Japan

CSR 企業の社会的責任
人と、地球の、明日のために。

研究開発と知的財産

東芝グループは、人々の安心・安全・快適な社会の実現をめざし、市場やお客様の声に常に耳を傾け、グループの持つ幅広い技術を多方面に活用することで相乗効果を発揮させ、新たな顧客価値を創出します。また、グローバルな知的財産戦略により、研究開発の成果を最大限活用していきます。

中長期目標

性能・機能・品質の優れた製品の提供に加えて、それら製品を通じた顧客との接点を活かしたソリューションにより新たな価値を創造し、社会に貢献する。

2017年度の成果

新たなソリューション・サービスの実現のキーとなるAI(人工知能)やIoT(Internet of Things)技術の開発を加速。横断的・機動的に事業貢献を図るためにコーポレート研究組織を再編。顧客共創など社外との連携を強化した。

今後の課題と取り組み

人々の暮らしと社会を支える社会インフラ、エネルギー、電子デバイス、ICTソリューションの4事業領域を中心に革新技術を創出し、社会が直面するさまざまな課題をソリューションやサービスの融合で解決するための研究開発を、グローバルに展開していきます。また、より高い価値を短期間で社会に提供するために、社外との連携を引き続き強化していきます。

2017年度以降にいただいた社外からの評価

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研究開発

研究開発の方針

人口増加にともなう資源・エネルギー問題や気候変動、環境問題など、私たちが取り組むべき社会課題は多岐にわたり、複雑化しています。東芝グループは、エネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、ストレージ&デバイスソリューション、インダストリアルICTソリューション領域を中心に、人々の暮らしと社会を支える事業領域に注力し、確かな技術で、豊かな価値を創造し、持続可能な社会に貢献してまいります。

エネルギーシステムソリューションでは、従来エネルギーのさらなる安全・安定供給と効率のよい活用を進めます。また、再生可能エネルギーや水素などのクリーンエネルギーを「創る、送る、貯める」技術とサービスを提供することで、低炭素社会の実現に貢献していきます。インフラシステムソリューションでは、公共インフラ、ビル・設備、鉄道・産業システムなど、社会と産業を支える幅広いお客様に信頼性の高い技術とサービスを提供し、安全・安心で信頼できる社会の実現をめざします。ストレージ&デバイスソリューションでは、ビッグデータ社会のインフラづくりをめざし、ストレージ領域、産業・車載領域、IoT領域などに向け、新しい半導体製品やストレージ製品の先端開発を進めてまいります。インダストリアルICTソリューションでは、産業ノウハウを持つ強みを活かしたIoT/AIを活用したデジタルサービスをお客様と共創してまいります。

研究開発体制

シーズ・コンセプトを起点とした技術主導と、商品企画・ビジネスモデル主導の両面から、目的に合わせて最適な研究開発拠点で研究開発を行っています。中長期的な基礎研究に取り組むコーポレート研究所、中期的な要素技術開発を行うグループ会社の研究開発部門、製品・サービスを実現する製品技術を担う主要グループ会社技術部門に研究・開発の拠点を分け、技術課題の解決に向けて最適な研究開発体制を構築しています。

研究開発体制

研究開発体制

国内外の主要開発拠点

国内外の主要開発拠点

研究開発拠点をアメリカ、欧州、中国、インド、ベトナムなどに展開し、東芝グループ国内外技術開発拠点が相互に連携し、グローバルで最先端の研究開発を幅広く行っています。国際的な競争力を高めるために、研究・開発においても市場変化への即応力を高めており、特に市場が拡大する中国・アジアでは、製造拠点だけでなく、エンジニアリング拠点や開発拠点の現地展開を図っています。今後は新興国における研究開発が起点となり、先進国を含めたグローバルな市場に受け入れられる製品を生み出していきます。

研究開発費
2015年度 2016年度 2017年度
3,609億円 2,955億円 1,787億円
  • ※ メモリ事業分野に係るものを除く。メモリ事業分野を含めた研究開発費は2,978億円

東芝グループの売上高に対する研究開発費率は、約6%で推移しています。

研究開発費内訳

研究開発費内訳

社外との連携によるオープンイノベーション

気象情報の予測精度向上に向けて(2017年11月、2018年7月)

MP-PAWR 埼玉大学設置時の様子(アンテナにレドームを被せる直前)MP-PAWR 埼玉大学設置時の様子(アンテナにレドームを被せる直前)

内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム「レジリエントな防災・減災機能の強化」の施策として、国立研究開発法人情報通信研究機構をはじめとする研究グループと開発し、埼玉大学に設置した世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)」を用いた実証実験のための観測を開始しました。本レーダは、30秒から1分で雨雲の高速三次元観測が可能なフェーズドアレイ気象レーダと雨量を高精度で計測できるマルチパラメータレーダの機能をあわせもった気象レーダで、急激に発達する積乱雲による豪雨から国民の安全を守るとともに、特に夏季に開催される競技の運営にも役立つ技術です。

世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)」を開発・設置 (PDF:978KB)

