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東芝CSRキーパーソンインタビュー CSRをかたちづくる視点・技術・ひと 06:地球温暖化防止の切り札 CCS 私たちの責務は、発電に伴うCO₂を分離・回収する技術を実用化していくことです (株)東芝 CCS推進担当 鈴木健介 東芝CSRキーパーソンインタビュー

東芝グループでは、火力発電所から排出されるCO2を分離・回収するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)技術の事業化に取組んでいます。

世界の人口は、60億人から、2050年には90億人に増加し、豊かな生活を求めてエネルギー需要も急拡大します。地球温暖化の防止と電力の安定供給のために、原子力発電の推進や太陽光、風力など再生可能エネルギーの拡大に世界で取組んでいます。しかし、現在世界の電力発電量の70%を占める火力発電所のCO2削減なくしては、地球温暖化防止は達成できません。その鍵となる技術がCCSです。

第6回目となるCSRキーパーソンは、CCSの事業化に取組むキーパーソンを紹介します。

子供たちも地球の温暖化を心配する時代

大学では機械工学を専攻し、「形に残る大きなモノ」を作りたくて東芝に入社し、横浜市の火力発電所向けのガスタービン開発設計部門に配属されました。新入社員時代は、多くの壁にぶつかりましたが、開発部門だけでなく、製造部門や調達部門などを駆けずり回り、諸先輩からいろいろなことを教えてもらい、議論を重ねました。若い頃から多くを任されて、エンジニアとしてやりがいを感じて楽しかったですね。

以降も米国のGE社とのガスタービンの協業に携わり、発電システムの事業に関わってきました。そんな、ある日、NHKの週刊こどもニュースを見た小学2年生の長男がぽつりと「お父さんが作った機械は、二酸化炭素をいっぱい出しているんだね」と言ったことがありました。CO2の排出を減らした高効率の発電システムを開発し、社会のインフラに貢献しているという自負があったので、はじめは少しショックでした。しかし、子供たちも地球温暖化を考える時代になったことを、このとき強く実感しました。

発電所から排出されるCO₂を回収する技術

東芝グループでは、従来から研究所でCCS技術を開発していましたが、2008年に事業化に向け本社内にCCS推進の組織を設置し、その責任者に任命されました。 CCSとは、簡単に言うと、「石炭火力発電所などから排出されるCO2を排気ガスから分離、圧縮して、地中深くに注入し閉じ込める」というものです。東芝では、吸収液との混合および加熱と冷却を繰り返す化学反応と操作により、CO2を分離する技術を用いています。

CCSは、地球温暖化防止の未来永劫の唯一の解ではありません。しかし、2050年の世界で二酸化炭素を80%近く削減という高い目標の達成には、CCSの普及が欠かせないと言われています。原子力や風力、太陽光発電など普及が進むとしても、革新的な発電方法が発明されない限り、電力需要の拡大には対応できません。温暖化防止と電力需要拡大の双方を解決するためには、現在、世界の発電の中でも約7割を占め、CO2を大量に排出する火力発電所のCCS対応が必須です。

未来のために求められる、早期の実用化

CO₂分離・回収パイロットプラント

CO2分離・回収パイロットプラント

IEA(国際エネルギー機関)では、2020年までに実用化規模のCCS設備を100基近く作らないと温暖化防止に間に合わないと公表しています。10年後というと随分先と思えるかもしれませんが、CCS必要性の社会的理解、実用化に向けた技術的およびコスト面での課題など克服する問題も多く、実際に残された時間はあまり多くありません。私のミッションの一つは、CCSの伝道師として世界を飛び回り、電力会社の方々をはじめ、さまざまな人々にCCSの意味、早期の必要性、さらに疑問に答えることと考えています。

東芝グループでは、福岡県大牟田市に実験用の設備を2009年9月に完成させました。この設備は、1日10トン規模のCO2を吸収する設備ですが、実用化にはこれに対して100倍以上の能力が必要です。能力拡大と実用化できるコストをめざし、吸収液の開発、メンテナンスを含めた運転方法、発電システムとの整合性・影響などを日々検証しています。

世界の多数の企業がCCSを開発していますが、東芝グループの強みは、火力発電システムの開発・製造で長年培ってきた技術です。加えて、今回の実験設備で得るこのシステムのノウハウを合わせれば、いち早く実用化できると確信しています。

最後に私の誓いを宣言します。

子供達の未来のために、最先端の技術で地球温暖化防止に貢献したい。 鈴木健介

生活を、産業を、社会を支えるエネルギー機器を提供しています

東芝グループでは、電力エネルギーを安定的に供給し、より快適な暮らしを実現するため、原子力発電システムや火力・水力発電システム、燃料電池などの多彩なエネルギー源により、社会・産業を支えます。原子力事業では、従来から開発を進めている改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)に加え、加圧水型軽水炉(PWR)を展開する傘下のウェスチングハウス社と連携し、世界展開を加速します。また、長年の技術の蓄積を活かし、火力発電の更なる高性能化や、家庭用燃料電池など先端技術の開発にも注力しています。

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CSRをかたちづくる、視点・技術・ひと

  • 07: 私たちの役割は、安全で高性能な2次電池の開発により地球環境の改善に寄与することです
  • 06: 私たちの責務は、発電に伴うCO₂を分離・回収する技術を実用化していくことです
  • 05: 私たちの目標は、病院にも患者さんにも喜んでいただける装置を生み出していくことです
  • 04: 私たちの使命は、年令や性別、ハンディキャップを超えた共通の使い心地を提供することです
  • 03: 私たちのミッションは、お客様の利便性と共に環境にも配慮した製品を設計することです
  • 02: 私たちの仕事は、徹底した品質管理を通じてお客様に感動をお届けすることです
  • 01: 私たちの任務は、社会インフラの舞台裏でお客様の安心・安全を見守ることです

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