Japan

CSR 企業の社会的責任
人と、地球の、明日のために。

安全健康

従業員一人ひとりが輝き躍動するためには、心身の健康保持増進が基盤であり、その前提として、安全で快適な職場環境づくりが必要です。東芝グループは、「生命・安全、コンプライアンス」を最優先に従業員の安全健康をサポートしています。

中長期目標

従業員が価値創造と生産性向上を実現し、安心して働ける労働環境を提供する。

定量目標

労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS18001)取得率 (2017年度、国内東芝グループ製造会社)
100%

2017年度の成果

労働安全衛生マネジメントシステム (OHSAS18001) 取得率 (2017年度、国内東芝グループ製造会社)

100%

今後の課題と取り組み

安全健康を最重要課題の一つに掲げ、安全で快適な職場環境づくりに向けて、設備の安全化対策など作業環境の整備や安全基本行動の徹底、リスクアセスメントに基づいたリスク低減を推進していきます。また、管理者向けのライン教育や全従業員を対象としたセルフケア教育など従業員の健康管理に対する知識やスキル向上を図る教育や、ストレスチェックの実施に基づく職場環境改善などを進めていきます。

このページのトップへ

安全健康基本方針

東芝グループは、安全健康への誓いを、経営トップが自ら宣言し、従業員全員が共有することを目的として、2004年4月に「東芝グループ安全健康基本方針」を制定しました。

「東芝グループ安全健康基本方針」

東芝グループはすべての事業活動において生命・安全・法令遵守を最優先し、グループをあげて「安全で快適な職場環境づくりと心身の健康保持増進」を推進します。

  1. 安全健康を経営の最重要課題の一つに位置づけ、「安全健康管理活動の継続的な改善」により「業務に起因する負傷及び疾病の予防」に努めます。
  2. 労働安全衛生法規等およびグループ各社が履行することを決めた指針および自主基準などを遵守します。
  3. 次の事項について目的・目標を定め、実行します。
    • (1) 労働災害や職業性疾病の撲滅ならびにこれらを誘発するリスクの低減
    • (2) 全従業員が個々の能力を十分発揮するための心身の健康保持増進
  4. グループの事業にかかわるすべての人の安全と健康を確保するため、取引先に対して安全健康への取り組みを求め、支援します。
  5. 私たちの安全健康に関する取り組みや成果を積極的に公表し、社会の安全健康管理水準の向上に貢献します。

「安全健康」という表現について

「労働安全衛生」を表す略語の「OHS」の「H」は「Health」であり、直訳すれば「健康」となります。東芝グループでは、従来の「衛生(hygiene、sanitationの印象)」よりも一歩踏み込んで、心身の健康づくりの意味も含めた前向きな受け止め方を表現しつつ、「衛生」よりも「健康」とする方が従業員にも理解しやすくなじみやすいという趣旨から「安全健康」としています。

このページのトップへ

安全健康推進体制

東芝グループは、グループ全体の安全健康管理体制を下図のとおり定めています。安全健康管理活動は、経営トップから従業員までのライン管理を中心に、コーポレート、主要グループ会社を通じて、事業所(またはグループ会社)単位で展開しています。各事業所(グループ会社)では、専門スタフの選任、安全衛生委員会の開催などの法定事項の履行に加え、自主的な専門委員会、職場委員会を立ち上げるなど、作業内容や、工程のリスクに応じたプラスアルファの積極的な取り組みを実践しています。
各グループ会社の横串での情報共有のため、「東芝グループ安全健康担当責任者会議」を設けています。グループ各社・事業所の安全健康担当責任者が参加して年に1回開催し、グループ全体の労働災害発生状況や推進目標のほか重点課題への取り組みや各拠点の活動状況などを報告しています。
また、労働組合との協議・意見交換をする場として、中央安全衛生委員会を開催し、従業員視点をふまえた安全健康管理レベルの向上にも取り組んでいます。