世界初の実用型「マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)」を用いた実証実験の開始について (PDF:337KB)

がん治療装置の小型化に向けて(2017年5月)

東芝と国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構は、重粒子線がん治療装置向けスキャニング照射機器の大幅な小型化を実現する技術を開発しました。今回の開発により、従来機器では9m必要だった、機器から照射位置までの距離を3.5mまで短縮しました。本機器を回転ガントリーに適用することで、重粒子線用回転ガントリーを従来の約3分の2まで小型化することが見込まれており、世界最小の回転ガントリーを実現します。今後も重粒子線がん治療装置をはじめとした最先端がん治療システムの開発を加速し、質の高いがん治療の実現に貢献していきます。

  • ※ ガントリーとはCT、MRI、X線治療機のドーナツ状の筺体を指します。陽子線や重粒子線治療装置では、患者の周囲を照射口が回って照射をおこなうことから、こうした装置を回転ガントリーと呼びます。

重粒子線がん治療装置向けスキャニング照射機器の大幅な小型化を実現

スキャニング照射機器のサイズ比較(左:従来、右:本機器)
スキャニング照射機器のサイズ比較
(左:従来、右:本機器)

回転ガントリーのサイズ比較(イメージ図:本機器、影:従来)
回転ガントリーのサイズ比較
(イメージ図:本機器、影:従来)

広域で監視カメラの映像を伝送する実証実験に成功(2017年11月)

複数の無線カメラからのフルHD映像をバケツリレー方式で遅滞なく伝送する無線マルチホップ映像伝送技術を開発し、東京海洋大学と共同で、本技術を適用した複数ドローンを用いた海上監視実験システムの実証実験に成功しました。本技術により、監視カメラの設置環境に応じて無線ネットワークを自律的に構成することができるため、監視カメラを自由に配置・移動することや、複数ドローンカメラをつないだ広域な映像監視システムの構築が可能となります。

複数の監視カメラのフルHD映像を伝送可能な「無線マルチホップ映像伝送技術」を開発

実証実験

実証実験

人工知能技術の研究開発強化について(2017年7月、9月、12月、2018年1月)

東芝が持つコミュニケーションAI「RECAIUS™(リカイアス)」、アナリティクスAI「SATLYS™(サトリス)」を活用したサービス提供や実証実験、共同研究を行いました。今後もこれら2つのAI技術を活かし、画像・音声・センサー情報など、さまざまなメディアデータを活用した分析・抽出技術を高めるとともに、あらゆる企業・団体との共創をすすめて業界横断の知識・ノウハウをAIに取り入れることで、新しいライフスタイルやビジネスの創出に貢献します。

「くまモンスクエア」へ東芝コミュニケーションAI「RECAIUS™」を活用した訪日外国人向けサービスを提供

東芝デジタルソリューションズとアルパイン、ドローンによる架空送電線の自動追尾飛行撮影の実証実験に成功

「RECAIUSフィールドボイス」が、株式会社ささげ屋の“衣類採寸業務”に採用

東芝デジタルソリューションズと千葉大学フロンティア医工学センター、AIによる胃がんのリンパ節転移巣検出の共同研究を開始

東芝の2つのAI技術

東芝の2つのAI技術

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知的財産

知的財産基本方針

東芝グループでは「知的財産権に関する法令を遵守すること」「会社の知的活動の成果を知的財産権によって保護し、積極的に活用すること」「第三者の知的財産権を尊重すること」を知的財産の基本方針として、「東芝グループ行動基準」で定めています。

また、社会インフラを核としてエネルギー、電子デバイス、デジタルソリューションの各領域において、事業展開に寄与するような知的財産の強化および積極的な活用を図っています。この強化施策を、東芝グループの再生につなげていくように努めてまいります。

東芝グループ行動基準 12. 知的財産権の尊重

知的財産にかかわる体制

知的財産部門の組織体制は、コーポレートの知的財産室と研究所・主要グループ会社の知的財産部門で構成されています。コーポレートの知的財産室は、知的財産に関する全社戦略・施策の立案・推進、契約・係争対応、特許情報管理、著作権などの知的財産権法対応を行っています。一方、研究所・主要グループ会社知的財産部門は、それぞれの事業をベースとする知的財産戦略を進め、優れた知的財産ポートフォリオの構築を図るべく、知的財産の強化に取り組んでいます。

東芝グループの知的財産戦略

東芝グループの知的財産戦略

知的財産推進体制

知的財産推進体制

特許出願割合

特許出願割合

模倣品対策

東芝ブランドは、東芝グループの企業価値や東芝グループが提供する商品、役務などの価値を象徴するものです。東芝製品の模倣品を放置することは、東芝のブランド価値や社会的信用を脅かすだけでなく、お客様が純正品と誤認して模倣品を購入し、期待通りの製品効能が得られない状況を生じるおそれがあります。そのため、模倣品排除に努めるとともに、国内外の模倣品対策団体とも連携し、現地の政府機関などに対し取締強化を積極的に働きかけています。

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