(10月)では、前月の準備期間より東各事業場、グループ会社において独自の取り組みを展開しています。本週間ではコーポレート社長および各事業場、グループ各社トップのメッセージを放映し、経営トップと従業員の「安全健康への想いの共有」を図っています。
1975年に第1回を開催以来、毎年12月、東芝及びグループ会社の経営者、労働組合代表と安全健康担当者を主な対象に「東芝グループ安全健康大会」を開催しています。全グループ会社を対象に、優れた活動を展開した事業場や会社、優秀な小集団活動、改善提案や標語、ポスターなどの作品に対して社長表彰を行うほか、年度ごとの開催テーマを定め、関連活動事例の発表や専門家の講演、大会宣言を通じ、安全・健康の情報共有と、意識向上を図っています。
2008年度からは「東芝グループCSR大会」と統合して、グローバル化に対応した実施形態とし、海外グループ会社の優れた活動に対する表彰も行っています。
コーポレート人事部では、年間を通じ、国内グループ会社の安全健康担当者を対象に会議や各種教育(研修)通じ、方針や施策の徹底、安全健康活動の横展開と継承・レベルアップを図っています。
| 教育/会議 | 頻度(時期) | 主な対象 |
|---|---|---|
| 安全健康担当重点課題教育 | 1回/年(6月) | 安全健康担当者/保健スタフ |
| 産業看護専門教育 | 1回/年(2月) | 産業保健専門職(看護師・保健師) |
| 新任安全健康担当者(責任者)教育 | 各1回/年(2009年度は10月に同時開催 | 一年以内に着任の担当(責任)者 |
| 新任産業医(保健スタフ)教育 | 1回/年(産業医・保健スタフ各7月) | 一年以内に着任の産業医・保健スタフ |
| カンパニー安全健康担当責任者会議 | 各1回/年(1月) | カンパニー/分社会社安全健康担当責任者 |
| グループ安全健康担当責任者会議 | 1回/年(2月) | 安全健康担当責任者 |
| 産業医会議 | 2回/年(5、11月) | 産業医 |

東芝インターナショナル米国社は、2007年安全衛生中期目標に、「米国労働安全衛生自主的防止プログラム(以下VPP)の認証の取得」「労働保険係数の抑制」「OHSAS18001の認証取得」を掲げ、「5Sプラントチャレンジ(部門別5Sコンテスト)」「新規の職場別健康・安全訓練の導入」「職場の危険を認識し業務上のリスクを低減するための危険源評価手順の導入」等の活動を通し、2007年度から2009年度にかけて労働災害を65%削減しました。その結果、労働保険係数を目標値1.0以下に抑制し、2009年2月にはOHSAS18001の認証を取得。2007年度5月から同一産業の労災発生率の平均を3年連続で下回り、VPPの認証を取得しています。これらの功績が認められ、2010年度東芝グループCSR大会で「安全健康推進特別賞」を受賞しました。
東芝大連有限公司の達磨点睛式の様子
東芝大連有限公司は安全健康活動に関して、中国の東芝グループのなかでいち早くOHSAS18001認証を取得。「安全生産月間」を設定して安全をテーマにしたスピーチ大会や漫画・論文・スローガンの募集、安全知識競技会を実施し、従業員が活発に取り組んでいます。新入社員に対する教育や、無災害達成を祈念して毎月実施している達磨点睛式など独自の取り組みも多彩で、大連開発区政府から16年連続で「大連開発区安全生産先進単位」、大連人民政府から「2006−2008年度安全生産先進単位」の称号を授与されるなど、高い評価を受けています。
東芝グループは「人を大切にします」という経営理念のもと、従業員の安全と健康の確保に力を注いできました。その結果、東芝グループの国内の労働災害の発生率(度数率)は、全国製造業平均を大きく下回る水準にあります。
東芝グループ会社の休業災害発生度数率

しかし、ここ数年は微増と微減を繰り返す下げ止まり傾向にあり、2010年度には国内グループ会社で死亡災害が発生しました。
このような災害の再発を防ぐため、重篤な災害をはじめとするあらゆる労働災害リスクの抽出・低減・管理を見直すとともに、人の行動特性に着目した教育などを通し、危険に対する感度の向上をめざしています。
地域別のOHSAS18001取得連結子会社数(製造会社)

注)2011年3月末の会社数
OHSAS18001登録証
東芝グループでは、グローバル規模で安全健康管理活動を統括していくために、2007年度から国内外の全製造拠点で労働安全衛生マネジメントシステムの国際的認証規格OHSAS18001の導入を開始し、2008年度末に全対象会社が認証を取得しました。