東芝グループの安全健康管理体制図

東芝グループの安全健康管理体制図

先達のDNAを引き継ぐ東芝の安全健康活動

蒲生俊文蒲生俊文

東芝の安全健康活動の歴史は、東芝の前身である東京電気の時代にさかのぼります。1914年(大正3年)、当時の庶務課長であった蒲生俊文が、悲惨な感電事故の現場を目撃したことをきっかけに生涯を安全運動に捧げ、1917年(大正6年)に内田嘉吉らとともに安全第一協会を設立するなど、日本の安全運動の中心的存在となって活躍しました。安全旗などに用いられる緑十字は、蒲生俊文が考案し、全国安全週間のシンボルマークとして採用されたのが始まりといわれています。
東芝グループは、このDNAを受け継ぎ、従業員の安全と健康に注力し続けてきました。この年々の積み重ねから、国内の労働災害発生率(災害度数率)は、全国の製造業や業界平均を下回る水準を維持しています。

このページのトップへ

労働安全衛生マネジメントシステムの推進

OHSAS18001登録証OHSAS18001登録証

東芝グループでは、2007年度から国際的な労働安全衛生マネジメントシステム規格OHSAS18001を導入し、国内のすべての製造拠点(東芝グループ製造会社54社)、海外の主要な製造拠点で社外の認証を取得しています。このOHSAS18001のシステムに基づき、リスクアセスメントによる安全健康リスクの低減と管理、および法令などの遵守管理を継続的に行い、「見える安全管理」を進めています。
東芝グループでは、従来から組織と従業員の日々の地道な活動による安全管理に努め、職場の小集団による改善活動や危険に対する感受性を高める教育・訓練を継続的に実施しており、これらの安全管理活動とOHSAS18001に基づくマネジメントシステムを融合させ、東芝グループとしてのグローバルな安全管理を実践していきます。

  • ※OHSAS: Occupational Health and Safety Assessment Seriesの略

このページのトップへ

安全健康に関する意識啓発・教育

トップメッセージ

毎年、全国安全週間(7月)や労働衛生週間(10月)などの機会をとらえて、東芝のトップが、安全健康への揺るぎない決意を込めたメッセージを従業員に発信しています。また各事業場、グループ会社においても、経営トップが従業員にメッセージを発信するほか、独自の取り組みを展開しています。

東芝グループ安全健康大会

安全健康大会での表彰の様子
安全健康大会での表彰の様子

1975年度に第1回を開催以来、毎年12月、東芝および国内グループ会社の経営トップ、労働組合代表と安全健康担当者を主な出席者として「東芝グループ安全健康大会」を開催しています。優れた安全健康活動を推進し、他の模範となる事業場や小集団、個人に対して社長表彰を行うほか、表彰事例の発表などを通じて、安全健康の情報共有によるレベルアップと、安全健康管理意識高揚を図っています。
2008年度からは「東芝グループCSR大会」と統合して、グローバルな実施形態とし、海外グループ会社の優れた活動に対する表彰も行っています。

安全衛生教育

東芝グループでは、労働安全衛生法に基づく法定教育のほか、新任や中堅クラスの安全衛生業務従事者向けの全社教育や事業場独自の実技講習の実施など、労働安全にかかわる従業員の力量確保に努めています。

2017年度は、4月に2017年度東芝グループ安全健康実務担当者研修を2回開催し、160人が受講しました。また、9月には東芝グループ安全健康担当(新任担当者)研修を開催し、36人が受講しました。

このページのトップへ

労働災害の発生状況

日本国内における東芝グループの労働災害の発生率(度数率)は、全国製造業平均を大きく下回る水準にあります。
さらなる災害防止に向けて、いっそうの予防策を講じています。特に、重篤な傷病につながるおそれのある危険有害リスクの低減を最優先課題として、すべての職場や作業に対するリスクアセスメントを進め、リスクの把握からリスクの除去に向けた作業方法の見直し、リスクの低減、管理を目的とした設備改修、従業員への教育訓練の徹底などを計画的に進めています。

東芝グループ会社の休業災害発生度数率

東芝グループ会社の休業災害発生度数率

このページのトップへ

健康管理の充実

東芝グループでは、東芝グループ健康管理基準を定め、すべての従業員が健康への意識を高めて心身の健康を維持できるよう、ハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチの両面からさまざまな取り組みを展開しています。