これにともない、海外グループ各社の災害発生件数なども管理しています。海外グループ各社の災害発生率は、国内グループ各社と比較して、やや高い値で推移しており、今後、海外拠点の安全健康管理レベルの向上に向け、マネジメントシステムのさらなる改善を推進していきます。
東芝グループでは、すべての従業員が健康への意識を高め、心身の健康を維持できるよう、さまざまな取り組みを展開しています。
従業員の健康管理の基礎となる健康診断および事後措置については、その標準化と効率化をめざし、健康診断・問診結果などの情報を一元管理するシステムを導入し、保健指導や教育などの各種施策に活用しています。
一方で、従業員自らがQuality Of Lifeの向上を図れるよう、事業場ごとの健康教育に加え、「こころとからだの健康相談」による電話相談窓口、面接カウンセリングの運用など、東芝健康保険組合とも連携して健康づくりを支援しています。
また、海外勤務者とその家族が環境変化の大きい海外で安心して業務に従事できるよう、緊急時の病院や搬送を手配できるサービスを導入したり、産業保健専門職が定期的に訪問し、面談する「海外医療巡回」を実施するなど健康管理体制の整備を進めています。
健康診断及び事後措置の標準化をめざし、また事務作業の効率化を図って、1997年に全社統一の定期健康診断支援システムを開発しました。その後、人事情報との連動やイントラネットアクセス機能追加などの更新を経て、2004年から東芝グループ統一の現行システムが稼動しています。
従業員は自席のパソコンからイントラネットで問診票の回答、健康診断/事後面談スケジュールの変更、健康診断結果の確認などを行うことができます。また、産業保健専門職は、担当事業場の健康診断データを随時閲覧し、容易に抽出/加工して健康管理施策に活用することができます。
事後措置を迅速かつ効果的に実施できるように検査結果や問診票回答を重み付けして計算し、健康診断結果チャートや5つのリスクグラフ(食生活、飲酒、喫煙、運動、メンタルヘルス)など従業員にも理解されやすいようにグラフや図で表示します。
著しい長時間労働等の過重な労働負荷は、脳血管疾患・心疾患などの健康障害を増悪させる可能性があります。東芝グループでは、1月に80時間以上の時間外労働を行った従業員全員に医師による面接指導(時間外超過者面接指導)を義務づけ、2006年4月施行の改正労働安全衛生法(時間外労働100時間/月超で、疲労の蓄積がある労働者の申し出により実施)より安全な基準を制定し、労働による健康障害が起こらない様、会社として取り組んでいます。
産業保健専門職による海外医療巡回
環境変化の大きい海外で勤務する従業員とその家族の健康を保つため、産業保健専門職が特に医療が不十分な地域へ赴き、巡視・面談・相談などを行っています。これまで、メキシコ、中国、台湾、UAE、インド、インドネシア、ヨーロッパ諸国など世界各国、各地域を巡回しています。
東芝は、国内企業でも早くからメンタルヘルス対策に取り組み、従業員をとりまく生活環境や職場などを含む包括的な体制でのケアを進めてきました。さらに、組織のメンタルヘルス対策やモチベーション向上の施策など、企業の発展を支える取り組みにも力を注いでいます。
産業保健専門職は、相談に応じて、職場・家庭・医療機関などとの「コーディネーター」役として活躍しています。スタフは本人のみならず職場からの相談にも応じています。
心身両面からの相談体制をサポートする社外EAP(従業員支援プログラム)として、「こころとからだの健康相談」を東芝健康保険組合と共同で運営しています。また、プライバシーを確保しながら、従業員を支える家族の相談にも対応しています。
家庭用保存版の「セルフケア小冊子」を配布
東芝健康保険組合の広報誌「Kenpo Information」、ホームページなどを通して、メンタルヘルスの啓蒙・教育活動を行っています。家庭用保存版の「セルフケア小冊子」を配布し、「職場」「女性」「家族」「子ども」「高齢者」のメンタルヘルスについて解説しています。
1977年から管理監督者リスナー教育を開始し、国内企業でも早期から各時代の変化に対応した管理職等各階層教育を実践してきました。現在でも事業場ごとのセルフケア・ラインケア教育に加え、自社研修センターでのマネジメントセミナーなどの教育も選択することができます。
2003年に全国に先駆けて職場復帰支援プログラムを開始し、休業した従業員が円滑に職場復帰し再発しないようにサポートしています。産業保健専門職は、主治医や職場および家族などと連携をとりながら、適切な就労時期や場所、仕事の仕方を提案します。
従業員の健康状態を把握するため、「いつもと違う」様子がないかに注意し、積極的な「気づき、声かけ」を行うことを呼びかけ、実践しています。
また、組織・チームの安全健康意識を向上させるため、インテグリティ職場ミーティングなどの機会を活用したコミュニケーションの活性化にも取り組んでいます。
包括的な取り組みと一次予防
以上のように、東芝ではメンタルヘルスに対し先進的に取り組んできましたが、事業展開の上で、ストレスがなくなることはありません。むしろストレスと上手に向き合い、従業員が、仕事を通じて生きがいや人生についても考えることの出来るスキルと職場環境を整備していくことを目指しています。
健康診断後の保健指導等を通じ、従業員が健康で能力を発揮できるとともにQOL(Quality Of Life)の向上を図れるような生活習慣を提案しています。事業場ごとの施策や健康教育に加え、生活習慣応援サイト「活楽人(からっと)」の運用など、東芝健康保険組合とも連携して健康づくりを支援しています。
インターネットや携帯端末による"生活習慣改善"と"日々の健康管理"を支援するサイトです。
「活楽人」では、ホームページを用いて健康情報、生活習慣改善プログラムを東芝グループ従業員および家族に提供しています。
東芝グループでは各社の産業医、保健師・看護師らが複数のプロジェクト(以下「PJ」)チームを構成し、健康管理体制の強化や各種健康保持・増進施策を進めています。
2010年度は、健康管理面で重点的な支援が必要な従業員に対する対策について検討しました。
「ハイリスク者対策検討PJ」では、脳・心臓疾患の発症リスクが高い従業員に対して、社内基準を策定し、就業区分の判定と判定結果に基づく勤務管理・労務管理、重点健康支援を確実に行うことを進めています。
一方、「メンタルヘルスPJ」では、職場復帰支援プロセスを定めた、「職場復帰プログラム」の見直しや、多様化するうつ病に対する「対応マニュアル」の作成を進めています。
東芝の医療職(各事業場勤務の「産業保健専門職(産業医、保健師等)」と、東芝病院などの関係病院で勤務する「臨床部門」(臨床医、看護師等)に大別される)同士の相互の交流と研鑚を目的として、年1回開催しています。学会形式で開催し、研究的な内容から普段の実務の成果など多様な発表が行われ、業務の専門性とモチベーションの向上にも寄与しています。
全国の産業医が年2回、当社の経営状況や、安全健康管理概況の報告を受け、産業医、保健師などで構成する産業保健プロジェクトの活動報告や産業保健の課題についてグループディスカッションを行い、日頃個別に対応している諸問題を共有しています。また、研究日を取得している産業医の研究発表の場にもなっています。
海外における感染症の発生や流行に対しては、外務省等の情報をもとに、随時、最新情報等を収集し、コーポレート法務部から所管部門(社内カンパニー、主要グループ会社)を通じ、対象国などに周知し、注意喚起、啓発を行っています。
2009年4月に発生したインフルエンザA(H1N1)に対しては、東芝グループとして、統一的な対応を図りました。特に、(1)各拠点における安全対策(手洗い・うがいの励行、マスク着用、入館管理などの感染予防策)、(2)国をまたがる出張の絞り込みなど、WHOや政府の警戒レベルの推移に応じ時機を得た施策展開を東芝グループ全体で推進しました。
今後、インフルエンザA(H1N1)がより毒性が強いものに変異する可能性や、強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1)が新型インフルエンザに変異する可能性が懸念されています。そのため、東芝グループでは、各発生段階に応じたガイドラインを定めており、従業員の安全確保を図るために必要な対策の充実に継続して取り組みます。
BCPについては、新型インフルエンザによる従業員の欠勤率上昇に備え、事業部門毎に、事業の特性に応じて、事業の優先順位や業務の継続方法を明確化しています。
海外に赴任する可能性のある従業員および海外赴任する従業員の帯同家族を対象とした研修を実施し、海外の生活・医療・安全などについての説明を行っています。また、海外赴任が決まった従業員には、赴任前のオリエンテーションを通じ、事前の健康診断、予防接種等を実施しています。
また、国内東芝グループでは、新入社員に対し配布する冊子中で後天性免疫不全症候群(HIV/AIDS)の知識について触れ、その他の教育機会と併せて、感染の予防と誤解による不当な差別の禁止を呼びかけています。
なお、インフルエンザA(H1N1)の発生に際しては、東芝グループの全従業員に対して、個人が実施すべき安全対策について周知し、日々実施するよう徹底しました。