ハイリスクアプローチ:疾患を発生しやすい高いリスクを持った人を対象に絞り込んで対処していく方法
ポピュレーションアプローチ:対象を絞り込まず、集団全体へアプローチをし、全体としてリスクを下げていく方法
東芝グループ 健康管理の主要施策
  メンタルヘルス対策 生活習慣病対策
ハイリスク
アプローチ
  • 職場復帰プログラム
  • 職場・人事・産業保健専門職の連携強化
  • 自殺予防対策
  • 脳・心臓疾患対策
    (就業区分判定)
  • 糖尿病重症化予防
  • 海外勤務・出張者健康管理強化
ポピュレーション
アプローチ
  • ラインケア教育
  • セルフケア教育
  • ストレスチェック
  • 改善目標値と生活
    習慣改善支援
  • 年代別健康教育
 
遵法対応・過重労働防止対策
東芝グループ健康管理基準安全配慮義務

定期健康診断システムの導入

東芝グループでは、従業員の健康管理の基礎となる定期健康診断や事後措置などの情報を一元管理する独自のシステムを運用しています。
従業員は自席のパソコンから問診票の回答、健康診断/事後面談スケジュールの変更、健康診断やストレスチェック結果などの確認を行うことができます。産業保健専門職は本システムを活用し、面談時に本人の健康診断結果の推移や生活習慣(食生活、飲酒、喫煙、運動、メンタルヘルス)上のリスクなどをグラフや図でわかりやすく表示し、保健指導や教育などを実施しています。
また、産業保健専門職は、担当事業場の診断データを随時閲覧することができ、自事業場と全社平均値との比較などを通し、ポピュレーションアプローチの一環として健康管理施策に活用しています。

脳・心臓疾患や生活習慣病への対策

東芝グループでは、生活習慣病予防のハイリスクアプローチとして、2011年度から、定期健康診断結果に対して東芝グループ共通基準による就業区分判定を実施し、脳・心臓疾患の発症リスクが高い従業員に対する勤務管理・労務管理や保健指導などの重点支援を確実に行う取り組みを進めてきました。また、東芝健康保険組合と連携して糖尿病重症化予防プログラムを展開しています。以上の取り組みの成果は、在職中の死亡に占める脳・心臓疾患による死亡者の割合の減少や就業制限の割合の低下として徐々に現れています。

ポピュレーションアプローチとしては、2013年度から生活習慣改善などに関する目標値を定め、喫煙対策、食堂メニュー改善、各種運動機会の提供などの施策を講じたり、2014年度からは年代別の健康教育を導入し、ライフサイクルに合わせた健康づくりを支援してきました。結果、喫煙率、歩行など多くの生活習慣指標が改善傾向に向った一方、目標値まで達しなかった項目が多く、今後に課題を残しました。今後は、これらの指標と目標値を見直し、より実効性のある施策をめざし、PDCAサイクルを回していきます。

メンタルヘルス対策

東芝グループでは、日本企業のなかでもいち早く先進的なメンタルヘルス対策に取り組み、従業員をとりまく生活環境や職場などを含む包括的な体制でのケアを進めてきました。今後は、ハイリスクアプローチはもとより、ポピュレーションアプローチ施策を強化し、従業員自らが心身の健康維持に意識的に取り組む支援も実施していきます。

  1. ラインケア

    教育、トップメッセージなどの各種機会を通じ、従業員の健康状態を把握するため、「いつもと違う」様子に注意し、職場の中で積極的な「気付き、声かけ」を実践するよう促しています。また、組織・チームの安全健康意識を向上させるため、CSR職場ミーティングなどの機会を活用したコミュニケーションの活性化にも取り組んでいます。

  2. セルフケアe-ラーニングの教材セルフケアe-ラーニングの教材

    セルフケア

    社内ホームページや東芝健康保険組合の広報誌「Kenpo Information」などを通して、 メンタルヘルスの啓発・教育活動を行っています。また、毎年国内グループ会社に対しセルフケアe-ラーニング教育を実施しており、自立的なこころの健康づくりをサポートしています。2017年度は教育対象の99.1%となる国内グループ会社60,796人が受講しました。

  3. 職場復帰支援プログラム

    2003年度に全国に先駆けて職場復帰支援プログラムを開始、2011年度に見直しを行い、休業した従業員が円滑に職場復帰し再発しないようにサポートしています。産業保健専門職は、主治医や職場および家族などと連携をとりながら、適切な就労時期や場所、仕事の仕方を提案します。

  4. マネジメントセミナーの資料(例)マネジメントセミナーの資料(例)

    管理職教育

    1977年度から管理監督者リスナー教育を開始し、時代の変化に対応した管理職等各階層教育を実践してきました。現在も事業場ごとのセルフケア・ラインケア教育に加え、自社研修センターでのマネジメントセミナーなどの教育も受講できます。

  5. 事業場内の相談体制

    産業保健専門職は、相談に応じて、職場・家庭・医療機関などとの「コーディネーター」として活躍しています。スタフは本人のみならず職場からの相談にも応じています。

  6. 社外電話相談窓口

    2000年に全国に先駆けて社外EAP(従業員支援プログラム)制度を導入し、現在も心身両面からの相談体制をサポートする「こころとからだの健康相談」を東芝健康保険組合と共同で運営しています。本窓口は、プライバシーを確保しながら、従業員を支える家族の相談にも対応しています。

  7. ストレスチェック

    東芝グル―プでは独自のストレスチェックシステムを構築し、2016年度から本社部門が主導してチェックを実施しており、タイムリーなフォローの結果、グループ全体で全国平均よりも高い回答率となっています。2018年度からは、50人未満の事業場にも実施を義務付け、グループを挙げてストレスチェックを推進しています。

時間外超過者健康管理

東芝グループでは、時間外労働を前提としない働き方への転換(働き方改革の実践)を第一義としながら、2006年の労働安全衛生法改正に先立ち1ヵ月に80時間以上の時間外労働をした従業員に医師による面接指導(時間外超過者面接指導)を義務付ける(法定を上回る)基準を設け、時間外労働による健康障害の防止に取り組んできています。

海外駐在者に対する健康管理

東芝グループでは、海外に駐在する従業員の健康管理を支援する専門部署を日本国内に設置しています。法定の赴任時・帰任時健康診断に加え、駐在期間中も家族を含め年一回の健康診断の実施を義務化し、特に駐在員に対しては健康診断結果に基づき、国内勤務の従業員と同様の支援活動を実施しています。また、各国の医療事情に応じた最適な支援ができるよう、従業員とその家族に対して相談対応や現地医療機関の案内、緊急時の搬送などを手配できるサービスを導入しています。

特に医療に関するインフラが不十分な地域などの従業員やその家族に対して、定期的に医療巡回を行っています。これまで、中国、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、ヨーロッパ諸国など世界各国、各地域を巡回しています。

感染症対策

海外における感染症の発生や流行に対しては、外務省などの情報を基に随時、最新情報を収集し、コーポレート部門から所管部門、グループ会社を通じて対象国などに周知することで注意喚起・啓発しています。また、海外に赴任する可能性のある従業員および海外赴任する従業員の帯同家族を対象とした研修を実施し、海外の生活・医療・安全・感染症対策などについて説明しています。海外赴任が決まった従業員には、赴任前のオリエンテーションを通じ、事前の健康診断、予防接種などを実施しています。このほか、国内東芝グループでは、新入社員に配布する冊子の中で、 後天性免疫不全症候群(HIV/AIDS)の知識について触れ、その他の教育機会と併せて、感染の予防と誤解による不当な差別の禁止を呼びかけています。

このページのトップへ

サプライチェーンでの安全健康

東芝グループは、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、RBA(Responsible Business Alliance)行動規範の趣旨に沿って調達活動を推進しています。調達取引先の事業活動においても、基本的人権を尊重するとともに、安全で清潔な職場環境の実現に努めるよう要請しています。すべての調達取引先に人権・労働・安全衛生への配慮を含む「東芝グループの調達方針」を説明し、同意を求めています。

東芝グループの調達方針

サプライチェーンCSRの推進

このページのトップへ